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- 各世代に適した健康サポートで住みよいまちをめざす西東京市
西東京市
東京都多摩地域の東部に位置し、2001年に田無市と保谷市が合併して誕生した市。鉄道だけでなく主要幹線道路が発達しており、都心部へのアクセスは抜群。農地や自然が残る住宅都市として栄えている。
西東京市長インタビュー
世代に合わせた事業を細かに展開
まちと住民の健康をサポートする

- 丸山 浩一
- 市長
1947年西東京市生まれ。東京慈恵会医科大学を卒業後、心臓血管外科の医師に。東京都入都後、衛生局健康推進部、多摩小平保健所長、福祉保健局医療政策部長、東京都児童相談センター所長を経て、2013年に西東京市長に就任。現在2期目。日本代表ラグビーチーム初のチームドクターとしても活躍。
「健康」応援都市の実現を推進されていると伺いました。
生涯にわたり「住み続けたいまち」「住みたいまち」として選んでいただけるよう、平成28年に将来の人口推移や市の特徴の分析をもとに「西東京市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定しました。その機軸が「健康」応援都市の実現です。平成26年にはWHOが提唱する「健康都市連合」に多摩地区で初加盟。住んでいるまちを健康にすることが住んでいる人を健康にするというのが、「健康」応援都市の考え方です。社会や経済、居住や子どもたちの教育、文化といった水準を向上させ、生活環境を整えることが心身の健康につながります。また、「食」「スポーツ」「子育て」など健康に関わる事業者の方の協力を募り、健康応援団を結成。平成26年からは毎年、健診を推進する「健康チャレンジ」事業も行うなど多様な形で市民の皆さまの健康を応援しています。
都内では数少ない医師出身の市長でいらっしゃいます。
心臓血管外科の医師として23年間診療にあたっていた経験と東京都での行政経験が、行政運営の土台になっています。まず地域で安心して暮らせるよう、平成28年に在宅療養連携支援センター「にしのわ」を保谷庁舎内に開設。全国でも早い段階での取り組みで、医療・介護等の関係機関に従事する方たちが相談できる窓口として機能しています。在宅医療を支えるため、体調悪化時の受け入れ先やご家族のレスパイト・ケア用に市内5つの病院のベッドもあらかじめ確保。いざというときに安心できる仕組みも充実しました。
さらに、子育て世代へのサポートとして、妊娠から出産・育児までをシームレスで見守る取り組みにも注力。出産から4カ月までの間に保健師や助産師がご家庭を訪問する「こんにちは赤ちゃん訪問」事業では、母親のSOSにいち早く気づけるよう相談に応じています。平成30年10月には次世代を担う子どもたちが健やかに育つ環境を整えるための理念を共有する、「子ども条例」を施行しました。
最後に、読者や市民の皆さまにメッセージをお願いします。

都内初のフレイル予防事業を実施。手足の筋肉量などを測定し、虚弱状態にいち早く気づくことで高齢者の健康維持を図る取り組み
市の基本理念である「やさしさとふれあいの西東京に暮らし、まちを楽しむ」を皆さまに実感してもらえるようにしていきたいですね。暮らしやすさ、楽しみ方は多種多様ですし、年代に合わせたサポートも求められます。お子さんたちには学校と家庭以外の居場所となるサードスペースの確保、高齢者には安心して医療・介護を受けられるネットワークの構築、子育て世代の女性のニーズに合わせた起業・就業のサポート。これからも市民の皆さま一人ひとりが、満足して暮らせるまちづくりを進めてまいります。
(取材日2018年8月21日)