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石井 理文 院長、石井 啓允 先生の独自取材記事

石井小児科医院

(藤沢市/辻堂駅)

最終更新日:2021/04/16

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辻堂駅より車で9分ほど。藤沢市大庭にある「石井小児科医院」は、地元で親しまれる歴史ある医院だ。初代院長である石井啓允先生と、2代目院長の石井理文(あやふみ)先生は、ともに高い専門性をもつ小児科のエキスパート。1977年の開業以来、「もしもこの子が自分の子だったら」という視点でさまざまな患者を見守ってきた。「お子さんが元気な姿を見せに来てくれることが何よりうれしい」とほほ笑む理文院長と啓允先生。そんな2人に、小児医療にかける真摯な思いや、同院ならではの診療についてじっくり聞いた。
(取材日2021年1月28日)

親子でより良い小児医療をめざし続けて44年

クリニックの歴史と特徴について教えてください。

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【啓允先生】この辺りの地域開発に伴い、1977年に小児科専門の医院として開院しました。その頃は市民病院の24時間救急や休日・夜間急病センターもなく、患者さんと協力し合いながら、ともに歩んできました。
【理文院長】開院当時、私はこの近くにある大庭小学校の1年生でした。夜中にインターホンが鳴って父が診察に降りて行ったことや、救急車が来たことを今でもよく覚えています。子どもだった私は、父や患者さんの気も知らず、救急車が来るのをうれしく・誇らしく思っておりました。現在診療はほぼすべて私が行っておりますが、父には時に予防接種を手伝ってもらったり、気になる患者さんのカンファレンスがいつでも開けるように、常に待機してもらっています。どちらも小児科専門でありながら、出身の大学・医局・専門分野も異なる医師2人が多角的な視点から診るので、深みのある診療が可能になると考えています。

お二人とも高い専門性をお持ちだそうですね。

【啓允先生】大学院では肝臓に関する研究で医学博士号を取得し、その後大学病院で肝炎や胆道閉鎖症などの患者さんを診てまいりました。日常の診療でそのような病気に遭遇することは滅多にありませんが、黄疸の種類を見分けていた経験は、肝疾患の早期発見に役立ってきたのだろうと思います。
【理文院長】医師になってまず、研修医として聖マリアンナ医科大学病院の小児科・呼吸器内科・麻酔科・小児外科・救命救急センターをローテートしました。研修医修了後、同大学小児科学教室の大学院で新生児学を専攻し、医学博士号を取得しました。NICU(新生児集中治療室)で周産期・新生児救急に携わり、500g以下の小さな赤ちゃんや先天異常のある赤ちゃんを診療してきました。また、大学病院の当直では一般小児科の医師として救急車を受けていたので、緊急性のある疾患の対処法も身につけてきたつもりです。

医師として互いに認め合い、研磨し合ってきたのですね。

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【啓允先生】大学病院で学んだ最新の知識を持ち込んでくれただけでなく、とにかく真面目で勤勉家なので、私も勉強になりました。
【理文院長】大学病院で開業医の方から紹介患者を引き受ける立場であった私は、正直開業医の先生方をあまり好きでなくなってしまいました。しかしその後非常勤で当院に勤めたところ、父が一人ひとりの患者さんと丁寧に向き合い、誠実・実直に診察・治療する姿を目の当たりにして少し驚きました。また、経営のことを聞いた時に、「あまり経営のことは考え過ぎず、お前が患者さんにとって必要だと思う検査や治療をしなさい。真面目にやっていれば、大儲けはできないけれど、ありがたいことに食べていけるようにはなっているんだよ」と言うのを聞いて、このような医院なら後を継ぎたいと思いました。だから、はっきり後を継ぐと決めたのは、医師になってしばらくたってからのことでした。

かかりつけ医は、子どもと保護者のコンシェルジュ

上手な小児科の受診方法を教えてください。

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【理文院長】まずはかかりつけ医を持つことです。すると医師は「自分が主体的に診るべき子」と考え、自分の中期・長期のビジョンを説明したり、それに沿って治療をしたりします。反対に他の医師が主治医である場合は、できるだけ主治医を邪魔しないようにします。なので、複数の医師に均等に受診していると、お互いに他の医師が主治医であると考えて、医師たちに悪気はなくても、結果としてビジョンを持たない医療が続く可能性があります。そのほか、たまに私たちに気を使って、他にかかりつけがあることや、他院で診てもらったことを言わない方がいらっしゃいますが、言っていただいたほうが適切な判断ができますので、正直に伝えてください。

受診すべきタイミングを教えてください。

【理文院長】発熱・顔色が悪い・息が苦しそう・腹痛・嘔吐・けいれんなどは緊急性が高い可能性があるので、すぐに受診してください。咳・発疹もできるだけ早く診たほうが良いでしょう。透明な鼻水が少し出ているだけの時は、様子見で大丈夫です。症状がはっきりしなくても「何かおかしい」「いつもと違う」と感じたときは「こんなことで受診して良いのか」と気にせず、どうぞ受診してください。いつもお子さんを見ているお母さんの直感はかなり正確です。結果として病気でなくても構わないのでいらしてください。

印象に残っているエピソードを教えてください。

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【理文院長】先日、ピーナッツクリームを食べたお子さんに皮疹が出て、咳をしていると電話が入ったことがありました。診療中でしたが、アナフィラキシーを疑い、病院へ付き添うことにしました。待合室に残った他の患者さんへの事情の説明はスタッフに任せ、戻ってきたのは約1時間後。スタッフの判断で、待合室に残っていた患者さんには一度帰宅していただいていたのですが、患者さん方は誰一人怒ることもなく「自分の子どもが同じようになったとき、先生がついてきてくれることがわかり、逆に安心しました」とまで言ってくださったそうです。うれしくて、うちの患者さんたちを誇らしく思いました。

患者がより快適に、安心して過ごせるように

感染予防対策にもかなり力を入れていますね。

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【理文院長】以前から1日2回の清掃と、必要時にその都度次亜塩素酸やアルコールで消毒しています。また中待合室と診察室には天井埋め込み型の高機能・業務用空気清浄機が設置されています。2021年1月に、別棟で感染症対策を施した待合棟が完成しました。当院公式ホームページに写真付きで詳しく紹介していますのでご覧ください。感染者用の個別待合室が3部屋と少し広めの外待合室があります。待合棟の内装は私の息子と娘がデコレーションしたので、ぜひ見てやってください。中・外待合室は椅子ごとにパーティションで区切り、飛沫感染対策をしています。他にもエアロゾルをまき散らさないためのクリーンパーティションや、換気能力の高い熱交換式換気扇、使い捨て器具などを導入しています。また、接触感染対策として、トイレや椅子、ドアノブも含めて院内ほぼすべての箇所に、抗ウイルスコーティングを行っています。

患者と接する時に大切にしていることは何ですか?

【啓允先生】医療は患者さんと医師が互いに信頼し合っていないとうまくいかないので、患者さんに信頼してもらえるよう、わかりやすい言葉での説明を心がけています。また、当院のような小さな診療所の日常診療の中にも、まれに重篤な病気が隠れていることがありますので、これらの患者さんを見逃さないよう、常に注意を払っています。大きな病気の可能性がある場合、早めの段階で病院に紹介することも多いです。お子さんが大事に至ることなく、短時間でおうちに帰れるようにと考えております。
【理文院長】帰宅後に状態が変わってもお母さんが不安にならないように工夫しています。動画などをお見せして「こんな咳が出たら、すぐに救急を受診してね」と伝えたり、軟膏の塗り方なども絵をお見せして説明します。説明に時間をかけるため、混雑時は長くお待たせしてしまうこともありますが、どうぞご理解ください。

子育てを頑張る読者へメッセージをお願いします。

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【理文院長】子育て中のお母さんはプレッシャーでいっぱいです。子どもに何かあれば、ご主人や祖父母から責任を指摘されてしまいがちです。例えば少し赤い尿が出たとき、すぐに小児科医に診せておけば、その後万が一悪いことが起きてもお母さんは責められません。これはとても大事なことです。うまく医師に責任を押しつけてください(笑)。

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