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長久手市

中心部を東部丘陵線(リニモ)が走り、また高速道路の長久手インターがあるため、隣接する名古屋市・豊田市へのアクセスが良好な長久手市。都心部に近いながらも緑豊かで、育児支援が充実しており、子育てに励む若い世代に人気だ。

長久手市長インタビュー

市民一人ひとりが主役となり
課題解決に導くつながりをつくる

𠮷田 一平
市長

1946年4月長久手村生まれ。愛知県立愛知商業高等学校卒業後、一般商社に勤務。地域の消防団活動を通して自治の重要性を実感し、学校法人や社会福祉法人の設立・運営を通じ、子どもや高齢者といった異なる世代の交流の場づくりに注力。2011年長久手町長就任、2012年の市制施行に伴い市長就任。

どのようにして「若いまち」へと成長を遂げてきたのですか?

雇用の受け皿となる企業を擁する名古屋市・豊田市と隣接するため市外からの転入者が多く、約50年にわたり人口が緩やかに増加してきました。近年、若い方を中心に特に注目を集めているのが、愛知淑徳大学にほど近い長湫南部地区です。この長湫南部地区では「自然と共生できるまち」をコンセプトに、名古屋市名東区の猪高緑地とつなぐ形で公園や緑地を整備し、緑化を実現しました。決して交通の便が良い地域とはいえませんが、現在多くのファミリー層が移り住んでいます。自然の豊かな環境で子育てができることに魅力を感じていただいたからでしょう。また、公立・民間の保育所を5カ所新設し、既設公立保育所の移転新築も行うことで、児童の受け入れ人数を拡大しました。これらの取り組みが、若い世代を集める要因となったと感じています。

これからのまちづくりにおいて、どんな課題を持たれていますか?

現在は「若いまち」といわれていますが、老年人口は年々増加しており、高齢化や災害対策、人口減少の課題に直面する時がいずれやってきます。しかし地域の課題を行政だけで解決するには限度があります。さまざまな課題を市民が「自らのこと」として捉え、解決できる力を身につけることが必要となってくるのです。
その第一歩となるのが、市民の「つながりづくり」、いわゆるご近所とのお付き合いです。現状は、住民同士の関わり合いはそれほど活発ではありません。そこで、あいさつ運動を実施したり、市の計画づくりに市民の皆さんに参加したりしてもらうことで、市民同士が知り合う場づくりに取り組んできました。また、市民とともに策定した「長久手市みんなでつくるまち条例」では、年齢や性別、職業、価値観の異なる市民が交流し、助け合うまちの実現を目標に掲げています。
他人と協力し合うことは、一昔前は煩わしいものとして敬遠されてきました。しかし回り道であったとしても、市民が手を取り合い課題を解決していくことが、地域の底力を強めると考えています。

今後の展望、メッセージをお願いします。

長久手市のまちづくりに関心がある若者が集まり、まちの将来について話し合っているところ(若者座談会)

現在、今以上に市民一人ひとりが役割を持つまちとして成長できるよう、各小学校区に1つずつ市民や事業者・行政などが交流できる「地域共生ステーション」の設置や、「まちづくり協議会」の設立を進めています。
そして市民の皆さんには、ぜひ積極的にまちづくりに参加していただき、自分自身の「役割」と「居場所」を見つけていただけることを願っています。

(取材日2018年8月15日)

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