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- マイタウンニュース「三鷹市」市民の市政参加を推進
三鷹市
東京都のほぼ中央に位置する三鷹市。住宅都市であり、都立野川公園や都立井の頭恩賜公園などの緑豊かな公園も多く、国立天文台や美術館などの文化施設も充実。人口は18万6000人を超え、なお増加傾向にある。
三鷹市長インタビュー
市民の参加と協働で実現する
「ただいま」と言えるまち

- 清原 慶子
- 市長
1951年生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。同大学大学院法学研究科修士課程および社会学研究科博士課程で学んだ後、ルーテル学院大学文学部・東京工科大学メディア学部教授などを経て、2003年に三鷹市長に就任。現在4期目。市民と協働するまちづくりや地域の情報化、IT化に関する著書や論文も多数。
12年続く市民討議会は
生活者の生の声が市政に生かされる取り組み
「いつまでも住み続けたい」と思える三鷹市の魅力をお聞かせください。
市外に通う高校生に「三鷹に帰ってくるとほっとするんだ」と言われたことがあります。交通の便が良く、都心に近いのに、児童公園や豊かな緑地など市民がゆったりくつろげる場所や景色があるまちです。
三鷹市政の理念は「参加と協働」。市民の皆さんと市が手を取り合ってまちづくりを進めています。平成18年から開催している市民討議会「まちづくりディスカッション」は、「子どもの安全・安心」「高齢者にも暮らしやすいまち」「基本計画の改定や策定」といったテーマについて、市民の皆さんが真剣に話し合う場です。毎回18歳以上の市民の中から1000人を無作為に抽出し、そのうち参加に承諾してくださった50~100人程度の方に議論していただいています。市への要望だけでなく、「自分たちにできることはないか」と積極的な議論が交わされ、ここで出た意見の多くを、市の基本計画や施策へと反映しています。
「見える化」と「多元的なメディア」で
大規模災害に対応する
映像やSNSを活用した災害対策に取り組まれていますね。
平成29年4月にオープンした「三鷹中央防災公園・元気創造プラザ」は「子ども発達支援センター」など地域の出会いの場を持つ一方、災害時には、施設全体が災害対策の拠点となります。市の災害対策本部や災害医療対策実施本部などが設置され、公園は一時避難場所に。施設内の「総合防災センター」には、ICTを活用した災害情報システムも導入済みです。職員や消防団員がスマートフォンで撮影した映像が災害対策本部の大画面に送られ、時間軸に沿って映像を並べることで情報を可視化します。言葉や文字での伝達でなく映像で確認することで素早い判断・対応が可能となるシステムです。 さらに、市から防災行政無線で告知された情報は、公式ホームページ、公式SNS、ケーブルテレビでの文字放送、「安全安心メール」など複数の媒体で同時発信します。市内の隅々まで正しい情報を提供することで、災害時の混乱が低減できると考えています。
最後に、子育て世代に向けてメッセージをお願いします。
三鷹市の待機児童は平成29年4月の時点で270人。これに対し平成30年4月は327人の保育定員を確保しましたが、保育園へのニーズは今後もますます高まっていくでしょう。市では、さらなる保育定員の拡充とともに、保育の質を確保するため、賃貸物件を活用した保育園の開設や、保育士の家賃や研修の補助など処遇改善にも取り組んでいます。
私自身も2人の子どもを育て、今では3人の孫がいる立場。子育てはささやかなヒントでぐっと楽になるものだと思います。ですから、困ったら遠慮せず、三鷹市の子育て支援をどんどん利用してください。保育士や子育てサポーターが乳幼児と遊ぶほか、保護者の悩み事の相談窓口でもある「親子ひろば」や、ちょっとリラックスしたいときに利用できる「一時保育」など、頼れる場をたくさん用意してお待ちしています。
(取材日2017年12月7日)