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こちらの記事の監修医師
小川 令 先生

いぼイボ

概要

イボとは皮膚から盛り上がってできる小さなできもののこと。さまざまな皮膚の病気の可能性が考えられるが、一般的にイボと呼ばれるものはウイルスが感染してできたできもので、専門的には「尋常性疣贅:じんじょうせいゆうぜい」と呼ばれる。首回りにできるイボは、軟線維腫という皮膚の良性腫瘍であることが多い。そのほかイボと呼ばれるものには、子どもに多く見られる「伝染性軟属腫(いわゆる水イボ)」や、加齢とともに増えていく「老人性疣贅」などがある。イボはできても痛みや痒みなどを感じないことが多い。ただし、中にはイボのように見えても、悪性黒色腫など悪性腫瘍の初期症状のことがあるので注意が必要。

原因

イボ(尋常性疣贅)は、ヒトパピローマウイルス(HPV)というヒト乳頭腫ウイルスの一種が皮膚に感染することによって発症する。イボのウイルスは正常な状態の皮膚に感染することはほとんどない。だが、引っかき傷やかすり傷などの傷から皮膚の中に入り込み、肌の最も奥にある基底層の基底細胞に感染する。そして基底細胞が異常な細胞分裂を繰り返すことでイボが形成される。なおアトピー性皮膚炎などで肌のバリア機能が低下していたり、風邪やインフルエンザなどの病気やストレスで免疫が下がっていたりするとできやすい。また、引っかいたり、擦りむいたりすることが多い手足や膝、肘などにできやすい傾向がある。外陰部や口などの粘膜にウイルスが感染してできることもあり、外陰部のイボは尖圭コンジローマと呼ばれ、性交渉によって感染することがある。首回りにできる軟線維腫は、アクロコルドンやスキンタッグといわれる。服でこすれたりする擦過刺激や日光に当たることによってできるとされている。

症状

イボは顔や手足などいろいろな所に発生し、できた部位やその形状で名前が異なる。手足や首などにできるものは皮膚が盛り上がり硬くなった「尋常性疣贅」、若い人の顔にできることが多く赤みや痒みを伴う「扁平疣贅」、小さいぷつぷつした湿疹が顔や首にできる「指状疣贅」、足裏にできる血まめのようなもので、数センチの大きなイボになることがある「足底疣贅」、陰茎や肛門、膣など外陰部にできる「尖圭コンジローマ」、外陰部にできる「ボーエン様丘疹症」などがある。これらはウイルスによるものが多いが、首回りにできるアクロコルドンやスキンタッグといわれるイボのほとんどは痛みがなく不快感のみあるものが多い。イボは自然に治癒することがあるが、急激に増大したり数が増えたりしたときは悪性腫瘍などの可能性もあるので、自己診断せずに皮膚科や形成外科を受診することが望ましい。

検査・診断

イボであるか否かは視診や触診によって診断する。特徴的な見た目で、おおよその判断をつけることが可能である。ただし、うおのめと足底疣贅が似ているように、部位や大きさによっては判断がつきにくいこともある。そうした場合は、診断にダーモスコープ(拡大鏡)を用いることがある。悪性黒色腫などの悪性腫瘍が疑われるときは、確定診断や切除範囲の決定のために、腫瘍の一部を採取して組織を顕微鏡で調べる病理組織検査を行う。

治療

イボは自然と治る場合があるが、目立っていたり数が多かったりする場合は治療を行う。基本的には非手術治療が主体となるが、大きいものや、顔の目立つところにあるもの、また悪性腫瘍を疑うものは手術することもある。イボへの効果が期待できるサリチル酸を配合した市販薬も販売されているが、自己流の処置によってウイルスが周囲の皮膚に広がってしまうことがあるので、皮膚科や形成外科を受診して治療することが望ましい。イボの主な治療法は、液体窒素を用いた冷凍凝固療法やレーザー治療、ヨクイニンの内服、サリチル酸軟こうの塗布などがある。また、漢方薬の一種であるヨクイニンを併用することが効果的なケースもある。また、顔にできる扁平疣贅では痕を残さないようにするため、レーザー治療をすることがある。外陰部にできる尖圭コンジローマには、抗ウイルス効果や抗腫瘍効果が期待できる外用薬を塗布する治療が一般的である。

予防/治療後の注意

ウイルスによるイボは自然と消えてしまうことがある反面、治りにくく再発することも多いので、焦らずに根気良く治療することが大事。自己感染でイボを増やすことを防ぐために、こまめに手洗いをする、傷をつくらないようにする、傷口を触らないようにするといったことに気をつける。また、家族で発症している人がいる場合には、タオルやバスマットなどの共用はなるべく避けること。免疫低下やストレス、糖尿病などの合併症もイボを悪化させる要因になるので、体調を整えることも心がける。

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こちらの記事の監修医師

日本医科大学付属病院

小川 令 先生

1999年日本医科大学卒業後、同大学形成外科に入局。米国ハーバード大学留学を経て、2015年から現職。日本医科大学大学院形成外科主任教授を兼任。専門は熱傷・瘢痕治療、マイクロサージャリーを用いたリンパ浮腫治療など。