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門真市
大阪府北東部に位置し、鉄道の発達や道路整備により交通利便性の高い門真市。大阪市中心部へのアクセスが良好な職住近接の魅力を生かし、「働きやすい、暮らしやすい、子育てしやすい」まちづくりを推進する。
目次
「医師会・歯科医師会」活動レポート
住民の身近なかかりつけ医であり、地域医療の重要な役割を担う「医師会・歯科医師会」。今回は、地域の医師会・歯科医師会の会長に、力を入れている活動や取り組みについてお話しいただきました。
門真市医師会
行政・多職種と力を合わせ
人と人とをつなぐ地域医療の提供に注力
大阪市内への交通の便が良く、大型ショッピングモールの開発も計画され、産業の活性化が期待される門真市。一方、平成29年時点で高齢化率は28・9%と大阪府の平均27・4%を上回る。
「同市には家族と離れて暮らす高齢の方も多く、当会では早くから、1人暮らしの高齢者の支援に力をいれてきました」と語る高橋英治会長。その取り組みは多岐にわたり、独居高齢者に定期的に電話かけを行う「お元気ですかコール」や、筋力が低下することで寝たきりになるリスクを下げるための、関西医科大学と共同でのサルコペニア研究を行い、高齢者を対象に運動の場を提供する。その他、緊急時に役立つ「連絡カード」「ホイッスル」「緊急医療情報キット」の配布を行うなど、不安が多くなる高齢者の1人暮らしを精神的にも支えてきた。
多職種連携も活発で、歯科医師会・薬剤師会や、ケアマネジャーなど介護関係者とも勉強会を通して顔の見える関係を構築。互いに協力できる文化を根づかせ、需要が高まる訪問医療にもスムーズな連携を展開する。さらに、台風などの災害時の医療・支援体制の整備に向けて、行政とも密な連携を進める。
また、子ども食堂のサポートなど子育て支援にも協力し、高齢者と若い世代が交流できるまちづくりをめざす同会。
「高齢の方も、周囲の人とコミュニケーションをとることが日々の活力につながります。そのきっかけを、当会が作っていきたいですね」
(取材日2020年2月26日)

- 高橋 英治
- 会長
(高橋クリニック)
Profile
1986年産業医科大学卒業。同年大阪大学第一外科に入局、消化器外科を専門に学んだ後、内科的な分野で幅広い経験を積む。2006年高橋クリニックを開院。2018年より門真市医師会会長。2020年4月27日より同会名誉会長。日本外科学会外科専門医。
門真市歯科医師会
市民との心と心のふれあいを大切に
地域の口腔衛生環境の向上をめざす

- 滝川 博嗣
- 会長
(医療法人デンタルタキガワ 滝川歯科医院)
Profile
1981年岐阜歯科大学卒業。1993年滝川歯科医院を開業。2015年門真市歯科医師会会長に就任し現在3期目。門真市の口腔衛生環境を引き上げるため、地域に根差した歯科医師会の体制づくりに力を注ぐ。
市民の健康第一を目標に掲げ、「8020運動」を推奨する門真市歯科医師会。行政との連携も深く、妊婦の歯科健診、1歳6カ月児健診や成人歯科健診、後期高齢者歯科健診に至る健診事業をはじめ、麻酔科の医師の管理のもと障がい者歯科診療の実施、学校歯科医活動など、年齢や経済的な事情、障がいの有無に関係なく、すべての市民が安心して暮らせるための歯科医療提供をめざす。
「口の中をきれいにすることは、全身の健康においてとても大切です。だからこそ、今以上に歯科を身近な存在に感じてもらい、皆さん自身の口腔衛生環境に関心を持ってほしいと考えています」と同会の滝川博嗣会長は話す。
歯科医師会は堅苦しいイメージを持たれることも多く、その一面が大切な場面もあるが、それ以上に親しみやすさを感じてもらうことが重要だとも言う。
「診療の後に『診てもらって良かった。こんなに一生懸命診てくれるなら次も行こう』と思ってもらえるような歯科医師が集まる歯科医師会でありたいですね。そのためにも患者さんとの、心の底からのふれあいを大切にしてほしいと会員に常々伝えています」
今後は行政との連携もさらに深め、市民の健康増進に寄与するだけではなく、歯が健康の入り口であることを啓発するため、さまざまな形で歯科医師会の活動をアプローチすることも計画する。
「門真市を住み良い町にするため、歯科医療の面から活動していきます」
(取材日2020年3月4日)