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安田 顕 院長の独自取材記事

まんば内科外科クリニック

(名古屋市中川区/岩塚駅)

最終更新日:2023/08/31

安田顕院長 まんば内科外科クリニック main

名古屋市営バス停・万場大橋から徒歩3分。昔から住み続ける人の多い住宅街の中に「まんば内科外科クリニック」がある。立て込んだ住宅の間にありながら、9台分の駐車場を用意。院内も天井が高く、洗練された雰囲気だ。安田顕(やすだ・あきら)院長は名古屋市立大学を卒業後、愛知、三重、静岡の病院で20年以上外科医として診療を重ねてきた。「専門は外科ですが、どのような分野の疾患も幅広く相談していただけるような、地域の方の一番身近な医療機関になりたいです」と語る安田院長。診療の際に大切にしていることやクリニックの診療内容、また患者や地域への思いについて語ってもらった。

(取材日2023年7月24日)

クリニックの少ない地域に開業、地域の健康相談窓口に

2021年に開業されたそうですが、なぜこのエリアを開業地に選ばれたのですか?

安田顕院長 まんば内科外科クリニック1

ここ中川区万場は近隣地域にクリニックが少なく、当院の目の前のクリニックも3年ほど前に畳んでしまったと聞きました。実際に開業してみると、通うところがなかったとか、少し遠い病院までバス通院していたとか、苦労されたという声を聞き、開業して良かったと感じています。この辺りは昔からお住まいになっている方が多い住宅地なのですが、当院に来院されている患者さんも60~80代の方が多いですね。風邪や高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病、腹痛などの内科疾患をはじめ、すり傷、切り傷、刺し傷、動物などに噛まれて生じた咬傷(こうしょう)、やけどのほか、脂肪腫、粉瘤といった皮膚のできもの、巻き爪など、体の表面の外科的処置が必要な症状に対応しています。診察室が2つありますので、一つは内科の診察、もう一つは傷の処置など外科的な診察で使い分けています。最近は痔の相談に来られる方も多いですね。

痔のご相談とは具体的にどのような内容でしょうか。

お尻からの出血や排便時の痛みを抱えている方が受診されます。年齢は20~40代の比較的若い方が中心で、性別も偏りなくどちらもいらっしゃいます。ご本人は痔だと思って検査を受けた結果、大腸がんが見つかるケースもあります。デリケートな箇所ですので受診しづらいかもしれませんが、症状をそのまま放置すると、さらなる悪化につながりかねません。当院では薬での治療になりますが、痔の手術が必要と判断した場合には、対応可能な病院へ紹介させていただきます。肛門を専門とする診療科へ行くのはハードルが高いと感じる方も、ファーストステップとして当院でご相談いただければと思います。

先生がめざしているクリニック像は?

安田顕院長 まんば内科外科クリニック2

どのような症状の人でも、まずアクセスできる地域の医療機関でありたいです。「地域の健康相談の窓口」のような感じですね。クリニックでは胃カメラ、腹部の超音波検査、エックス線検査をしていますし、ほかにもアレルギー血液検査、健康診断、予防接種も可能です。胃カメラに関しては、鼻からカメラを入れる経鼻内視鏡検査を導入しています。診察の結果、高度な検査や治療が必要という場合は、患者さんの希望や病状に合わせて大学病院や基幹病院へ紹介させていただきます。他の大きな病院での手術後や治療後の経過も当院で一緒に診させていただければと思います。

診察は患者の正面を向いて、顔を見て行う

外科が専門だとお聞きしました。

安田顕院長 まんば内科外科クリニック3

医学部在学中に胃がんの手術患者さんを担当させてもらったことがきっかけで、外科の道へ。愛知、三重、静岡で勤務医として外科の経験を積んできました。胆石や鼠径ヘルニア、虫垂炎などの良性疾患の手術から消化器、その中でも特に肝臓、膵臓、胆道の悪性疾患の手術や移植手術に携わりました。病状によっては10時間を超えるような大手術もあり、負担はありましたが、患者さんが良くなるように処置することがやりがいでした。大きな病院では、基本的にさまざまな検査を経て、外科に患者さんがいらっしゃるので、診断はついていることが大半です。一方クリニックは患者さんとのファーストタッチなので、きちんと診断をつけるためにも、見落としのないようにしたいと思っています。最後の砦の病院での外科治療を経験してきたからこそ、早期発見・早期治療につながるような診療をしたいです。

先生のモットーを教えてください。

患者さんの声に耳を傾ける、患者さんがきちんと理解し判断できるまで説明するということです。病気の現在の状況について、そして治療の方法・意義について、一つ一つ丁寧に説明します。どのような状況でどのような治療を受けているのかわからないのは問題なので、難しい専門用語を使わずに、理解してもらえるよう努めています。病院にいた頃は、合併症などが起こって長期入院されている患者さんと、長い期間をかけて話ができました。クリニックでは患者さんと向き合う時間は診察室だけなので、患者さんの言いたいことを漏らさず聞けるように耳を傾けています。電子カルテの入力はスタッフに任せる体制にしているので、その分、患者さんやご家族の目を見てゆっくり話をできるようにしています。

ゆっくり相談ができるのは、患者さんにとって心強いですね。

安田顕院長 まんば内科外科クリニック4

世間話からでも構いませんよ。患者さんのバックグランドが理解できて、治療にも生かせます。現在6人のスタッフがいますが、患者さんの声に耳を傾けるように伝えています。実際、待合室で患者さんに声をかけたり、私には話せなかったことを聞き取ったりしてくれていて、スタッフの心配りがありがたいですね。当院は割と自立した高齢者の患者さんが多く、付き添いなどはなくお一人でいらっしゃる方が多いです。だからこそ、ご本人のペースでしっかりお話しいただけるように、スタッフ一同、雰囲気づくりにも努めています。

患者もスタッフも安心して過ごせるクリニック

開業されてから、印象に残っていることはありますか?

安田顕院長 まんば内科外科クリニック5

新型コロナウイルス感染症の流行ですね。一般患者さんやスタッフが安心できるような感染症対策も重要だと、クリニック設計の段階から考えました。その一つが隔離室を設置したことです。受付や待合室を通ることなく入れる部屋となっています。現在、発熱患者さんは予約制とし、隔離室あるいは車で来院される方は車内で診察しています。新型コロナウイルス感染症が5類になった今も、発熱されている方とそれ以外の方との時間と空間の両方を区切っています。基礎疾患がある方や慢性疾患で通院されている患者さんにも安心して来ていただけるクリニックでありたいと思っています。

在宅医療にも対応されているのですよね。

通院していた患者さんの来院が難しくなった場合に、ご家族の要望に応えてお宅に伺っています。当院は高齢の患者さんも多いので、ご要望があれば、今後も訪問診療を行っていきたいと考えています。実は、子どもの頃に同居していた私の祖父も在宅医療を受けていたんです。内科の先生だったのですが、定期的に来てくださり、医療を身近に感じる経験でした。高校生になり、進路を決める際に人の役に立てる仕事を志し、医師の道へ進んだのは、そういった経験がベースになっているのだと思います。

お休みの日の過ごし方と、最後に読者へのメッセージを伺えますか?

安田顕院長 まんば内科外科クリニック6

時間ができれば、自宅近くでジョギングをしています。日々の悩みも忘れて気分転換になりますね。生活習慣病の方にもお勧めしたい運動ですが、突然走るのは体の負担になることもあるので、まずはウォーキングをしてみるのも良いですよ。診療については、病院で外科医として培った知見を生かして、地域の皆さんのお力になれたらと考えています。今までの外科医としての治療経験から、他の病院で受けられるがんなどの手術や術後の抗がん剤治療の相談もお受けしています。ちょっとした健康に関する不安についてでも構いませんので頼りにしてもらえたらうれしいです。

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