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こちらの記事の監修医師
新家 眞 院長

さかさまつげ逆さまつげ

概要

本来まぶたの外側へ向かって生えるはずのまつげが、内側へ(つまり眼球のほうへ)向かい、眼球の表面に触れる病気。眼瞼内反(がんけんないはん)と睫毛内反(しょうもうないはん)、そして睫毛乱生(しょうもうらんせい)の大きく3種類に分かれる。眼瞼内反は、まぶた(眼瞼)自体が眼球のほうを向くことで、まつげも内側を向く。小児を含め、先天的に皮下脂肪が厚くまぶたが膨らんでいる人に多く見られる。睫毛内反は、乳幼児において、まぶた自体の向きは外側だが、皺襞の過剰隆起によりまつげが内側を向いてしまう状態をいう。睫毛乱生は、毛根周辺で起きた炎症による傷跡などによって、まつげの生え方自体が不規則になり、まぶたの向きにかかわらずまつげが不規則に内側などに向いてしまう状態のこと。 

原因

上まぶたと下まぶたで原因が異なる。上まぶたの場合、加齢によって皮下脂肪が少なくなり、やせてたるんだまぶたの皮膚がまつげに覆いかぶさり、その方向を変えてしまうケースが多い。また眼瞼下垂(上まぶたが持ち上がりにくくなる病気)が原因となっていることもある。下まぶたの場合、下眼瞼(かがんけん)牽引腱膜というまぶたを下に引っ張る組織がたるんで、まつげが内側を向いてしまうのが主な原因。加齢や他の病気によって起こるケースが多いが、生まれつき下眼瞼牽引腱膜を欠損しているなど、原因が先天的なこともある。小児期の逆さまつげのほとんどは、顔の筋肉量が少なく脂肪が多いため、まつげを圧迫することが原因。成長に伴いまぶたが薄くなるにつれ、自然とまつげが外側に向いてくることが多い。また、睫毛乱生はトラホームなどの後遺症によるものが多く、高齢者に多い。 

症状

まつげが角膜や結膜を傷つけてしまうため、目の充血や痛みを生じたり、光をまぶしく感じたり、涙が多く流れたり、目やにが出たりといった症状を伴うことが多い。逆さまつげをそのまま放置して角膜が何度も傷つくと、角膜に炎症や潰瘍ができたり、視力低下を招いたりすることがある。小さい子どもは痛みを訴えることは少ないが、何度も目をこすり、まばたきの回数が増える。 

検査・診断

視診でまつげやまぶたの状態を確認することで診断をつける。 

治療

逆さまつげは特に症状がなければ、そのままで構わない。症状が軽ければ、角膜保護の点眼薬や抗生物質の点眼薬を使いながら様子を見る。症状が重い場合には、年齢にかかわらず、手術でまつげの向きを変えたり、抜いたりする必要がある。まつげの向きを変える手術には、余分な皮膚を切り取って二重まぶたにすることでまつげの向きを変える方法や、下眼瞼牽引腱膜(上まぶたの場合は、まぶたを持ち上げる役割を持つ挙筋腱膜)を補う方法などがある。また、内向きのまつげを焼くレーザー治療もある。小児の場合は自然に治ることも多いため、重症の場合を除き、基本的に学童期まで外科的な治療は行わない。 

予防/治療後の注意

自分でまつげを抜いたり、切ったりするのは、感染症を起こしたり、目を傷つけたりする危険性があるため、してはいけない。 

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こちらの記事の監修医師

公立学校共済組合 関東中央病院

新家 眞 院長

東京大学名誉教授、埼玉医科大学客員教授、東京医科大学客員教授。 1974 年東京大学医学部卒業、同大大学院医学研究科教授。