日帰りだけではない白内障手術
入院する選択もメリットあり
山口医院
(豊島区/巣鴨新田駅)
最終更新日:2023/06/16
- 保険診療
白内障手術は日帰りだけではなく、一日だけでも入院手術を選択するメリットはある。眼科手術では術後の点眼と衛生管理が非常に重要だが、実演しながらの点眼指導なども受けられるからだ。また、術後は翌日に診察を受けるまでは眼帯をするため、高齢者は入院手術のほうが転倒リスクなども回避できる。そんな白内障入院手術の他にも「山口医院」はさまざまな眼科手術を手がけている。執刀するのは院長の田口朗(ほがら)先生。大阪赤十字病院などでの長年にわたる経験を生かし、緑内障手術、網膜硝子体手術などの専門性が高い手術にも対応している。田口先生に、同院で受けられる眼科手術にはどのようなものがあるのか、また、手術の際に注意している点などについて詳しく聞いた。
(取材日2023年5月16日)
目次
手術経験豊富な眼科医に白内障手術について相談
- Q貴院ではどのような眼科手術に対応していますか?
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A
白内障手術、眼瞼下垂手術、いわゆる逆さまつげの内反症手術から、緑内障手術、網膜硝子体手術など専門性が問われる手術まで手がけています。当院での手術の特徴は、1階にある内科と連携して内科疾患を合併している患者さんにも対応できることです。2階は全フロアが眼科になっていてその一角に手術室があります。手術室らしくない木目調の壁にしたのは患者さんにできるだけリラックスしてほしかったからです。目に局所麻酔をかけるため手術中の患者さんは聴覚だけが頼りという状況なので、できるだけ声かけをしています。その他、当院では対応していない手術、斜視や特殊な網膜剥離などは大学病院を紹介することも可能です。
- Q手術が必要かどうかはどのように判断していますか?
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A
例えば、白内障は目の中のレンズが濁って見えにくくなる病気ですが、視力がどの数値まで下がったら手術をするという基準はありません。手術をするかどうかは患者さんがどれだけお困りかで決まります。したがって、仕事や趣味に支障が出ていないかしっかりと聞き取りをしていかなければいけません。よく車の運転をするかどうかなどライフスタイルも詳しく伺い、患者さんの状況に合わせて判断していきます。
- Q手術となった場合の術前から術後までの流れを教えてください。
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A
手術をすることになったら、手術に必要な眼軸長測定などの専門的な検査や血液検査を行います。透析治療中であったり全身状態が不安定な場合は担当主治医と連絡を取り手術に向けての留意点などを確認するようにしています。院内に内科医や常勤の薬剤師がいるのでいろいろ相談できることは当院の強みですね。患者さんには手術内容はもちろん、挿入する眼内レンズについてや、術後の注意点についても詳しく説明しています。目の手術は術後の衛生管理も重要です。傷口からばい菌が入らないように洗顔やシャンプーを数日控えていただくことも事前にしっかりとお話しします。術後に急に言われたら患者さんは困ってしまいますからね。
- Q日帰り手術にはどんなメリットがありますか?
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A
当院は3階が病棟になっているので、日帰り手術7割、入院手術3割くらいの比率で行っていて、患者さん次第でどちらでも選択できるようになっています。日帰り手術のメリットはやはり「家を空けなくて済む」ということに尽きるのではないでしょうか。介護をしていたりペットを飼っていたり、いろいろな都合で家を留守にできない人も少なくないですからね。「日帰りでできるなら手術をしたい」という声も多いので、可能な限り日帰り手術に対応するようにしたいと思っています。
- Q一方、入院手術を選択するメリットについてお聞かせください。
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A
手術後は眼帯をするため片目で過ごさなくてはならず、どうしても遠近感が損なわれたり視野が狭くなったりします。特に利き目を手術した場合はかなり見にくいと感じるでしょう。高齢の患者さんだと転倒のリスクも高くなるので、眼帯が取れる翌日までの一泊入院を勧めることもあります。また当院は往診からの入院手術にも注力しています。さまざまな理由で外来通院が困難な場合でも往診で手術適応を判断し、入院していただいて手術を受けられた後は再び往診で術後治療や経過観察を行うことができます。一般的に白内障手術は日帰りで行うことが多いのですが、それでも入院手術を選択するメリットも十分あるのです。