デイケアのメリットを求めるならば、利用者の健康管理がきめ細かなクリニックの併設施設という選択肢もある

Qデイケア施設を併設しようと思った理由を教えてください。

A

▲同院のデイケア施設は必ず1対1のリハビリを行っているという

当院は、前身である山口病院の時代からデイケア施設「ことぶき」を併設してきました。院長だった父の「豊島区におけるデイケアサービスが不足している問題を、どうにかしなければいけない」という考えのもとに開設したデイケア施設でもあります。2018年にリニューアルして山口医院として再出発しましたが、父の遺志を受け継ぎたいという思いもあり、デイケア施設は残しました。「ことぶき」では必ず1対1のリハビリを行っているのが特徴です。みんなで一緒にやりましょうというのが苦手な方でも、気軽に利用していただきたいですね。また、管理栄養士による栄養指導、レシピ紹介なども行い、食事面からもサポートしています。

Qクリニックにデイケア施設が併設されている利点は何でしょうか。

A

▲デイケアのための送迎車も用意

まず、一般的には施設を利用するために各種医療書類などを準備する必要があるがそのような手間がないというのは、利用者さんやご家族にとって一つのメリットでしょう。また、すぐ隣にクリニックがあるので、安心してリハビリに取り組めるのではないかと思います。万が一、体調を崩しても知らない医療機関に運ばれる心配もないですからね。感染症対策という面でも、お年寄りは必ずしも発熱するというわけではないので、少しでも様子がいつもと違ったらすぐに検査ができるのも、一つの対策になっていると思います。

Q山口医院で行う疾患別リハビリとはどのようなものですか。

A

▲運動器や呼吸器などのほか眼科リハビリテーションなど幅広く対応

改装時に新設した本館4階リハビリフロアで行っている、専門性が高いリハビリです。頸椎の骨折や椎間板ヘルニアなどには運動器リハビリテーション、脳梗塞や脳出血などには脳血管疾患等リハビリテーション、肺気腫などには呼吸器リハビリテーションで対応しています。その他、嚥下リハビリテーション、心臓リハビリテーションも実施。眼科リハビリテーションもあるのが、眼科も標榜している当院ならではともいえるでしょう。通院が難しい患者さんには訪問リハビリもあるので安心してください。パーキンソン病、多系統萎縮症、脊髄小脳変性症などの難病で外出が難しい方にもご利用いただけます。

Qリハビリを行うことでどのような変化が期待できますか。

A

▲リハビリでは廃用症候群からのフレイルを予防している

病気を治しても元気を取り戻さないままでは、いつ廃用症候群になってもおかしくありません。リハビリで期待できるのは、廃用症候群からのフレイルを予防することと言えるでしょう。元気の定義は人によって違うかもしれませんが、当院では、歩けて、おいしいものを食べられる、そんな日々の喜びを感じられることだと考えています。リハビリを通して、患者さんが今までできなかったことができるようになったら、それほどうれしいことはありませんね。

Q専門性の高いスタッフがそろっていると伺いました。

A

▲専門性の高いスタッフが患者に合わせた適切なプログラムを作成

はい。医師だけではなく、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ専門職、管理栄養士などが協力して、患者さん一人ひとりに適切なプログラムを作ることができるというのも、当院ならではの強みといえるでしょう。訪問リハビリでは担当ケアマネジャーと連携を密にしながらプランを組み立てるなど、患者さんの状況に合わせて柔軟に対応しています。さまざまなスタッフが関わることは、患者さんにとっても誰かしら気が合う相手を見つけやすいというメリットもありますね。「あのスタッフと話していると前向きになれる」といった感想を頂くこともあり、これもチームで対応していることの良さなのではないでしょうか。