後悔しない白内障手術を
医師が考えるクリニック選びのポイント
横山眼科医院
(足立区/竹ノ塚駅)
最終更新日:2022/07/28


- 保険診療
年間、約150万人が受けるともいわれている白内障手術。目の老化現象が主な原因である白内障は、早ければ40代から症状が出始め、80代ではほぼすべての人が発症するといわれている。点眼で進行を遅らせることは期待できるが、視力が低下するほど症状が進んだ場合は、手術が必要となる。多くの眼科クリニックで日帰り手術に対応しているため簡単な手術と思われがちだが、合併症などのリスクを伴う外科手術であることからクリニックは慎重に選びたい。そこで、足立区で日帰り白内障手術に力を入れている「横山眼科医院」の横山寿光先生に、日帰りの白内障手術やクリニック選びのポイントについて詳しく聞いた。
(取材日2022年6月29日)
目次
白内障手術は精度の高い検査に加え、生活様式やニーズに合わせたレンズ選びが術後の「見え方」を左右する
- Qこちらではどのような手術や治療が行われていますか?
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A
▲術前術後のケアのためにも入院して手術を受けることを勧めている
当院では日帰り白内障手術はもちろん、緑内障レーザー治療、糖尿病性網膜症に対する硝子体注射やレーザー網膜光凝固治療、加齢による眼瞼下垂の眼形成術、その他、逆さまつげや新生児の鼻涙管ブジー、麦粒腫の摘出までさまざまな疾患に対応する手術をしております。日帰り白内障手術については2016年4月から2022年3月までで年平均357件行っております。
- Q術前の検査が大切なのだとか。
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A
▲患者一人ひとりに合わせた処置ができるよう精度の高い検査を行う
必要な視力や見え方には個人差があり、職業や生活様式も大きく関係してくるため、術前の検査やカウンセリングが非常に重要です。例えば運転をする人なら手元より遠くが見えたほうがいいし、夜間運転する機会が多い人、カメラマンやデザイン関係の方などには使用するレンズによって見え方が合わないこともあります。また、レンズの度数を決めるためにさまざまな検査をしますが、場合によっては誤差が生じてしまうケースもあります。当院では極力誤差が出ないように、正確性が求められる検査には大学病院でも使用されるようなレベルの先端の検査機器を導入し、さらに視能訓練士などの専門スタッフが対応することで精度の高い検査を追求しています。
- Q眼内レンズについて教えてください。
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A
▲長年専門的な研鑽を積んできた院長が診察している
白内障の手術はレンズ選びが重要です。白内障の手術で使う眼内レンズは、大別して遠方・中間・近方のどこか1点にピントを合わせる「単焦点レンズ」が一般的です。レンズにはさまざまな種類がありますが、残念ながら、人間の水晶体と同じように近方から遠方まで自由自在にピントを合わせられるレンズはありません。当院では保険診療を希望される患者さんが圧倒的に多いことから、右は遠方、左は近方にピントの合う単焦点レンズを入れて、両眼で見た時にバランスのとれた見え方が期待できる「モノビジョン法」で対応することもあります。このあたりの絶妙な調整は、長年の経験によるところが大きいですね。
- Q先生が考えるクリニック選びのポイントはありますか?
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A
▲経験豊富な医師が合併症にも臨機応変に対応
比較的に一般的な白内障手術でも、合併症が起こる可能性はゼロではありません。例えば手術中に水晶体を包んでいた透明な袋(水晶体嚢)が破れてしまうことがあります。他にも細菌による感染症や、手術から数ヵ月後に水晶体嚢が濁ってくる後発白内障などが発生する可能性もあります。ベテランであればあるほど、合併症の経験も豊富なので、合併症に対して慌てることなく、瞬時に判断して適切な対応をとることができると思います。当院では、経験も実績も豊富な日本眼科学会認定の眼科専門医が術前の診察から手術の執刀、術後の診察まで一貫して行っています。
- Qこちらではどういった体制で手術を行われているのでしょうか?
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A
▲専門知識をもつ医師やスタッフが丁寧に対応している
白内障の手術は医師から見れば簡単かもしれませんが、患者さんにとっては一生に一度のことです。私はこれまで数えきれないほどの手術を執刀してきましたが、今でも毎回自分の親を手術するような気持ちでメスを握らせていただいています。それだけでなく、当院では衛生管理を整えた専用の手術室を備え、日本眼科学会認定の眼科専門医の医師立ち合いのもと、些細なミスがないか2人体制でチェックしながら行っています。手術をサポートするのも専門知識を持つ看護師です。こうした慎重、かつ専門性の高い体制で30年間手術に臨んできました。