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武田 桃子 院長の独自取材記事

武田耳鼻咽喉科

(富士見市/みずほ台駅)

最終更新日:2022/06/02

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みずほ台駅西口から徒歩1分の「武田耳鼻咽喉科」は、30年以上前から、地域の耳鼻咽喉科医療を支えてきた医院だ。2018年7月に、武田桃子院長に交代したのを機に、鼻の日帰り手術を開始。耳の掃除から鼻、喉まで、どんな症状でも丁寧に診るのはそのままに、鼻については、診断から治療、日帰り手術、術後ケアまで、院内ですべての治療が完結する、ワンストップの医療を提供している。通常、大学病院などで受けると1週間程度の入院となる手術を日帰りで受けられるため、特に若い世代の患者からのニーズは高いという。武田院長に、鼻の日帰り手術を始めるに至った思いや診療にあたり大切にしていることなどを聞いた。

(取材日2022年5月13日)

鼻の日帰り手術から術後ケアまで、院内で治療を完結

診断から治療、手術、術後ケアまで、院内で完結できるのですね。

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ええ。2018年に父からこの診療所を受け継いだときから、鼻に関しては手術を含め院内ですべての治療が完結できる耳鼻咽喉科の診療所をつくると決めていました。内服治療だけでなく、例えばアレルギー性鼻炎なら、舌下免疫療法、外科手術、抗体製剤の注射など、大学病院でも行われる治療は対応できるようにしています。治療の選択肢をしっかり説明して提案を行った上で、患者さんの希望を聞き、年齢や状態なども考慮して治療法を決めていきます。舌下免疫療法や抗体製剤など比較的新しい治療は、こちらがしっかり提案しなければ、そんな治療法があることに気づけない患者さんもいらっしゃるので、知識は常にアップデートし、先端の知見を取り入れていくことは大切にしていますね。赤ちゃんからご高齢者まで、患者さんの年齢層は幅広いです。耳のお掃除から睡眠時無呼吸症候群の検査・治療、補聴器の相談、鼻の日帰り手術まで内容もさまざまです。

特に、鼻の日帰り手術に力を入れていると聞きました。

耳鼻咽喉科領域は、外科手術が有用な治療法となるケースが多くあります。院内で手術が行えないなら、大学病院や総合病院に患者さんを紹介することになりますが、1週間程度の入院は珍しくなく、「そんなに仕事を休めない」と手術を諦める方も少なくありません。そんな患者さんを助けたいという思いで、日帰り手術に注力しています。私はもともと、東京慈恵会医科大学病院の耳鼻咽喉科で鼻の治療を専門にしており、慢性副鼻腔炎や副鼻腔疾患に対する内視鏡下副鼻腔手術を数多く手がけてきました。その経験から、当院では副鼻腔炎・アレルギー性鼻炎の鼻の日帰り手術に特化して、大学病院と同レベルの手術を日帰りで行っています。土曜日に手術、翌日曜日に診療を受けて、月曜からは通常通り出勤が可能です。手術はすべて私が執刀しています。

どんな場合に手術が必要になるのでしょう?

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鼻詰まり、鼻水、後鼻漏、嗅覚障害で、日常生活に支障が出ている人であれば、どんな症状でも、相談してもらうと改善の余地はあると思います。副鼻腔炎に関しては、最近増えているアレルギーが合併して鼻のポリープを伴う症例の場合、お薬では治療が難しいので、基本的に手術になります。もちろん症状によって手術がすべてではないですし、他の治療法の方が向いている場合もあるので、まずは各治療法について患者さんにしっかり説明し、希望や意向を十分に聞いた上で治療を進めていきます。

患者と対面する時間を大切にし、わかりやすく説明する

睡眠時無呼吸症候群の外来もあるのですね。

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ええ、診察・検査から治療まで行っています。睡眠時無呼吸症候群の治療は、まず検査キットを使って検査を行い、その結果に応じて、睡眠時に気道を確保するためにマウスピースかCPAP(シーパップ)を使います。診察の時点で、鼻からのどにかけては一通り診るので、そこに何か問題があれば、併せて治療していきます。鼻詰まりは睡眠時無呼吸症候群の直接の原因というわけではありませんが、鼻詰まりがあると、マウスピースやCPAPを着けると息苦しさを感じるため、治療から離脱しやすくなります。睡眠時無呼吸症候群を治療せず放置すると、高血圧や脳梗塞、心筋梗塞などのリスクが高まってしまうので、治療継続のためには、鼻詰まりの治療も大切です。

診療にあたり、大事にしていることを教えてください。

一番心がけているのは、なるべく患者さんを待たせないこと、かつ一定レベルの診療の質を保つことです。待ち時間が長いと通うのがおっくうになり、患者さんが治療から遠ざかってしまうので、そういう負担はできる限り減らせるよう工夫しているつもりです。無駄な部分は削り、音声入力への切り替えや院内モニターで人の動きを把握するなど、機械化できるところは機械化して、患者さんと対面する時間をしっかり確保できるようにしています。また診察の際は、病気についてのプリントや治療法の解説など、その日お話した内容をまとめたものをなるべく渡すようにしています。その時はわかっても、家に帰るとなんだっけ?となることはよくあると思いますし、子ども連れのお母さんなら、途中で子どもが泣き出してしまって落ち着いて説明を聞けないこともありますからね。

患者さんへの説明をとても大切にされているのですね。

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鼻腔カメラを使った検査では、モニターを使って、患者さんにも一緒に見てもらえるようにしています。耳垢を取るときなんかも同じですが、カメラを使って、実際にどんな状態なのか見るとわかりやすいですからね。診療以外での工夫としては、院全体が明るく、やわらかい雰囲気になるようにしています。待合室のキッズスペースを少し変更し、子どもたちが入りやすいようにした上で、遮蔽するような防音のガラス張りにしました。耳鼻科咽喉科なので、耳が痛くて、子どもの声が響くと症状がつらくなる大人の患者さんもいるかもしれませんし、子どもが騒ぐのを気にするお母さんもいるかもしれないので。治療のためにはどうしても必要な処置があり、痛みを伴うものもあるので、短時間で終わらせることも含め、できる限り負担をかけないよう院全体の雰囲気や診療時の態度には気を配っています。

患者のニーズに応え、さらに利便性向上をめざす

これから力を入れていきたいと考えているものはありますか?

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ひとつは、妊婦さん向けのアレルギー性鼻炎の治療でしょうか。舌下免疫療法は、妊娠前に開始していれば妊娠後も継続できるのですが、その知識が浸透しているとはいえません。私自身も経験したことですが、妊娠すると治療にエステ、マッサージなども「妊婦さんだから」と断られることが多いんです。妊娠中でも使える薬はありますし、体に負担がない限りで手術もできるならニーズがあると思うので、やっていきたいなと思っています。

女性の先生に診てもらえるのが心強いと感じる患者さんは多そうですね。

当院では外来でも女性医師が担当する日のほうが、男性医師が担当する日より患者さんが多いので、確かにそうなんだと思います。耳鼻咽喉科というと年配の男の先生という印象が強いので、自分が子どもを連れていくことを考えると、怖いという感じはありますね。女性だと、それだけで聞きやすい、例えば生理のことなども話しやすいという安心感につながっているのかなと。そんなふうに女性医師に対するニーズはあり、一方で女性医師の妊娠・出産は大きな病院に属していないと難しく、キャリアが断たれてしまう女性医師がたくさんいるので、今後はそんな女性医師とうまく一緒に働けたらと思っています。私も、開業して妊娠、出産しましたが、奇跡的にうまくいって今の体制がつくれたとの思いがあるので、女性医師たちがうまく働ける環境づくりに協力していければと思います。

鼻の日帰り手術については、今後の展望はいかがでしょうか。

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手術件数は今ぐらいを維持しながら、今も少ないですが術後トラブルを極力なくすのと、形成外科との連携を取り合同手術などができたらなと思っています。形成外科が入ることで、鼻の外側の骨の曲がりにも対応できるようになり、これまでは病院に紹介していた症例も日帰り手術が可能になります。患者さんの利便性向上につながるので、そこは取り組んでいきたいです。

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