強度近視・乱視の矯正を図る
取り外し可能な眼内コンタクトレンズ
八王子友愛眼科
(八王子市/八王子駅)
最終更新日:2024/12/04


- 自由診療
近視や乱視がある場合、眼鏡やコンタクトレンズを使用する他に屈折矯正手術を受けるという方法がある。2000年代の初めに広く普及した「レーシック」について知っている読者も多いだろう。「八王子友愛眼科」の今野公士理事長によると、近年は屈折矯正の方法として「眼内コンタクトレンズ」を選ぶ患者が増えているという。角膜をレーザーで削るレーシックとは異なる、眼内コンタクトレンズ。レンズは取り外し可能なので、将来的に白内障や網膜剥離になった際、その手術に影響を及ぼすことも少ない。一方、遠視には適さないという点もあり、メリット・デメリットを理解して選ぶことが大切だ。今回は今野理事長に、レーシックと眼内コンタクトレンズの違いについて、また眼内コンタクトレンズの手術についても詳しく話を聞いた。
(取材日2023年1月16日/情報更新日2024年12月2日)
目次
強い近視・乱視に対応し、取り外しもできる眼内コンタクトレンズ。その特徴やレーシックとの違いとは
- Qレーシックと眼内コンタクトレンズの違いは何ですか?
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A
▲患者の現在の状態もしっかり把握
どちらも屈折矯正手術ですが、仕組みや適応範囲が異なります。レーシックは2000年代の初めに広く普及した治療法です。角膜の表面にフラップという蓋を作り、その下にある角膜をレーザーで削って屈折の矯正を試みます。現在、当院ではレーシック治療は対応していませんが、2024年3月まで、安全性と精度を重視した治療に努めていました。一方、眼内コンタクトレンズは目の中に挿入して屈折の調整を図る有水晶体眼内レンズで、対象年齢は21歳以上50歳くらいまでが望ましいです。強い近視・乱視に対応しています。レンズの改良を重ねながら、その歴史はレーシックより長いのです。
- Qそれぞれのメリット、デメリットを教えてください。
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A
▲精密に検査を行い、どの方法が適しているか診断する
レーシックは近視・遠視・乱視に対応できるのがメリットです。ただし近視が強い場合、術後の戻りも懸念されます。また一度削ってしまった角膜は元には戻りません。角膜の神経を切ることによるドライアイのリスクもあります。一方、眼内コンタクトレンズは角膜を削る必要がないのが大きなメリットでしょう。レンズは取り外し可能なので、将来的に白内障や網膜剥離になった際、その手術に影響を及ぼしにくいです。強い近視・乱視に対応しています。遠視の手術も不可能ではありませんが、合併症が生じやすいのでお勧めできません。またパイロットなど、眼内コンタクトレンズの治療を受けていると就けない職業も一部あります。
- Q眼内コンタクトレンズの手術はどのように行われるのでしょうか?
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A
▲先進のシステムを導入し、綿密な手術を実施
手術前検査は3時間ほどかけて綿密に行われます。当院では経験豊富な視能訓練士が担当し、視力や近視、乱視、角膜、白内障、緑内障、網膜疾患の有無などを細かく丁寧に検査します。原則としてこれらの項目に問題がなく、強い近視・乱視のある方が対象となります。検査結果に基づき、目に合った規格のレンズサイズを選びます。その方に合ったレンズが完成するまで約2週間。手術当日は瞳孔を開くための目薬を使い、手術時間は両眼で15分程度です。1時間お休みいただき、医師の診察を受けてその日は終了です。ゴロゴロとした違和感を感じることがありますが、痛みはほぼありません。当日は視界がぼやけますが、翌日には軽減されるでしょう。
- Q眼内コンタクトレンズの手術後の注意点について教えてください。
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A
▲術後の過ごし方や注意点についてもしっかり説明を行う
入浴や飲酒など生活上の制限はありますが、約1週間でほぼ通常通りの生活に戻れるでしょう。格闘技などよほど激しいものでない限り、運動や旅行、車の運転も1週間後から可能です。運転免許証に「眼鏡等」の条件がついている方は、早めに「眼鏡等」の限定解除の手続きをされると良いでしょう。仕事は2日後から通常通り復帰できます。術後の検査は翌日・1週間・1ヵ月・6ヵ月が基本で、その後も毎年の検査を推奨します。点眼薬や飲み薬が処方された際は、必ず医師の指示に従ってください。2種類以上の目薬をさす際は、3~5分の間隔を空けましょう。
- Q眼内コンタクトレンズの手術について、こちらならではの特徴は?
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A
▲患者の負担を軽減、手術を受けるハードルを下げるために尽力
当院の執刀医は経験豊富なエキスパートです。視能訓練士も常に研鑽を積み、チーム一丸となって精密な検査と治療の提供に努めています。デジタル技術の活用も当院の特徴です。手術は大画面と連動した3Dのビジュアルシステムを活用しながら行っています。手術中に患者さんの目の状態を立体的に確認することができるシステムです。画面側で光量を調整すれば良いので、患者さんの目元をまぶしく照らす必要がありません。特に若い患者さんの場合、強い光を感じると目が動いてしまいますからとても有用だと感じています。アフターケアは、6ヵ月の間であれば乱視のずれの調整等が可能です。
自由診療費用の目安
自由診療とは眼内コンタクトレンズ/31万円~(片眼)