IPLで目の乾きやかすみの解消を図る
ドライアイの原因と治療法
八王子友愛眼科
(八王子市/八王子駅)
最終更新日:2023/02/14


- 自由診療
目の乾きや充血を生じるドライアイ。現代ではパソコンの普及やソフトコンタクトレンズの使用など、誰もがドライアイになりやすい環境にある。「八王子友愛眼科」の今野公士理事長は、点眼薬や涙点プラグといった従来の治療に加え、IPL(Intense Pulsed Light)という光を使った治療法にも力を入れている。マイボーム腺の炎症や血行障害の改善を図り、目の表面の油分分泌を正常に促すことを試みる方法だ。下まぶたの下部や鼻周りに特殊なフラッシュを照射するのだが、外的ダメージはほとんどなく、眼球に害を与えることもほぼないという。今回は今野理事長に、ドライアイの原因や治療法について、またIPLを使ったドライアイ治療の流れについて話を聞いた。
(取材日2023年1月16日/更新日2023年1月30日)
目次
IPLを使った治療法で、目の乾きやかすみなど、ドライアイの悩みの解消を図る
- Qドライアイとはどのような症状ですか?
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A
▲日常生活の様子も治療の手がかりに
自覚症状で多いのは目の乾きです。ドライアイにより角膜が傷つくと充血しますから、目の赤さを気にされる方もいらっしゃいますね。その他にも目が疲れたり、かすんで見にくいといった症状も表れます。症状があまりに進行すると視力低下につながります。特にソフトコンタクトレンズを使用されている方は要注意です。レンズが目から水分を奪い、細菌が入って角膜感染症を引き起こしかねません。いずれにしても「目を休めたい」と感じたら、まずは市販の目薬を試してみるのも良いでしょう。それでも改善しない場合にはご来院ください。他の病気の有無も含めて検査を行い、適切な治療法を提案いたします。
- Qドライアイの原因について教えてください。
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A
▲治療前には丁寧な説明を行う
涙腺に炎症を起こすシェーグレン症候群などの病気、加齢に伴う涙の分泌量の低下など、原因はさまざまです。パソコン作業の多い方はまばたきの回数が減りますが、これも涙が蒸発する原因になりますね。またレーシック手術ではフラップを作る際に角膜の神経を切るのですが、これもドライアイを引き起こす恐れがあります。これらに加え、最近ではマイボーム腺の機能不全が問題になっています。目の表面の粘膜には水分と粘り気のある成分であるムチンが含まれ、その上を覆うようにマイボーム腺から油分が分泌されています。マイボーム腺がうまく働かなくなると油分の分泌量が減り、潤いを保てなくなってしまうのです。
- Qドライアイの症状の改善を図る方法はあるのでしょうか?
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A
▲それぞれの治療について説明し、その人にとってベストの選択を
一つは点眼薬です。クリニックでの処方薬はもちろん、市販薬でも改善が期待できる場合があります。次に涙点プラグです。これは涙の出口にプラグを差し込んで塞ぎ、涙をためる治療法です。これら従来の治療は涙液の中の液層への治療でしたが、当院ではこれらに加え、マイボーム腺機能不全に対する治療法である「IPL」を導入しています。IPL(Intense Pulsed Light)という光を使い、マイボーム腺の炎症や血行障害の改善を図り、その働きを回復させるための治療です。マイボーム腺から油分の分泌を促すことで、結果的に涙液が蒸発しにくくなるという仕組みです。
- QIPLドライアイ治療はどのように進められるのでしょうか?
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A
▲治療の進行具合を一つ一つ説明しながら施術を行う
事前にメイクをすべて落とし、専用のアイマスクを付けて治療を行います。水溶性ジェルを塗り、こめかみ・下まぶた・鼻周りに特殊なフラッシュを合計13回照射。1回の治療時間は約10分です。IPLはもともと美容皮膚科の治療で使われていたものです。IPLドライアイ治療は、3~4週間ごとに4回を1セットとして行います。フラッシュ照射時に若干の痛みを感じることはありますが、目に害を与えることはほとんどありません。こちらは自由診療となります。
- Q治療後の注意点や再発について教えてください。
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A
▲治療後の過ごし方について話す今野理事長
目の見え方には影響しにくい治療ですので、当日はそのままお帰りいただけます。フラッシュを当てた箇所に赤みを帯びることがありますが、その日のうちに消えることがほとんどです。治療後1ヵ月程度は紫外線に注意してください。外出時は施術箇所にしっかり日焼け止めを塗り、日の光を多く浴びる海水浴やゴルフなどは避けたほうが良いですね。ドライアイの症状が再発した際は、再度1セットの治療を行います。
自由診療費用の目安
自由診療とはドライアイの治療/1万円(1回)