苦痛に配慮した内視鏡検査
大腸CT検査で受診しやすく
うえだ内科ファミリークリニック
(松江市/松江駅)
最終更新日:2022/11/30


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がんなどの消化器疾患を早期発見するために重要な胃カメラ・大腸カメラなどの内視鏡検査。検査時に苦痛が伴うというイメージや恥ずかしさから、受けるのをためらう人も少なくないそうだが、「がんを早期に見つけるためには、症状が出ていない段階から健診などで定期的に内視鏡検査を受けることが大事です」と、「うえだ内科ファミリークリニック」の上田直樹院長は話す。同院では胃・大腸の内視鏡検査に加え、クリニックでは珍しく大腸のCT検査も導入。選択肢を広げることで、検査そのものへの抵抗感を低くし、病気の早期発見・治療へつなげているという。内視鏡検査、CT検査それぞれの特徴や、検査の苦痛を軽減するための取り組みについて聞いた。
(取材日2022年10月25日)
目次
検査時の痛みや不安を軽減するためさまざまな工夫を凝らす
- Q消化器疾患にはどんな病気があるのでしょう?
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A
▲かかりつけ医の役割に加えて消化器内科専門医師として相談に乗る
食べ物が口から入って消化され、排出されるまでに関わる内臓の病気を広く「消化器疾患」といいます。食道、胃、十二指腸、小腸、大腸のほか、肝臓、胆嚢、膵臓など食べた物を溶かしたり分解したりする内臓の疾患も消化器疾患です。代表的な病気は胃がん、大腸がんなどのがんで、ほかに良性の疾患としては逆流性食道炎、潰瘍、腸炎などがあります。消化器というとイメージがつきにくいかもしれませんが、体の内臓の多くは消化器であり、内科を受診される方の大部分は消化器疾患が占めているんですよ。当院では風邪、膀胱炎などの症状のほか、そうした消化器疾患の診療に広く対応しています。
- Q消化器疾患の検査体制も充実を図っているそうですね。
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A
▲「病気の早期発見と早期治療」への思いから検査体制を整える
代表的な検査方法としては、胃カメラ・大腸カメラと呼ばれる内視鏡検査があり、当院ではその両方に対応しています。胃カメラは、食道・胃・十二指腸などの上部消化管を診るためのもので、胸のむかつき、胃が重い、胃痛、食欲不振などの症状があった場合に行います。胃カメラは健診の項目にも入っているため、自覚症状のない正常時に行うことも多いです。大腸カメラは、便潜血検査で陽性だった人、便通が悪くて薬で改善しない人、血便が出た人、がんの腫瘍マーカーが高かった人など、何かしら大腸がんの疑いがある人に対して行います。
- Q大腸CTにも対応されているそうですが、詳しく教えてください。
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A
▲内視鏡だけではなく大腸CTも導入しており、幅広い検査に対応
大腸CT検査とは、腸にカメラを入れることなく、同じような画像をCTで作り出す検査です。お尻から10センチくらいのところまで管を入れ、炭酸ガスを注入して腸が膨らんだ状態でうつ伏せ、仰向けの2方向から撮影。そしてその画像を合成し、ポリープやがんがないか調べます。肝臓や膵臓、女性の場合は婦人科系の臓器も併せてチェックできるのが特徴です。大腸カメラだと腸の中を直接見られるため、粘膜の色や痔の状態を確認したり、ポリープをその場で切除したりもできるのがメリットですが、一方で腸の形状によっては検査時に苦痛を感じる人や、カメラが入れづらい人もいます。そんな方のためには、まずはCT検査が有用だと考えます。
- Q検査時の苦痛そのものを軽減する方法はありますか?
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A
▲苦痛の少ない検査をめざし、検査設備や手技、声かけを工夫する
まず胃カメラに関しては、管が細い内視鏡を鼻から入れることで苦痛をある程度軽減することがめざせます。当院では6ミリほどの細径内視鏡を使用していますが、細くても画質が良いので口から検査するときも同じものを使用しています。また胃カメラも大腸カメラも、不快感を緩和するために、撮影時に使うガスを二酸化炭素にしています。大腸カメラに関しては、どうしても苦痛を感じる場合は、大腸CT検査に切り替えられるようにしておくと安心です。代替策があれば苦痛を我慢して検査を続ける必要がありませんからね。また、スタッフが適切なタイミングで患者さんの背中をさすったり、声をかけたりすることでも不安解消を図っています。
- Q検査を受ける際の流れについて教えてください。
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A
▲不安なく検査を受けられるよう、丁寧な説明を心がける
胃カメラの場合は事前予約の上、当日は絶食した状態でご来院いただきます。もっともアニサキス中毒が疑われる場合など、症状が緊急的な場合は当日すぐに検査する場合もあります。大腸検査の場合は事前に一度受診していただき、適切なタイミングで検査の日程を組みます。前日は検査食を食べていただき、当日は検査の時間までクリニック内で下剤を飲んで過ごしていただいて、看護師が便の状態をチェックした上で検査を行います。慣れた方の場合は、ご自宅で下剤を飲んでからご来院いただくことも可能です。当院では、緊急の場合は土日も検査を行っていますし、事前に丁寧にご説明していますので、不安なことは何でも聞いていただければと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは上部内視鏡検査/1万5000円~、下部内視鏡検査/2万2000円~、大腸CT検査/2万2000円~、人間ドック/早期がん発見コース:8万円~、生活習慣病コース:4万円~