虫歯だらけにならないためには
2歳までのケアがポイント
あいあーる歯科目黒駅医院
(品川区/目黒駅)
最終更新日:2022/05/10
- 保険診療
2歳を過ぎて歯が生えそろうと、口腔内の環境に個人差が現れる。「あいあーる歯科目黒駅医院」の三宮慶邦院長によると、その差はホームケアと生活習慣だという。まず大切なのは歯磨きを習慣づけること。2~3歳までは家族がしっかりと磨き、その後小学校に上がるまでは、正しいブラッシング方法を教えながら目視でのチェックを行うことが大切だ。逆に避けるべきは、食器の共有や口移しでの食事。これには赤ちゃんの口腔内を虫歯菌だらけにしてしまうリスクがあるという。今回は三宮院長に、なぜ乳歯は虫歯になりやすいのか、またホームケアのポイントについても話を聞いた。
(取材日2022年2月16日)
目次
2歳までのケアが「乳歯」を虫歯菌から守る。口移しの食事を避けて、正しい歯磨きの習慣を
- Q子どもが虫歯になりやすいのはなぜでしょうか。
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A
子どもの歯である「乳歯」の性質を知ると、子どもが大人に比べて虫歯になりやすい理由がわかるでしょう。乳歯は永久歯と比べて溝が深く表面も粗く、汚れがつきやすい形状をしています。そしてやわらかく、歯を守ったり修復したりするための石灰化も十分ではありません。また顎の成長に伴って歯と歯の間に隙間が生じるのですが、これは汚れがたまる原因にもなりますね。このように「乳歯」には虫歯になりやすい条件がそろってしまっているのです。
- Q子どもの虫歯を防ぐにはどうしたらいいのでしょうか。
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A
何よりもご家庭での歯磨きが重要です。自分で歯磨きのできる年齢、目安として2~3歳までは、親御さんがしっかり磨いてあげてください。それを過ぎて小学校に上がるまでは、毎日チェックと仕上げ磨きをお願いします。実は生まれたばかりの赤ちゃんの口腔内には、虫歯の原因となる菌が存在しません。虫歯菌がなければ虫歯になることはないのですが、日常生活からも虫歯菌は入り込みますので、完全に防ぐことは不可能です。それでも乳児期から親御さんがしっかり歯磨きをすることで、口腔内の環境を良い状態に保つことができるんですよ。糖分を取りすぎないように、日々の食事やおやつにも気をつけてあげてください。
- Q2歳までのケアは重要なのですね。
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A
そのとおりです。2~3歳で口腔内の環境に個人差が出てきます。もともと虫歯菌を持たない赤ちゃんにどこから虫歯菌が移ってしまうかというと、多くは大人のスキンシップからなのです。かわいらしい赤ちゃんへのスキンシップ、これは親子の愛情を感じるとても良い行為です。ですが大人のなめたスプーンを使ったり、口移しで食べ物をあげたりしてはいけません。大人の口の中にいる虫歯菌が赤ちゃんの口の中に入り込み、口腔内の環境を悪化させてしまうからです。これが虫歯のきっかけにもなりかねません。
- Q何歳頃から歯科医院を受診すれば良いのでしょうか。
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A
2歳を過ぎて歯が生えそろうと、虫歯のリスクが高くなります。年に1~2回で構いませんのでメンテナンスにいらしてください。それまではご家庭での歯磨きをしっかりお願いします。中には歯が1本生えたのをきっかけにメンテナンスを始める方もいらっしゃるんですよ。クリニックでは虫歯だけではなく、歯肉炎や不正咬合のチェックも行います。また小さい頃から「歯医者さん」に慣れることで、大人になっても自然に歯に対する意識を持ちやすいという利点もあります。
- Q正しいホームケアのポイントを教えてください。
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A
乳児期の歯磨きや幼児の仕上げ磨きの際、必ず親御さんの目でチェックしましょう。歯磨き用のミラーがあれば、歯の裏側まで確認できて便利ですね。子どもは意外と痛みを感じないもの。親御さんが虫歯に気づくまでに時間がかかり、歯科医師が診る頃にはだいぶ進行していたというケースも少なくありません。歯に黒い箇所を見つけた際は、すぐに受診してください。また、ゆくゆくは一人で正しい歯磨きができるよう、お子さんの成長に合わせて歯磨きの仕方を「教える」ということも大切です。