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歯科材料と治療法の適切な選択で
再治療のない虫歯治療をめざす

マリコ歯科クリニック

(渋谷区/代々木駅)

最終更新日:2025/11/04

マリコ歯科クリニック 歯科材料と治療法の適切な選択で 再治療のない虫歯治療をめざす マリコ歯科クリニック 歯科材料と治療法の適切な選択で 再治療のない虫歯治療をめざす
  • 保険診療
  • 自由診療

虫歯の治療は虫歯になった部分を削り、詰め物やかぶせ物などの技工物を装着するのが基本だ。一見シンプルに思える治療だが、「使用する材質や方法が適切でないと、技工物が壊れたり虫歯ができたりして、再治療になるケースも考えられます」と「マリコ歯科クリニック」副院長の渡邊敏光先生は指摘する。「例えば自由診療のセラミックなどに比べて、保険診療で使う金属製またはプラスチック製の材料で作った技工物は強度や耐久性で劣るとされ、経年変化による劣化と破損が起きやすいでしょう」。一方、セラミックも奥歯に使うと割れやすいなどのリスクもある。そこで「歯科材料は適材適所で使うことが重要」という渡邊先生に、再治療になりにくい虫歯治療のポイントについて聞いた。

(取材日2025年10月7日)

歯科材料の特性に合わせて使い分け、患者一人ひとりに適した精密な虫歯治療を行う

Q虫歯の治療後に再治療になることがあるのはなぜですか?
A
マリコ歯科クリニック 細部までしっかりと治療すること、そして補綴物の接着も重要だ

▲細部までしっかりと治療すること、そして補綴物の接着も重要だ

再治療の主な原因は、詰め物やかぶせ物などの技工物が破損した、虫歯の削り方が不十分で虫歯が再度進行した、土台になる歯と技工物の密着が不十分で外れてしまった、などが考えられます。技工物の破損については、自由診療で使うセラミックなどに比べて、保険診療の金銀パラジウム合金やコンポジットレジンは耐久性に劣るとされ、経年変化による劣化と破損は仕方ないともいえます。虫歯の削り残しは、マイクロスコープで虫歯を20倍に拡大観察して治療した場合に比べ、肉眼で治療した時に起きやすいと考えられます。またラバーダムという防護膜を使わず、唾液が治療部分に入り込んだウェットな状態では歯と技工物は密着しづらいことがあります。

Q詰め物・かぶせ物で使う材料の強度や耐久性はどう違いますか。
A
マリコ歯科クリニック 補綴する歯の位置や口腔環境に合わせて材料を選び分ける

▲補綴する歯の位置や口腔環境に合わせて材料を選び分ける

保険診療のコンポジットレジンはプラスチック製で安価な反面、削れたり割れたりしやすく、汚れも付着しやすいのが難点です。金銀パラジウム合金は丈夫で割れにくいのですが、土台になる歯と金属の接触面に隙間が空く可能性もあり、そこから内部が虫歯になることも。セラミックは丈夫で汚れも付着しづらいのがメリットですが、強く噛みしめたときの割れるリスクに注意が必要です。なおセラミックの中でもジルコニアは非常に高い強度と耐久性を持つなど、種類によっても強度・耐久性は異なります。材料ごとの特性を踏まえて、患者さんの口腔内環境や噛み方の癖、どの部分の歯の治療かなどを考慮して、適した材料を使うことが再治療を防ぐ鍵です。

Q材料ごとに適した治療について詳細を教えてください。
A
マリコ歯科クリニック 口腔状況をしっかりと説明した上で治療法を決めている渡邊先生

▲口腔状況をしっかりと説明した上で治療法を決めている渡邊先生

例えばセラミックを奥歯に使うときは、噛みしめによるひび割れのリスクを軽減するためにセラミックの厚みや形状で強度を増す工夫が必要です。土台になる歯もその形状に合わせて削る必要があることから、比較的大きな虫歯の治療をするときに向いています。一方、セラミックとプラスチックを混合したハイブリッドセラミックは、土台になる歯を余分に削る必要がなく、小さい虫歯の治療にも使いやすいといった特徴があります。また金を主体とした合金で作られた金歯は、土台になる歯ともなじみが良く隙間もできにくいので、内部が虫歯になるリスク低減も図れます。ある程度のやわらかさもあるので噛みしめが強い人の奥歯の治療などに良いでしょう。

Q再治療にならない虫歯治療のためにどんな注意をされていますか。
A
マリコ歯科クリニック 治療部を清潔・乾燥状態を保ちながら治療し、速やかに補綴する

▲治療部を清潔・乾燥状態を保ちながら治療し、速やかに補綴する

治療の材料を適材適所で使い、ラバーダムを使用して治療部分が清潔で乾燥した状態になるように努めています。加えてマイクロスコープで、削り残しがないように細心の注意を払って虫歯を除去します。虫歯の部分を染め出す液体も併用し、染まった部分をマイクロスコープで拡大して丁寧に削り取ることで、非常に精密な虫歯除去が可能になると考えています。特に神経に近い部分を削るときは、あえて削れる範囲が狭い器具を用いて神経を傷つけるリスクの軽減を図っています。また院内の歯科技工士とディスカッションしながら患者さんに適した技工物を製作し、必要に応じてCAD/CAMシステムを用いて短時間で技工物を仕上げることも可能です。

Q治療後のメンテナンスについても教えてください。
A
マリコ歯科クリニック 治療後、良好な口腔環境を維持するためのメンテナンス

▲治療後、良好な口腔環境を維持するためのメンテナンス

当院では詰め物やかぶせ物を入れて治療を終えた瞬間がゴールではなく、良好な口腔環境を長く保つための始まりと考えています。ですからメンテナンスを重視し、治療した部分に歯垢や歯石が付着しないよう適切なブラッシング指導を行っています。また最初のうちは治療部分の歯の高さ・位置が合っていると思えても、次第に高すぎる・低すぎると感じるのは珍しくありません。そうした少しのずれが、長期的には口腔内全体のずれやゆがみにつながりますから、歯科衛生士と歯科医師が定期的に患者さんの口腔内をチェックして、適切な高さ・位置に調整することも大切です。そのためにも数ヵ月ごとに定期検診を受けるようにしてください。

ドクターからのメッセージ

渡邊 敏光副院長

患者さんは時間と費用をかけて歯科の治療に通われています。せっかく終わった治療が再治療になることは、そうした時間と費用が無駄になりかねません。治療の結果を長持ちさせたいなら、患者さん一人ひとりに適した材料と方法で治療することが重要です。当院の場合は主に自由診療で行い、長い目で見て治療のための通院が減り、抜歯になるリスクの軽減を重視しています。加えて治療後もメンテナンスを継続すれば、口腔内に何か変化があっても早めに対処できるでしょう。治療のために歯科医院に何度も通いたくない方は、当院で治療とメンテナンスを受けていただければと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

かぶせ物/セラミッククラウン:11万5500円〜、ジルコニアセラミックスクラウン:16万5000円〜、金合金クラウン:13万2000円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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