一瀬 昭太 院長の独自取材記事
鶴見歯科医院
(横浜市西区/横浜駅)
最終更新日:2025/04/28

戦後すぐの1945年に横浜市西区で開業した「鶴見歯科医院」はもうすぐ80年を迎える。医療ビルの4フロアに先進の機器が並ぶ広々とした院内の眺めは壮観だ。また一方で、どのスタッフも明るい笑顔で気さくに話しかけてくれるなど、町のクリニックならではのアットホームな雰囲気も併せ持つ。「高い専門性を持つ70人超のスタッフが、それぞれ責任感を持ってチーム医療に携わっています」と力強く語ってくれた院長の一瀬昭太先生。一般歯科から小児歯科・予防歯科・口腔外科・審美歯科・矯正歯科・麻酔科まで、口腔の悩みに対して幅広く対応するため、それぞれの専門家がチームとなって診療に取り組んでいるという。そんな同院の診療スタイルについて、一瀬先生の熱い思いと併せて聞かせてもらった。
(取材日2024年11月25日)
大学病院のように各専門家が集まるクリニック
こちらのクリニックの歴史と特徴を教えてください。

戦後間もない1945年の開業以来、地域に根差した歯科診療で80年近くにわたり診療を続けてきました。2014年には、通りの向こう側から、医科のクリニックや薬局のある「横浜メディカルセンタービル」内に移転。4階から7階までが当院のフロアで、4階が歯科技工室・セミナールーム、5階が総合受付・予防歯科室・矯正歯科エリア・小児歯科エリア・手術室、6階と7階が一般歯科エリア・マウスピース型装置を用いた矯正エリア・口腔外科エリア・歯周病治療エリア・精密根管治療エリアとなっています。全身の健康を視野に入れた総合的な歯科診療を行うことをモットーに、それぞれの分野で専門性を持つ歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士など、70人以上のスタッフで納得のいく診療の提供をめざしています。開業当初から親子4代にわたって通い続けてくださる患者さんも多く、これまでの道のりは、まさに患者さんとともに歩んできた歴史だと思っています。
幅広い分野で専門性の高い治療を受けられるのですね。
幅広く診療を行うクリニックに対して、広く浅くなのではないかと思われる方もいらっしゃいますが、当院は一つの専門に特化した歯科医院がいくつも合わさっているような、どの分野でも高いレベルの治療が提供できると自負しています。常勤だけでも20人弱、非常勤を加えると30人の歯科医師が診療しており、入院を伴う手術以外は、一般歯科から外科手術まで、ほとんどの治療が当院で完結できる体制です。原則、担当歯科医師制を取りながら、それとは別に口腔外科や審美歯科、矯正歯科といった専門性ごとのチームを設けて、必要に応じて専門チームがカンファレンスや治療にあたるスタイルです。複数の歯科医師の視点が加わることで、独り善がりの治療になってしまうことを避けられる上、自然と切磋琢磨して若手もどんどんスキルアップできる環境になっています。
デジタル化にも取り組んでいらっしゃるとか。

患者さんへの説明、検査から補綴物の作製や装着、その後のメンテナンスに至るまでデジタルでつながっているのは当院の特徴の一つです。その間に多くの専門家が関わり、一人の患者さんの治療に併走します。歯科におけるデジタルの利用方法はインプラント治療などの専門的な治療以外に、患者さんの視覚に訴えるためのツールとしても注目しています。口の中を3D画像で映し出せる口腔内スキャナーでの検査は、自由診療に用いるクリニックは多いですが、当院では保険診療でも行っています。磨き残しなどもわかりやすいため、特にお子さんの予防に対するモチベーションアップに役立ちますし、矯正歯科のシミュレーションも作成できます。
他職種が専門性を持ち寄り、多角的視点からアプローチ
通いやすさへの配慮も随所に感じられます。

小児歯科は独立したキッズスペースとともに5階に専用エリアを用意しました。小さなお子さん連れでも、ベビーカーのまま気兼ねなく通院していただけます。担当の歯科医師が合わなければ変更することも可能ですので、気になることがあれば気軽にご相談ください。患者さんに気持ち良く通い続けていただけるよう、柔軟に対応させていただきます。
歯科技工室や手術室などの環境も整えていらっしゃいますね。
当院のスタッフは70人以上。歯科衛生士が20人以上、歯科技工士も12人が在勤しており、それぞれ知識やスキルを磨いています。こうした民間のクリニックで専門性を持つスタッフがこれだけそろうところは珍しいのではないでしょうか。もちろんマイクロスコープや歯科用CT、レーザー、CAD/CAMシステムなど先端の設備も導入。衛生管理も徹底し、特にインプラント治療は外科手術を伴うため、徹底的な滅菌処理に努めた専用の手術室を用意しています。
インプラント治療について教えてください。

インプラント治療は、方針決定の段階から歯科技工士も加わり、患者さんと意思の疎通を図りながら、治療後の生活や将来的な持続性も踏まえて具体的な形や色を決めていきます。写真や言葉ではなかなか伝わりにくい微妙な調節がその場でできるので、よりご希望に近づけた治療結果をめざせます。さらにすべてのインプラント治療に関して各専門分野の歯科医師と歯科技工士、歯科衛生士が症例を検討し、多角的なアプローチを行っていきます。3Dデータを用いたサージカルガイドで、事前にシミュレーションしたとおりの施術に努めるなど、治療自体の安全性と精度の高さももちろん重視しています。必要に応じて同じビル内にある内科クリニックとも連携を取り、お口の中だけでなく全身の状態を把握しながら手術の可否を判断しています。
チーム医療で患者ごとに異なるベストな治療をめざす
診療の際、大切にしていることを教えてください。

一番大事なのはチーム医療だと考えています。歯科医師、歯科衛生士、歯科助手、歯科技工士と、歯科は1人の患者さんに関わるスタッフのジャンルが広いのですが、各人が責任感を持って取り組めるように、治療はかけ算であるという話をよくしています。例えば銀歯を入れるとき、複数の工程をいろいろなスタッフが携わって積み重ねていきますが、その中に「0」の工程が入ったら、いくら他の工程で良い治療をしても「0」に戻ってその治療は駄目になってしまいます。ですから、常に責任感を持って取り組むことが大事だと伝えています。また、歯の治療は選択肢が多く、患者さんそれぞれの考え方があることも理解して治療を行います。医学的に正しい治療でも、患者さんにとって良い治療とは限りませんので、認識を合わせていくことも重視しています。そして、患者さんの口の中を健康に導き、幸せになってもらう治療を提供するのが当院の使命です。
今後の展望は何かありますか?
今後は根管治療や歯周病治療も強化していきたいと考えています。専門的に行えるクリニックが少ない分野ですから、当院でカバーしていきたいと思っています。また、当院には多くの歯科医師が在籍し、さまざまな経験を重ねています。中には独立をして自分のクリニックを持つ者もいますので、独立後も連携を取って、横浜だけでなく、さまざまな地域の患者さんに当院の治療のメリットを享受してもらえるような体制をつくってきたいと考えています。独立した先生から難しいオペの患者さんを当院に送ってもらったり、逆に開業した先に当院の歯科医師が行ったり、一緒に勉強会を開催するのもいいかもしれませんね。
お忙しい日々とは思いますが、リフレッシュはどのようにされていますか?

昔からサッカーをやっていて、今もサッカーチームを持って参加しています。息子もサッカーをやっているのですが、大きくなって最近は一緒に遊んでくれなくなってしまいました。娘とはカラオケに行ったり、犬の散歩に行ったりしています。家族と過ごすことが一番のリフレッシュになっていますね。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
当院は患者さんにとってより良い治療を提案できる専門家たちが集まったクリニックです。規模の大きなクリニックなので、どんな先生が診てくれるのか不安に感じる方もいるかと思いますが、当院はチーム医療を重視し、若い先生であっても他の歯科医師と症例検討を行いながら、患者さんにとってベストな治療、ご希望に合った治療の提供をめざしています。歯科衛生士も担当制を取り、歯科医師には伝えにくいことも気軽に話せる環境づくりに注力していますので、何でもご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/1本38万5000円~、ジルコニアインレー(ステイン無し)/5万5000円、矯正/小児矯正:11万円~、永久歯列期:66万円~、マウスピース型装置を用いた矯正:60万5000円~、ホワイトニング/オフィスホワイトニング:2万9700円、ホームホワイトニング:2万2000円、デュアルホワイトニング:4万4000円 ※詳細はクリニックへお問い合わせください
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。