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中野 元博 院長の独自取材記事

中野整形外科・運動器リハビリテーションクリニック

(尼崎市/杭瀬駅)

最終更新日:2020/12/21

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杭瀬駅から徒歩2分の場所にある「中野整形外科運動器リハビリテーションクリニック」。経験豊富な理学療法士による運動器リハビリテーションに力を入れ、手術を避けたい人の問題を手術以外の方法で解決できないか真剣に考えるクリニックである。中野元博院長が掲げるコンセプトは、「患者が自身の体を理解して、他人任せではなく自分で治す」だ。画像診断がすべてではなく、体のさまざまな動きによって現れる反応から痛みの原因を見極め、患者が主役となって続けられる運動指導を実践している。諦めないリハビリで、患者を幸せな人生へ導くため日々尽力する中野院長に話を聞いた。
(取材日2020年11月26日)

「自分で動いて、自分で治す」。患者が主役のリハビリ

クリニックの治療方針をお聞かせください。

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再発・再治療の悪循環を断ち切るには「治してもらう」といった委ねる姿勢ではなく、患者さん自身が「健康になる」という意識で取り組むことが大切です。当院では患者さんはベッドに寝たままで、セラピストに体を動かしてもらうだけのリハビリは行いません。「何に困っているか?」「どんな時に症状がでるのか」などさまざまな情報を聴き取り、その情報をもとに実際に動いていただきながら検査を進め、最適な運動を見極めていきます。そして院内だけでなくご自宅でもしっかり運動をしてもらいます。整形外科に毎日通うことは現実的に難しいため、「リハビリに来た時だけ運動して、帰ってからは何もしない」では効果は持続しません。学んだことを自宅でも実際に行うことが基本です。教室で勉強して私たちが宿題を出しそれを自宅で復習する、つまり正しい運動方法を学び、私たちが問題解決のための運動を提示し患者さんが実践する。学校で勉強するイメージですね。

医師による「診察」と理学療法士による「分析」で体を把握するとはどういうことでしょう?

理学療法士と一緒に時間をかけ、自分で体を動かすということを試していくうちに、どんな状況で好ましい反応が現れ、また痛みが出るのかが見えてきます。画像診断のみならず、運動での反応を確かめること自体も検査の一環であり、筋骨格系の問題に対する原因究明、治療の指針につながります。よく腰痛の多くは原因不明だといわれていますが、それはエックス線を撮っても診断名がつかないだけで、痛みの原因は存在するはずです。体の反応から理学的診断を行うことで、「ここに病態があるから痛みが出るのだろう」と予測がつき、治療の課題が明確になります。腰が痛いからといって、やみくもに腰全体を治療していてはキリがないですよね。逆に画像診断で骨の変形があることで変形性膝関節症と診断されても、それが痛みの直接的原因でないことも少なくありません。体を動かした反応から根本原因を探ることで、手術以外の治療法の可能性も見えてきます。

正しい運動方法を学んでもらうために取り組んでいることとは?

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宿題の課題を頑張ってもらっていても改善が見られない場合、課題の内容が悪いのか、患者さんのやり方が間違っているのかなど振り返りを行います。意外と多いのが患者さんが課題を正しく理解できていないこと。なので、言葉だけでなく感覚的に目標を共有し、その後の反応や変化を振り返るようにしています。患者さんが自分の体を理解して動き、痛みに対しても「痛みを消す」ではなく「痛みをコントロールする」ことを重視して進めてもらいます。10年以上前からこうした手法を取り入れていますが、実は病院にいた頃は手術ばかりしていました。治療後のリハビリの重要性を感じてからは、リハビリについて専門的に学び、整形外科医でありながら、セラピストとしてリハビリを行っていた経験から、現在の、運動器リハビリテーションを中心に据えた診療に取り組んでいます。

丁寧にコミュニケーションを取りメンタル面もサポート

「こころとカラダの健康塾」と称し、メンタル面のサポートも心がけておられますね。

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心と体の関係は深く、体に不調があると気持ちまで落ち込んでしまいます。ですが「痛くてどうしようもない」「何もできない」と言う人の話を突き詰めて聞くと、「この動きをすれば痛みを感じづらいよね」「こんなこともできるじゃないですか」ということが結構あって、「本当ですね!」と前向きになっていただけることも多いです。しっかりと話を聞き、丁寧な対応を行うことで「できること」を見つけて整理することで、迷路に迷っている患者さんの気持ちが少し楽になり、痛みの感じ方まで違ってくることがあります。ただし、つらい悩みを抱えた患者さんと真摯に向き合って丁寧に対応するには時間が必要です。限られた時間内での保険診療の枠を飛び越え、患者さん一人ひとりと向き合い、「ここに来て良かった」と笑顔になってもらいたい。そんな想いを込めたサービスが、こころとカラダの健康塾「ここカラダ」という自費診療になります。

ブロック注射や漢方薬など、アプローチ方法を豊富に用意している点も特徴ですね。

ブロック注射は痛みを取り除くために使われるのが一般的ですが、当院ではリハビリの後方支援という形で用いることがあります。例えばある部分に過剰な筋緊張があって良い動きができないという場合、ブロック注射でその緊張の緩和を図ることで、効率的なリハビリにつながると考えられます。また注射によって変化のあった場所を、対処法を考える際の参考にしています。それから、患者さんの中には西洋薬の痛み止めが効かない、「痛いというより、なんとなくダルいという感じ」といった症状の人もいます。漢方薬は整形外科分野でも有用な場合が多く、当院でもアプローチの一つとして取り入れています。

開業しようと思ったのはなぜですか?

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一昔前は肩や腰の調子が悪くなったら整形外科に行くという人がほとんどでしたが、今は違います。まずは整骨院に行き、それで治らないときに整形外科を受診してエックス線を撮って検査してもらい、また整骨院に戻ってしまうことが多いのです。それって私たち整形外科医が、患者さんに見放されているということだと思うんです。なんとかしたいと思っても、病院は「手術をするところ」。自分のやりたいリハビリを中心とした医療を実践するには、病院組織に属していては無理だと考え開業に踏み切りました。整形外科医の父からクリニックを引き継ぎ、診療を開始して驚いたことは「自分で治す」方針に共感し、選んでくれる人が予想以上に多かったことです。「患者さんが主役のリハビリ」の必要性を改めて実感しました。

専門治療に注力する一方で「教育施設」の役目も

開業前に専門的に経験を積まれたのは何ですか?

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勤務医として臨床経験を積む中で、どうしても肩の疾患に苦手意識があり、克服したいという思いが強くありました。私が属する大阪市立大学の関連病院には、当時、肩を専門とされる医師がおられなかったので、肩の疾患に力を入れていた大阪厚生年金病院に足を運び、専門的に勉強させていただきました。現在も兵庫県立尼崎総合医療センターで肩が専門の先生から、術後の患者さんのリハビリを紹介してもらうことが多いです。紹介以外でも肩の治療で来られる患者さんの割合は高く、肩こりや痛み、肩が固まって動かせないなどさまざまな理由で来られます。

専門性の高いフットケアにも対応されていますね。

巻き爪・陥入爪や足の処置に興味を持ち、巻き爪の処置や人工爪での処置を専門に行っている外来や、ドイツ式フットケアの現場も見学させていただきました。おもしろそうなこと、興味のあることには首を突っ込んで、とりあえず現場を見せてもらおうと押しかけていく性格なんです。巻き爪の治療は皮膚科や形成外科のイメージがあると思いますが、専門的な治療が可能なのでご相談ください。歩きにくさで悩んでいる方に、歩き方に適した靴やインソールのアドバイスもさせていただいています。

今後の展望をお聞かせください。

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目移りするほどの情報があふれ、何を選択すればよいのかわからなくなっているのが現状だと思います。でも結局すぐに痛みをゼロにする魔法の治療法なんてどこにも存在しませんから、小さなことからコツコツと地道にやっていくしかないというのが、私のつかんだ結論です。当院のめざす姿は治療施設というより教育施設です。良い反応が見られる動作だけでなく、悪い癖や不調が現れた時の対処法など、自分の体のことを理解し、痛くなったら治してもらいに行くのではなく、自身で責任を持ち自分の心や体と付き合っていく方法を学べるクリニックで在り続けたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

「ここカラダ」7000円~

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