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北田 博一 院長の独自取材記事

北田医院

(大阪市鶴見区/放出駅)

最終更新日:2020/10/13

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放出駅から内環状線を北に10分ほど歩いた場所にある「北田医院」は内科から小児科、循環器内科、神経内科など幅広い診療科目に対応した地域密着型の診療所だ。現院長の北田博一先生は3代目となり、祖母の代の開業から67年の歴史があるが、開業当初から「地域の人たちに必要な医療を提供する」というスタンスは変わっていないのだそう。同院では訪問診療にも対応していて、24時間往診の体制を整えているほか、高齢者のリハビリテーションにも力を入れている。熱意を持って地域医療に取り組む北田院長に、これまでの経歴や医療への考え方、今後の展望までじっくりと話を聞いた。
(取材日2018年11月14日/情報更新日2020年9月17日)

「かかりつけの医者はなんでも診る」の精神

こちらの医院のこれまでの歴史をお聞かせいただけますか?

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この医院を開業したのは、私の祖母なんです。当時は女性の医師が珍しい時代で、放出西に診療所を作ったところから始まり、そこから67年ほどの歴史があります。祖母の時代は夜中に喘息の発作を起こした患者さんがいたら、玄関のドアをドンドンと叩かれてそこから点滴を打つ、という本当に町のお医者さんといったイメージで、ひっきりなしに患者さんが来ていたと聞いています。その後、2代目として父が継ぎ、こちらに移転すると同時に法人化をして、介護老人保健施設や在宅部門を作るなど事業を拡大しました。3代目として自分が継ぐときに父が亡くなったこともあり、30代前半で院長となりました。一般的に院長になるには少し早かったかもしれませんが、地域の方により良い医療を提供したいという思いは父と変わらないですね。

幅広い診療を提供されていますが、初代から診療の幅が広かったのですか?

初代は「かかりつけの医者は何でも診るものだ」という考え方でしたので、昔から診療は幅広かったですね。そこに、私は循環器内科、副院長である妹は神経内科を専門としているため、自分たちの専門科目も打ち出したという感じです。そして、リハビリテーションも積極的に行っています。この地域は若い世代のご家族もいらっしゃいますが、ご高齢の方も多く住んでいらっしゃいますので、患者さんの生活を守ることはもちろん、これ以上悪くならないようにするにはどうすればよいか、元あった生活に戻してあげるにはどうすればよいかを考えたときに、リハビリが重要だと思ったんです。当院には優秀な理学療法士が多数在籍しており患者さんの訴えをよく聞いてオーダーメイドのリハビリを提供しています。

初代の意思を継いで、新しいことにも積極的にチャレンジされているのですね。

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父は地域医療についてもっと考えたかったのだと思います。介護老人保健施設を作ったのも、高齢の方の憩いの場を作りたいという気持ちからでした。地域の人が、住みなれた場所で最後を迎えられるようにと考えて、あの場所を作ったんですよ。私もまったく同じ思いで、地域のご高齢の方が安心して暮らせるような医療や施設を提供したいと考えています。祖母は「患者さんの健康を願うならそんなことは当たり前だ」と思っているでしょうね(笑)。祖母は94歳ですが健在で、放出西に住んで、うちのヘルパーサービスを利用しているんですよ。私が当院で手を加えたことは、医院内のバリアフリー化と、院内を明るくするために間接照明などを入れて温かい光が入るようにしたことです。大きな病院の雰囲気がありつつも、居心地のよい雰囲気をめざしました。

スピード感をもって、「今やれることは今やる」

医師をめざしたきっかけは、やはり身内の影響が大きいのでしょうか?

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はい。やはり父の背中を見て、というところが大きいです。夜中に電話がかかってきて急いで診療に出ていく姿を見て、大変だなと思うこともありましたが、どこかでそんな父のことを尊敬していたのだと思います。人を治すという職業へのやりがいや魅力を感じたということもあり、自分から家族に医師になりたいということを伝えました。祖母は素直に喜んでくれ、父は「お前の好きなようにしろ」と言っていましたが、内心は喜んでいたのではないかと思います。将来は父や祖母のように地域に根づいた医療を提供したいと思っていたので、大学では一度違う場所に行ってみようと、東京の大学に進学したんです。

循環器内科を専門にした理由を教えてください。

自分の性分が急いで物事を進めたいタイプで、どちらかというと外科寄りの感覚を持っているように思っていたんです。しかし、医院を継いでいく上で外科を選ぶことはないと思ったので、一番外科に近い循環器を選びました。循環器は心筋梗塞や心不全など急を要する、命に関わる疾患が多いです。救急車で搬送される重症患者さんに対し迅速に治療を施すことで患者さんが手を振って帰ることができるようになる、という点に魅力を感じました。日々の診療の中でも、特にスピード感を大切にしていて、今できることを明日やろうとため込むのではなく、その日できる限りのことはやってしまおう、悩むなら行動してしまおうと考えています。これは研修医時代の上司によく言われた「待つ理由は何だ。後回しにすることで患者に何かあればそれはお前のせいだ」という言葉がきっかけで意識するようになりました。

副院長が産休から戻られたそうですね。

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副院長をしているのは妹なのですが、2019年の1月頃に復帰しました。本人は神経内科を専門にしていて、認知症やパーキンソン病、脳梗塞、頭痛などの診療を得意としています。認知症やパーキンソン病を専門的に診察できる医師は、鶴見区ではあまり多くないんですよ。高齢で運転免許証の更新ができなかった人が、専門の先生に診てもらうよう勧められた際に診察をしたり、他の医療機関から認知症の診断を依頼されることもあります。こうした診療は長い目で見ていかなければなりませんし、家族への配慮も重要です。私が循環器内科、妹が神経内科という形でトータル的にサポートできればという気持ちでやっています。

院内だけでなく医師会全体の連携が課題

クリニックの特徴である「トータルサポート」についてお聞かせください。

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当クリニックでは、小さいお子さんからご高齢の方、要介護者の方まで対応したいという気持ちがあります。今70〜80代の患者さんが、自分が小さいときに初代院長であった祖母に診てもらったことを話されることがあるんですね。その方は人生の中でさまざまな局面があり、その中で医療が必要な場面があったのだと思いますが、どこかの診療科だけ強いのでは地域医療ではないと考えています。私は循環器が専門ですが、小さいお子さんも診れるようにならなければと思って勉強してきました。循環器内科にはがんの診療はありませんが、がんの緩和ケアについても対応できるよう、さまざまな研修会に参加し最新の知見を得るようにしています。

訪問診療の「24時間往診体制」について聞かせてください。

外来の場合、予約をとって2〜4週間ごとに診療を行うという流れですが、それを往診という形で行っています。その中で緊急に対応しなければならない時は、私の携帯番号をお伝えし、必要に応じて連絡をもらうようにしています。夜中に発熱や体調不良などの医療相談を受けることもあります。ご高齢の方の場合はすぐに疾患と結びつくことが多いですが、難病と戦う小さいお子さんも診ていますのでご両親からの医療相談を受けることもあります。こうした病気がある患者さんは風邪などで大きな病院には行けないので、私たちのような地域のクリニックが助けてあげなければと思っています。

今後の展望についてお聞かせください。

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訪問診療について、いくつかの医療機関と連携を取ってはいるものの、現実的には自分たちの患者さんは自分たちで診るという流れになってしまっています。しかし今後訪問診療を増やすためにはしっかり連携を取っていかなければなりません。医師同士だけでなく、看護師やケアマネジャーなど、次に対応する人が治療した内容についてすぐに把握できるようなシステムを導入することが理想的だと考えています。診療内容だけでなく、自宅で看取るということを考えたときに、ご家族の考え方などについても情報を残しておくことができ、それを共有することはとても重要だと思うのです。今は院内で看護師や介護士との情報共有を行うシステムを活用しているのですが、今後地域の方により良い医療サービスを受けていただくためにも、医師会や行政とも調整しながら、包括的な病診連携のシステムを構築していくことが目標です。

自由診療費用の目安

自由診療とは

健康診断:3000円~、インフルエンザワクチン:13歳以上65歳未満…3500円、13歳未満…1回2500円、65歳以上…自己負担額1500円(大阪市在住であれば公費助成を受けられる)

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