患者の病気を診るだけではなく
生活全体に目を配る訪問診療
厚生クリニック
(墨田区/小村井駅)
最終更新日:2026/05/28
- 保険診療
社会の高齢化が進む中、今後ますます注目度が高まっていくであろう訪問診療。しかし、いざ日常的な通院が難しくなったときに、訪問診療とはどのような診療なのか、病院への入院とはどう異なるのか、不安に思う人も多いだろう。東武亀戸線・小村井駅から徒歩約6分の「厚生クリニック」は、地域の中核病院などとも連携しながら、訪問診療に力を入れているクリニックだ。院長の渡会昌広(わたらい・まさひろ)先生は、医師になる前に理学療法士として患者のリハビリテーションをサポートしていた経験を生かし、積極的に「訪問診療の仕組み化」に取り組んでいる。「患者さんの病気を診るだけでなく、『生活を診る』ことがモットーです」と語る渡会院長に、訪問診療で受けられるケアの内容や、診療にあたって大切にしていることなどを聞いた。
(取材日2025年10月27日)
目次
理学療法士の経験も生かして患者の生活をサポート。病院や各種事業者との連携で適切な訪問診療を
- Qこちらのクリニックの訪問診療の特徴について教えてください。
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A
▲さまざまな体の不調の悩みに応える
訪問診療で主治医を担当していても、患者さんが病院に入院したり施設に入所したりすると、その時点で主治医との関わりが途切れてしまうケースは少なくありません。しかし、当院では病院とも密に連携をし、患者さんが入院しても私が引き続き主治医として携わることができるようにしています。もちろん退院後も私が在宅医療の主治医を継続できます。同じ医師が継続して最後まで担当できる安心感が、当院の訪問診療の大きな特徴の一つです。また、医師以外のスタッフも訪問診療や生活指導に関するトレーニングを受けた者ばかりなので、安心して利用していただければと思います。
- Q訪問リハビリも併せて利用できると伺いました。
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A
▲将来的には通所リハビリも行えるよう準備中
訪問リハビリでは加齢や病気の進行で運動機能が低下した方に、機能改善を目的とした施術を行っています。私はかつて理学療法士だったという経歴もありリハビリは非常に大切にしています。外来の患者さんから筋力低下や日常動作の衰えに関するお悩みが寄せられることも多く、新たに理学療法士のスタッフも増員して訪問リハビリを開始しました。これまでクリニックに足を運べなかった方に対しても、地域のケアマネジャーから相談を受けて訪問リハビリを担当させていただくこともあります。ゆくゆくは訪問リハビリだけではなく通所リハビリにも注力したいので、現在、施設基準を満たすスペースを確保するべく準備中です。
- Q理学療法士としての経験は、訪問診療にどう生かされていますか?
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A
▲理学療法士の経験を持つ渡会院長
理学療法士は患者さんの病気だけでなく、ご家族や住環境などを含めた社会的状況も注視する能力が問われます。患者さんの生活実態やどのように時間を過ごしたいのかといった希望を踏まえた、こまやかな配慮が必要です。リハビリで体の動作一つをサポートする際も、筋肉や関節の動きに注目するだけではなく、寝ている部屋の様子、使っているテーブルや座椅子の種類に至るまで評価しています。また、患者さんの一連の動きのどこで脈が早くなったり血圧が上がったりするのか、生理的現象も把握しながらアセスメントします。そうした生活全体に目を配るスタイルは訪問診療においても大切で、医師になった現在でも当時の経験が生かされていますね。
- Q医師以外のスタッフを含めた診療体制の強みを教えてください。
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A
▲スタッフの丁寧な対応も医院の魅力の一つ
訪問診療とケアマネジャーの事務所を設けているのも当院の特色です。訪問診療を専門とする看護師たちは、心臓リハビリや心不全療養について学んだ経験も持っています。また、専属のケアマネジャーを配置することで、介護保険の申請のお手伝いも対応可能です。全員が患者さんの病気だけではなく「生活を診る」という私の診療ポリシーを深く理解してくれているのも心強い限りです。また、在宅療養の中でクリニックができることはあくまで一部分で、介護などさまざまな事業者の皆さんとの協力なしには成り立ちません。そうした多職種間の連携がしっかり取れていることも当院のスタッフの強みだと思っています。
- Q今後の訪問診療の展望をお聞かせください。
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A
▲訪問診療を考えているなら相談してほしいという
患者さんのさまざまな背景を理解して生活全体を見ていくことや、ほかの事業者さんとの協力については引き続き大事にしたいですね。また、当院が行っているような、入院施設がある病院と連携した在宅医療の在り方を一つのモデルケースとして、墨田区内、さらにはより広い地域にもそのノウハウを伝えていければと考えています。院内の目標に関しては、患者さんの生活に関する評価をスタッフ全員がしっかり行える教育体制を強化していきたいです。ITインフラ、デジタルテクノロジーを活用して、ご家庭での体調異変などに迅速に対応できるシステムをつくっていければと思っています。

