気になる「わきが」は治療が可能
経験豊富な形成外科で相談を
ティーズクリニック
(墨田区/錦糸町駅)
最終更新日:2024/09/13
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脇の下から強い臭いを発する「わきが」。そのままにしていても健康には影響はないが、「周囲の人に迷惑をかけているのではないか」といった不安や、コンプレックスを抱えている人もいるのではないだろうか。わきがは医学的には「腋臭症(えきしゅうしょう)」と呼ばれ、形成外科などでの治療が可能。形成外科ではわきがの原因となるアポクリン腺を切除する目的の手術治療が保険適用で行われている。錦糸町駅から徒歩4分の「ティーズクリニック」は、形成外科領域を専門とするクリニック。腋臭症の手術治療を数多く手がけてきた、日本形成外科学会形成外科専門医の田牧聡志院長に、腋臭症の原因や対処法、特に手術治療について解説してもらった。
(取材日2024年7月10日)
目次
強いわきがに悩む患者には手術治療を提案。日帰り手術で臭いの軽減をめざし、より自分らしい毎日を
- Q腋臭症について詳しく教えてください。
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A
腋臭症とはいわゆる「わきが」のことで、脇の下の臭いが強い状態のことです。皮膚にはエクリン腺とアポクリン腺の2種類の汗腺と呼ばれる汗を出す器官がありますが、わきがの原因となるのは主にアポクリン腺です。アポクリン腺から分泌される汗が皮膚表面の常在菌によって分解されることで臭いが発生します。臭いは汗を分解する細菌の種類によって異なり、ミルクのような臭い、酸っぱい臭い、カレーのような臭いなどのタイプに分けられるという論文もあります。腋臭症の発症には遺伝も関連しているとされ、一説には日本人の約10%が腋臭症だともいわれます。また、耳垢が湿っている湿性耳垢の人には腋臭症が多いという報告もあります。
- Qどのようなきっかけで受診する人が多いのでしょうか。
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A
腋臭症は、多くが第二次性徴に伴って思春期に発症します。女の子は小学校高学年から、男の子は中学生から症状が現れ、20代をピークに壮年期には軽快していくといわれていますが、70歳になってもわきがで悩んでいる方はおられます。腋臭症は治療できることに加え、根本的な治療である外科手術が保険適用であることを知らない方も多いですね。近年、臭いに関して周囲の人に不快感を与える「スメルハラスメント」が問題視されています。ご自分の体臭が他人に迷惑をかけているのではないかと不安に感じている場合は、専門の医師の診断・治療を受けることで安心感につながるのではないかと思います。
- Qどのようなアプローチがあるのでしょうか。
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A
腋臭症の方は多汗症を併発することが多いとされます。多汗症の場合、汗腺への神経伝達をまひさせて発汗を抑える目的のボツリヌストキシン製剤の局所注射という選択肢があります。ボツリヌストキシン製剤注射は定期的接種が必要です。そこで、患者さんの希望が強い場合は手術治療が選択されます。当院では、手術希望の患者さんには私が作成したスライドをお見せしながら、手術方法や副作用、合併症のリスク、術後の固定などについて詳しく説明し、手術の大変さをご理解・ご了承いただいた上で手術を行います。
- Q貴院での手術治療の特徴を教えてください。
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A
手術は剪除法(せんじょほう)という方法を用いて、医師が目で見てわきがの原因となるアポクリン汗腺の除去を図ります。剪除法は医師の技量にもよりますが、根本的解決が望める治療法とされており、基本的には1回の手術で済むことが特徴です。施設によっては入院が必要なところもあるようですが、当院では手術時間は両側で通常1時間~1時間半程度、局所麻酔を使用し日帰りで行っています。手術自体の負担は少ないのですが、血腫予防のために術後は3~5日間、圧迫固定が必要です。この間は腕を肩より高く上げることができず、入浴や洗髪、着替えには制限があります。できればご家族などの手助けがあったほうが良いと思います。
- Q術後の経過を教えてください。
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A
固定期間に腕を無理に上げると一度ついた皮膚がはがれて内出血を起こし、血腫をつくることがあります。創部の早期回復やきれいな仕上がりにつなげるため、固定期間は安静に過ごすよう心がけましょう。当院では手術の3~5日後に固定を外しており、その後は普通に生活できます。ただし、テニスやゴルフなど腕を振り回す運動は2週間ほど控えてください。さらに2週間後、1ヵ月後、3ヵ月後に受診し、問題がなければ治療は終了です。手術を担当するのは経験豊富な日本形成外科学会形成外科専門医です。皮膚切開をなるべく小さくすることで傷痕が目立たないように配慮するのはもちろん、安全性を重視した手術を心がけています。
自由診療費用の目安
自由診療とは多汗症に対するボツリヌストキシン製剤注射(両脇)/5万5000円~