鼠径ヘルニアの全身麻酔手術は
クリニックで日帰りでもできる
東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術 RENA CLINIC 渋谷区院
(渋谷区/新宿駅)
最終更新日:2024/12/27
- 保険診療
時々、足の付け根にポコッと膨らみができ、指で押さえるとへこむ……といった症状があるならば、それは鼠径ヘルニアかもしれない。横になった時は消えていることも多く、忙しい毎日の中でつい忘れてしまいがちだ。しかし「まれに腸が腐ることもあるので、必ず一度はクリニックで診てもらうようにしてください」と注意を呼びかけるのが「東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術 RENA CLINIC 渋谷区院」の大柄貴寛院長だ。鼠径ヘルニアの手術は全身麻酔となるが、安全性に配慮しながら日帰りで行っているという同院。鼠径ヘルニアとはどのような疾患なのか、日帰りで全身麻酔手術を受けるメリットと合わせて大柄院長に詳しく教えてもらった。
(取材日2024年12月13日)
目次
鼠径ヘルニアは早めに相談をすればクリニックで負担の少ない手術も可能
- Q鼠径ヘルニアとはどのような病気ですか?
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A
鼠径ヘルニアとは一般的には脱腸ともいわれ、筋膜が薄くなっている足の付け根の部分、鼠径部から腸管の一部などが飛び出してしまう病気です。男女比では6:4で男性が多く、中高年になると急増します。鼠径部の違和感や、ゴルフボール大の膨らみで気づく方も少なくありません。放置していると次第に大きくなっていきます。腸管が出たり入ったりしているうちは緊急性はありませんが、元に戻らなくなる嵌頓(かんとん)には注意が必要です。そのままにしていると腸が腐るリスクもあるので早目に受診するようにしてください。嵌頓は手術、それ以外でも痛みや違和感があったり将来的に嵌頓のリスクがあったりするときは手術の適応となります。
- Qこちらで行う鼠径ヘルニアの手術について教えてください。
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A
腹腔鏡を用いて腸を元に戻して再発しないように蓋をします。ヘルニアが小さいうちなら、おへその中から腹腔鏡を入れることもでき傷痕もほとんど目立ちません。全身麻酔下での手術になりますが、当院では日帰りで行っているのが大きな特徴です。通院回数は手術前の診察と手術当日の2回のみ。手術前には血液検査、心電図、呼吸機能検査を実施し、必要に応じて提携医院でCTや心臓機能検査を受けていただきます。手術自体は約30分、術後にしっかりと覚醒するまでは30分から2時間と個人差はありますが、できるだけ拘束時間は短くなるように配慮しています。再診は手術日から3日〜1週間後にオンラインで行っていますが、対面診察も可能です。
- Q全身麻酔手術が日帰りでできるのは驚きました。
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A
入院しながらの手術と変わらない安全性を確保するために、各分野の連携によるチーム医療で取り組んでいます。オペ中は麻酔科医師が常に患者さんの状態を監視しているので、外科医は手術に集中。術後は看護師が患者さんの様子をチェックし回復状況を適切に判断した上でお帰りいただくようにしています。ただし、日帰りの全身麻酔手術はすべての方が適応となるわけではありません。糖尿病、心疾患、腎臓病などの持病がある方は入院施設のある医療機関を紹介することも多いですね。すべての判断基準は国内外の日帰り手術に関する新しい知見に基づいているのでご安心ください。
- Q術前術後で患者が気をつけるべきことはありますか?
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A
手術の前日は食事は軽めにしてアルコールや刺激物などは控えるようにしてください。術後の食事制限は特になく、手術当日からの入浴も可能です。できるだけ痛みの残らない手術を心がけてはいますが、処方された鎮痛剤は3日間服用するようにしてください。場合によっては痛み止めの目的で神経ブロック注射を行うこともあります。夜になったら当院から状況確認の電話をするので、どんな小さなお困り事でも気軽にお話しください。手術翌日からは会社や学校への復帰もできます。ただし、腹筋を伴うような激しい運動は2週間後からにしてください。
- Q全身麻酔手術を日帰りで受けるメリットを教えてください。
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A
当院は働き世代の方が多く、鼠径ヘルニアの痛みを感じていても「入院する時間がない」と手術に踏み切れないでいるケースも多々あります。一方、日帰り手術ならば翌日には日常生活に戻ることができ、生活のペースを乱すこともありません。医療費も入院費用がかからないのでその分大幅に削減できます。手術当日だけは付き添いが必要ですが、ご家族への負担も軽減できるでしょう。また、大規模病院の多くの医師が長時間勤務を強いられている中、クリニックができる限りの医療を提供するのは意味があるとも思っています。今後とも、身近なクリニックでの日帰り全身麻酔手術を推進していきたいです。