糖尿病・生活習慣病の専門クリニック
一人ひとりに合わせた治療を
溝の口おかもと糖尿病内科
(川崎市高津区/溝の口駅)
最終更新日:2023/05/19


- 保険診療
身近な病気として広く知られる糖尿病だが、適切な受診につながっていないケースが少なくないという。健康診断で血糖値の高さなどを指摘され、受診を促されつつも、そのままにしているという人もいるのではないだろうか。「初期には自覚症状がなく、すぐに命に関わることも少ない糖尿病は、治療を後回しにされがちな病気です。しかし、放置してしまうとある日突然命を落としたり、後遺障害の残るような発作につながることも。疑いのある時点から適切に対応することが大切なのです」と、「溝の口おかもと糖尿病内科」の岡本芳久院長は話す。糖尿病を中心とした生活習慣病を専門に診療する院長に、専門クリニックならではの糖尿病治療を解説してもらった。
(取材日2023年4月18日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q糖尿病を放置するとどのような危険がありますか?
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A
初期では自覚できる症状がほとんどない糖尿病ですが、重度になるとさまざまな合併症を併発します。失明に至ることもある糖尿病性網膜症や、人工透析が求められるケースもある糖尿病性腎症などが合併症としてはよく知られています。さらに、糖尿病の本当に恐ろしい点は、全身を巡る血管に大きな影響を及ぼす点です。動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞などの血管疾患に起因する発作のリスクを高めてしまいます。働き盛りの中年男性などがこれらの発作で突然死に至るケースがありますが、その背景には糖尿病などの生活習慣病があることが少なくないのです。特に、糖尿病、高血圧、脂質異常症を併発している場合注意が必要となります。
- Q糖尿病専門クリニックで診療を受けるメリットは?
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A
糖尿病治療は目覚ましく進化しており、10年前の常識がいまや非常識ということも多々あります。それにもかかわらず、いまだに旧来の治療を受け続けていらっしゃる方が多いのが現状なのは残念なことです。糖尿病を専門に学んだ医師のもとでは、現在の知見に基づく診断と治療が受けられます。幅広い選択肢の中からそれぞれに合わせた治療をご提案できるのもメリットです。私の場合、糖尿病の研究と臨床を長年続けてきたことに加えて、糖尿病と密接に関わる疾患を広く取り扱う総合内科や、高齢者の特性に合わせた治療を考える老年医学も専門的に学んできました。この経験を現在の診療にも生かせていると感じています。
- Q治療で大切にしていることを教えてください。
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A
お一人お一人の背景に合わせた治療をご提案することです。病気の状態はもちろんのこと、年齢や性別からライフスタイル、家族形態まで、それぞれのバックグラウンドによって適切な糖尿病治療は変わってきます。医師には診療時に丁寧な対話を重ね、患者の背景を探りながら必要な治療をコーディネートする役割が求められるのです。また、ご自身とご家族が病気と治療の必要性をしっかり理解して治療に向き合えるよう、説明も尽くしています。さらに、治療の継続に欠かせないモチベーションを保つ声がけや対応も心がけています。「叱る」より「褒める」を基本に、治療への前向きな気持ちをキープできるよう配慮しています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診や検査
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問診により症状や背景を確認したら、検査を行って現在の状態を確認する。同院では最短70秒で血糖値やHbA1c値が得られる大学病院と同等レベルの迅速検査を導入している。受診当日の状態をリアルタイムに反映した治療の提案を受けることができ、治療変更の判断などもクイックに対応してもらえるのがポイントだ。
- 2検査結果の説明
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検査結果から診断が出る。同院は患者に現状をわかりやすく説明することを大事にしているとのこと。治療が必要な状態と判断されれば、どのような治療を行っていくのか、気をつけるべきことは何なのかなども合わせて説明を受ける。高齢などの理由で患者本人だけでは十分な理解や治療の実践が難しいと思われるケースでは、家族の同伴を求めて一緒に説明を受けることで、治療への協力を引き出すという。
- 3治療開始
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必要に応じて注射や内服薬を用いた治療を開始する。患者の背景を踏まえ、一人ひとりに合わせて適した薬の形態や頻度を選択し提案してくれる。注射薬一つとっても毎食後必要となるものから、週に1度で良いものまでさまざまな種類があり、特に自身での注射が難しい患者では家族のライフスタイルに合わせた処方を提案することが、継続していく上でたいへん重要と岡本院長は話す。
- 4管理栄養士による食事指導も
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薬での治療と並行して食生活の改善にも取り組むが、必要に応じて管理栄養士の指導を受けることもできる。管理栄養士はそれぞれの食生活の現状を確認し、課題となる点を指摘。必要な栄養素を取りながら、血糖値を抑えるための食べ方を具体的にアドバイスされる。本人のみでは難しいケースでは、家族も含めて指導を受けることもある。
- 5継続通院
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通常、月に一度の受診で経過を確認する。それぞれに合わせた血糖コントロールの目標を設定し、それに合わせて定期的に状態をチェックする。処方した薬や食事改善の効果を評価し、別の薬に変えたり、薬を減らしたり、投薬をやめたりといった選択をしていく。