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野村 志保 院長の独自取材記事

ひつじBaby&Kids Clinic

(大阪市住吉区/天王寺駅)

最終更新日:2025/02/12

野村志保院長 ひつじBaby&Kids Clinic main

あべの筋の南方面道路に面した外観は、白い壁にブルーのアクセント、そしてかわいらしいロゴがひときわ目を引く「ひつじBaby&Kids Clinic」。すてきな笑顔が印象的な院長の野村志保先生は、大学病院のNICUなど高度な医療現場で経験を積んだ新生児医療の専門家だ。野村院長は現在2児の母として、育児にも奮闘中。子育て経験と医師としての専門性を生かしたいという想いを込めて、2022年6月に同院を開業した。「ここが病気でなくても集える場所になるよう、子育てで孤独を感じているお母さんをなくしたい」と話す野村院長は、母としての目線で保護者に寄り添い続ける。今後のビジョンを明確にそして優しく語る野村院長から、新生児医療と小児科の枠を広げて広く子育て支援をしていきたいという真摯な想いを聞いた。

(取材日2024年4月24日/情報更新日2025年1月7日)

保護者のリアルな悩みに寄り添い、力になりたい

開業するにあたって、こちらのエリアを選ばれた理由をお聞かせください。

野村志保院長 ひつじBaby&Kids Clinic1

私も今、2人の子どもを育てています。この場所を見つけたのは、上の子どもと自転車でここを通りかかったときに、本当にたまたまだったんです。土地のオーナーさんに「ここで小児科をやりたい」と連絡したところ、二つ返事で了承をいただきました。また、当時は下の子がまだ生後半年だったので、ちょうど主人が育休中で、すごく協力してくれました。クリニックのヒツジのロゴデザインや院内設計などもすべて含めて、たくさんの方に支えられて、こうして開業することができました。

どのような理由で開業を視野に入れられたのですか?

開業前は、淀川キリスト教病院の小児科とNICU、大阪公立大学医学部附属病院のNICUに勤務していました。上の子を出産後、ほどなくして職場復帰したのですが、赤ちゃんを育てながらNICUで働くには負担が大きく、地域の小児科医院に勤め先を変えました。そこでの仕事も充実していましたが、専門の新生児医療に関わることが少なく、自分の専門性を生かしたい気持ちもありました。しかし子育ても、とても大切なことです。そのまま5年くらいたち、40歳をきっかけに今後のキャリアを考え、「60歳や70歳になったときに、人生にやり残しを感じて後悔したくない」と思いました。以前と同じく大規模病院に勤務し新生児の専門医師に戻るか、もしくは赤ちゃんを専門に診る外来のある小児科を自分で開業するか、悩んでいました。その中でこの土地との出会いがあったという経緯です。NICUで培ったスキルと、私自身の出産・育児の経験も生かしたいです。

親御さんに寄り添いたいというお気持ちも強いのですね。

野村志保院長 ひつじBaby&Kids Clinic2

お子さんの体調や育児の悩みなど、たった1人で、スマートフォンで解決方法を一生懸命探しているお母さんもいらっしゃるんじゃないかと思います。そういった親御さんが気軽に相談に来られる場所にしたいと考えています。例えば、お子さんに熱があって「この子、昨日、一睡もできていないんです」と来院されるお母さん。お子さんが起きているということは、そのお母さんも看病で寝ていないんですよね。私も同じように子育て中なので、リアルな悩みがわかりますし、だからこそ寄り添っていきたいです。また、お子さんの病気をもらってしまっても、なかなかご自身は通院できないこともあると思います。当院では、保護者の方もご希望であれば投薬治療などの診療も可能です。また、総合病院で活躍してきた看護師によるサポート、消化器内科を専門とする内科の医師の外来診療も週に1回ありますので、気軽に利用していただけたらと思います。

地域の子育て応援隊としてかゆい場所に手が届く存在に

診療の際に心がけていることはありますか?

野村志保院長 ひつじBaby&Kids Clinic3

親御さんが自信をなくさないような声かけをするように心がけています。当院は、子育てについて自信を持って、帰ってもらえるような場所じゃないといけないと思っています。例えば「体重が増えていない」とお悩みだったら、「でも、減ってはいませんよ」と声かけします。病気の治療や予防接種の子どもには、痛いと感じるのは事実なのでそれは伝えますが、「3秒頑張ろう」など具体的に励ますようにしています。注射に限らず、外来診療はとにかく楽しい雰囲気になるように意識しています。でも、どうしてもお子さんが怖がっていたら無理に触ろうとはせずに、まずはお母さんとお話しします。「ママと仲良くしている人なら安心」とお子さんがそう思ってくれるかも、と。とにかく無理はさせず、次にできるようになれば良いと長い目で見ています。

スタッフさんもすてきな方ばかりですね。

当院のスタッフは全員子どもが大好きで優しい人ばかりなんです。「患者さんのため」という想いで動いてくれているのがありがたいです。またこの地域で開催される「帝塚山音楽祭」には、毎年クリニックで参加しています。スタッフに地域の患者さんを知ってもらうことにもつながりますし、スタッフ自身も普段の仕事での関係を変えて、違う雰囲気で関わってもらうのもいいかなと。このお祭りの中では、頭の形の無料相談会や、リズム体操、オリジナルTシャツの販売、また古本市のイベントを開催しました。お祭りでの参加を通じて、この地域や住む人に対して、親しみを感じることにつながっているとうれしいです。

クリニック主催で育児サークルを運営されているそうですね。

野村志保院長 ひつじBaby&Kids Clinic4

当院2階で2022年7月からスタートしました。月に1回、スタッフによる離乳食講座や、新米ママのための育児講座、薬の飲ませ方、歯科医師との共同企画などを実施しています。ハロウィンやクリスマスなど季節に合わせたイベント時にはフォトスポットを設置して、お母さんと子どもの2ショット写真が撮れるようにしました。意外と「子どもの写真はたくさんあっても、母と子の写真は少ない」という実体験からですね。病気じゃなくても集まれる機会が増えると、きっと孤独なお母さんも減るんじゃないでしょうか。クリニック名の由来でもあるのですが、群れで集まるヒツジのように、当院が地域の子育てをされている皆さんが集まれる場所になればいいなと思っています。

新生児医療のエキスパートとしての経験で地域に貢献

小児科の医師になられた経緯や、その道のりをお聞かせください。

野村志保院長 ひつじBaby&Kids Clinic5

子どもの頃に小児喘息でかかっていた小児科の先生が大好きで憧れていました。幼稚園の卒園文集にも「お医者さんになる」と書いていて、その夢がかなったというわけです。そして、周産期医療やNICUに力を入れていた淀川キリスト教病院に勤務しました。NICUは早産や未熟児の赤ちゃんを診ることが多く、退院してからも子どもたちの成長を見ることができる点が魅力です。しかし、看取らなければならなかった赤ちゃんも中にはいます。NICUで働きだして2年目、本当に気持ちがつらくなったことがありました。その時の上司から「僕たちの仕事は病気を治すことだけど、病気を治すだけなら一人前ではない。その子とその家族に何がしてあげられるか考えられるようになったら一人前だ」と教えていただきました。その言葉やあの時の経験は一生忘れることができないですね。

頭蓋骨矯正を行っているのですね。

赤ちゃんの頭の形についても相談が多いですね。当院ではヘルメットを採用した矯正治療を行っています。ただ、相談に来てすぐにヘルメット矯正をスタートするわけではありませんので、ご安心ください。矯正を行わない場合も、体位変換やうつぶせといったセルフケアの方法をお伝えしています。また赤ちゃんの耳の形の相談もありますね。お母さんのおなかの中にいるときから耳がペタンと折れた状態で、生まれてからもその折癖がついた状態の子もいます。負担の少ないシリコーン製の器具を利用して矯正を図りますが、新生児期に開始することが重要なので早めにご相談ください。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

野村志保院長 ひつじBaby&Kids Clinic6

開業して2年、お子さんを中心に、その子の家族、どこの保育園や幼稚園に通っているといった、病気だけではなく、その子を取り巻く環境や背景もわかってくるようになりました。単に病気を診るのではなく、お子さん本人とその家族にとって何が一番大事かということを考えて、診療を続けていきたいですね。まだまだ全然できていないと思いますが、一人ひとりに寄り添ったオーダーメイドの診療を、これからも続けていきたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

頭蓋骨矯正/38万5000円~

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