病気でなくてもみんなが集える場所
ひつじっこclub
ひつじBaby&Kids Clinic
(大阪市住吉区/天王寺駅)
最終更新日:2024/01/26
インターネットやSNSの発達によって、離れていても気軽に交流ができる現代。新型コロナウイルス感染症の流行で人との接触が制限される中、スマートフォンやパソコンに助けられた人は多いだろう。しかし対面での交流が失われる中で息苦しい思いを抱えがちなのが、子育てに奮闘する子を持つ親ではないか。そんな地域の子育て世帯に寄り添いたいと「ひつじBaby&Kids Clinic」がスタートさせたのが「ひつじっこclub」だ。子育て中や子育て卒業済みのスタッフ、赤ちゃんを専門とする医師、離乳食・幼児食アドバイザーの資格を持つ看護師など、さまざまな面々が、楽しみながら、医療を超え「心」へもアプローチするこの取り組みについて、野村志保院長を中心に詳しく話を聞いた。
(取材日2022年10月14日/情報更新日2024年1月16日)
目次
子育て中の悩みや不安に、各方面のスペシャリストがアプローチ。不安と孤独の解消をめざす
- Qひつじっこclubとは何ですか?
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A
【院長】当院が主催する育児サークルです。参加資格は特になく、地域にお住まいの子育て中のお父さん・お母さん・赤ちゃん・子どもたちを対象としてスタートしました。ひつじっこclubは私がクリニックを開院することを決意した理由の一つで、「子育てに関わるすべての人の不安を少しでも軽くすること」をめざしています。実際に私も現在、2人の子どもの子育てをしているのですが、毎日わからないこと、困ったことがたくさんあるんですよ。小児や周産期を専門とする私がそうなんだから、不安に胸が張り裂けそうなお母さんたちも少なくないと思います。そんな方たちの気持ちに寄り添い、孤独や不安の解消ができればと考えています。
- Q具体的にはどんな活動をされているのですか?
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A
【院長】クリニックは病気や予防接種、健診など、医療的に必要な用事があって足を運ぶ場所ですが、ひつじっこclubは「親子にとって楽しい場所」「気軽に遊びに行ける場所」をめざしていますので、スタッフみんなで楽しいイベントを計画しています。看護師による離乳食・幼児食講座、新米ママのための育児講座、手形・足形アートや季節のイベント写真撮影の企画も。赤ちゃんが泣いても、みんなで見守りますので心配しないでくださいね。また、「こんなことしたいな」「できたらいいな」という希望があれば、ぜひスタッフに話していただけるとうれしいです。
- Q看護師の皆さんも相談に乗ってくださるそうですね。
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A
【看護師/四至本さん】診察室では緊張する方も多いので、診察室を出た後に改めて相談いただくことも多いんですよ。それに、子育ての悩みは尽きないものですから、受診するほどでもないけれど気になることってたくさんあると思います。私自身も子育ての尽きない悩みを経験したからこそ、お子さん・お父さん・お母さんのサポーターでもありたい。診察室ではもちろんですが、ひつじっこclubでは楽しいイベントを通して、お子さんに一番近いパパやママの声に寄り添いながら、不安や孤独を解消していきたいです。子育て中の緊張感は心も頭もコチコチに固まらせてしまうもの。ぜひ、ひととき「ホッ」としに来ていただけるとうれしいです。
- Qひつじっこclubの日以外でも相談は可能なのですか?
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A
【院長】もちろん、通常診療の時間帯でもあらゆる相談を受けつけています。産後の体調の相談など、気軽にお声がけください。離乳食や幼児食に関する細かなアドバイスも可能ですよ。また、病気の子どもに対する水分補給の方法、薬の飲ませ方など、いつもと違う状況の中でうまくいかないことがあれば、看護師がアドバイスします。また私は、NICUで早産や未熟児の赤ちゃんを数多く診てきましたので、NICUを卒業したお子さんの相談も気軽にしていただければと思います。赤ちゃんの頭の形や耳の形、でべそなどもしっかり対応しますので、なんでも相談してくださいね。