逆流性食道炎は何科を受診する?
初期症状や原因、放置する危険性
四谷内科・内視鏡クリニック
(新宿区/四谷三丁目駅)
最終更新日:2025/02/28


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胃液や食べ物などの胃の内容物が食道に逆流することで、食道に炎症が生じてしまう逆流性食道炎。げっぷの増加や胸の違和感などの症状が生じ、場合によっては食道がんの原因になることもある。「食道がんや胃潰瘍などその他疾患と同様の初期症状が出ることもあるため、一度内視鏡検査を受け正確な診断をする必要があります」と話すのは、日本消化器病学会消化器病専門医として長年にわたり逆流性食道炎の内視鏡検査・治療に尽力してきた「四谷内科・内視鏡クリニック」の高木謙太郎院長。内視鏡検査と聞きつい躊躇してしまい、病気の発見が遅れて重症化してしまったケースも多く診てきた高木院長は、通院回数や検査時の苦痛を軽減するためにさまざまな工夫を凝らしているという。今回は逆流性食道炎の原因や症状、内視鏡検査の重要性などを詳しく聞いた。
(取材日2022年9月22日/更新日2025年2月10日)
目次
放置すると食道がんの原因にもなる逆流性食道炎。胃がんや胃潰瘍の予防のためにも一度は内視鏡検査で診断を
- Q逆流性食道炎の初期症状はどのようなものがありますか?
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A
▲重症化するとがんを発症することもあるという
初期症状としては、みぞおち近辺の違和感や胃もたれ、酸っぱいものが込み上げる呑酸(どんさん)、げっぷの増加などがあります。悪化すると胸が痛くなったり、ひりひりと焼けるような感じがしたりすることもありますが、中にはほとんど自覚症状がなく、検査で逆流性食道炎であることが発覚する方もいます。逆流性食道炎を長期間放置すると、胃と食道のつなぎ目にできる食道がんの一種である、「バレット腺がん」を発症することもあります。食生活の欧米化や肥満の方が増えていることが原因で、近年は日本でも増加傾向にあるといわれています。症状があっても受診せず、市販薬が利かなくなるまで放置することがないよう、早期の受診を推奨します。
- Q逆流性食道炎の原因や、発症しやすい人の特徴は?
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A
▲生活習慣が影響して生じる逆流性食道炎
逆流性食道炎は食道と胃のつなぎ目である「下部食道括約筋」と呼ばれる筋肉の機能が低下することが原因の一つです。下部食道括約筋の力が低下すると、胃酸を含む胃の中の内容物が逆流してしまいます。その胃酸で食道の粘膜が刺激されて、炎症が起こってしまいます。逆流性食道炎が生じやすいかどうかには、体質や遺伝よりも生活習慣が影響します。食べた後すぐに横になる人や肥満の人、あとはコーヒーや炭酸飲料、アルコールなどの刺激食を好む人は逆流性食道炎になりやすいといわれています。また、ピロリ菌を除菌した方は除菌前と比較し胃内が酸性になるため、逆流性食道炎を発症しやすくなる可能性がありますので注意しましょう。
- Q発症しても、何科を受診すべきか迷ってしまいそうです。
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A
▲日本消化器病学会消化器病専門医である高木院長
精神的なストレスが原因で胃腸の不調を感じる方も多いので、胃腸の具合が悪い状態が続くと、精神科を受診しようと考えるかもしれません。精神科を受診してもなかなか改善しない場合は、一度消化器内科を受診して内視鏡検査を受けていただくと良いかもしれません。内視鏡検査を受ければ逆流性食道炎の診断だけでなく、重篤な疾患や合併症の有無、胃がん、ピロリ菌感染の有無、胃潰瘍などがないかもチェックできますので、受けていただくメリットはあると思います。
- Q具体的な検査や治療方法が知りたいです。
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A
▲正確な診断をするため、要内視鏡検査を受けることも大切
逆流性食道炎の症状はほかの疾患の症状と似ている場合があり、症状だけでは診断が困難な場合が多いため内視鏡検査を行います。逆流性食道炎であると診断されたら、生活習慣の改善と内服治療を行います。当院では、特に生活指導を大切にしています。まずは生活を変えないと、根本的な解決にならないためです。例えば逆流性食道炎を発症し易い食事を避けること、食後すぐに横にならないように寝る3時間前には食事を済ませること、腹圧が上がると逆流性食道炎が起こりやすくなるので、普段からベルトでおなかを締めつけないことも大切です。そういったことを、患者さんの生活をヒアリングしながらアドバイスします。
- Qこちらのクリニックの胃内視鏡検査の特徴は何でしょう。
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A
▲患者の苦痛を軽減できるような工夫をしている同院
当院では朝の早い時間帯に内視鏡検査を受けられる「モーニング胃カメラ」を用意していますし、夕方以降も検査を受けることができるので、忙しいビジネスパーソンの方にも好評です。検査は鎮静剤を使い、寝ている間にできますし、経鼻内視鏡を選ぶこともできます。検査結果は、病理検査などが必要ない場合はその場で説明させていただきます。ウェブから検査予約できますし、あらかじめウェブで問診するため、待ち時間を極力少なくできます。また糖尿病を専門とする副院長と連携を図り、そちらの改善にも取り組めることは当院の強みです。肥満の方などは糖尿病と逆流食道炎どちらも発生リスクがありますので、しっかりフォローさせていただきます。
自由診療費用の目安
自由診療とは胃内視鏡検査/2万2000円~