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性格の問題とあきらめないで
社交不安障害の治療

田町三田こころみクリニック

(港区/田町駅)

最終更新日:2022/05/10

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  • 保険診療

人前に出るにあたって過度に緊張してしまい、動悸や震えなどの症状が現れる「社交不安障害」。大勢の前でのスピーチや就職試験の面接のように、誰もが緊張を感じやすい場面にとどまらず、買い物で店員から接客を受けるときなど、人によって発症するシチュエーションもさまざまで、円滑な社会生活を送れずに悩みを深める患者が多いという。症状が出てしまうことを恐れて、無意識に回避的な行動を取ってしまう傾向も指摘されており、進路や職業の選択を含めた人生のありようをも大きく左右しかねない疾患と言えそうだ。社交不安障害の診療を数多く手がける「田町三田こころみクリニック」の大澤亮太理事長に、症状の具体例と患者の傾向、治療法、症状の改善につながるような心がけなどについて、詳しく聞いた。

(取材日2022年4月22日)

薬で症状の緩和をめざしつつ、緊張を前向きに捉えられるようにサポートしたい

Q社交不安障害の症状について教えてください。
A
1

▲誰もが安心して相談できる診療を心がけている

人前での過度な不安や緊張から、動悸や震え、冷や汗が出たり、うまく話せない、頭の中が真っ白になってしまう状態に陥るなど、仕事をはじめとした日常生活に支障を来します。俗にいう「あがり症」を克服したいと受診される方の中にも、社会不安障害という診断がつく方が一定数いらっしゃいますね。緊張を感じてしまう対象は一定以上の大人数だったり、自分より地位の高い上司や面接官などであることが一般的ですが、深刻なケースではコンビニエンスストアの店員さんとのやりとりなど、人と相対する場面全般で症状が出てしまうという方もいます。また不安感や緊張感から、パニック障害の発作や過呼吸(過換気症候群)の症状を伴う方もいます。

Q発症しやすい年齢などはあるのでしょうか?
A
2

▲居心地の良さを感じさせる待合室

こうした症状に悩まれている方の中には、小学生時代に緊張して教科書の音読ができなかったなど、低年齢時からそうした傾向を持っている人も割と多いので、発症に年齢的な傾向はあまりないように思います。受診される方は学生や社会人など、社交不安障害を疑うような諸症状によって日常生活に支障を来して困って来られますから、人との関わりの中で活発に社会生活を送っている10代から50代が中心です。また最近は、定年を迎えても退職せずに仕事を続けるアクティブなシニアの方が増えていますから、60代以上で相談に来られる方もいます。

Q社交不安障害を引き起こす原因は?
A
3

▲働く世代や学生などの心の病気をサポートしている

遺伝的要因のほか、発症の背景には生育過程での問題や、社会生活の中で何か大きな失敗をしてしまった経験などが関連しています。脳の神経伝達物質であるセロトニンをコントロールするための薬を使うことでおおむね改善がめざせることがわかっているので、社交不安障害は脳の働きに何らかの乱れがあり、ストレスがかかって限界を超えてしまった際に発症すると考えられます。脳の働きにおける過敏さ、不安になりやすさ、些細なことを気にしすぎてしまうといった傾向が強い人が発症しやすい一方、人前に出ることがむしろ得意だったのに、たった一度つらいと感じるような経験をしたことをきっかけに、突然発症してしまうケースも少なくありません。

Qこちらで行っている治療について教えてください。
A
4

▲プライバシーが保たれた部屋で悩みも話しやすい

投薬と認知行動療法を組み合わせて治療を行います。投薬治療では、動悸や震えといった症状に直接的なアプローチができるものとして、交感神経の働きを抑えるためのベータ遮断薬や抗不安薬を、緊張する場面の前に服用するという方法が1つ。そしてもう1つ、抗うつ剤でセロトニンを整え緊張を受け止めやすい状態をつくり、日常生活の中で成功体験を積み上げていく方法があります。また認知行動療法を意識した心理療法的なアプローチを行い、「もともと苦手なのだから不安になるのは仕方がない」「はじめは不安だったことも、だんだん薄れましたね」など患者さんの認知を修正し、緊張のコントロールができるよう促していきます。

Q普段の生活の中で心がけるべきことはありますか?
A
5

▲気楽な気分で来院してほしい

どんな病気にもあてはまることですが、心身のコンディションが悪いときは不安になりやすい傾向がありますから、食事や睡眠を含め規則正しい生活を心がけることが大切ですね。また、日常生活の中で、あるがままを受け入れる気持ちを持ち続けるという意味で、自分自身を見つめるようなリラックス法を身につけたり、自己暗示がうまくなると、改善につながりやすくなるのではないかと思います。手軽にできるリラックス法としては、腹式呼吸でゆっくり息を吐き出す呼吸法や、全身に力を入れた後に一気に力を抜く筋弛緩法などがあります。空いた時間を見つけて自分に合ったリラックス法を取り入れてみてください。

ドクターからのメッセージ

大澤 亮太理事長

人前に出ることに不安を感じたり、緊張でうまく立ち回れないことについて、患者さんはつい自分自身の性格の問題だと考えがちですが、緊張に伴う症状は脳の働きによって引き起こされるものであって、決して性格の弱さなどではありません。受診や薬の服用に抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、当院ではそうした不安も含めてご相談いただき、決して一方的な治療でなく、現状どういった状態にあるのかという評価と治療の選択肢、適した治療の方向性をお示しし、患者さんが生活しやすくなるようなサポートをしたいと考えています。就職活動やプレゼンなどを控えて今つらい、今困っているという方、ぜひ一度相談にいらしてみてください。

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