渡辺 貴士 院長、東 岳志 副院長の独自取材記事
新小岩眼科
(葛飾区/新小岩駅)
最終更新日:2024/11/06
2022年2月の開院以来、設備とスタッフの拡充を続けてきた「新小岩眼科」。手術において常に最善の結果を追求する渡辺貴士院長、東岳志副院長の思いが形となり、白内障や硝子体の日帰り手術に特化したクリニックとして、遠方からも多くの患者を迎えている。「高い専門性とクリニックならではの機動力を生かし、失明リスクのある網膜剥離などにも迅速に対応していきます」と話す渡辺院長は、現在も大学で後進の指導にあたる、眼科手術のエキスパートだ。渡辺院長と東副院長の2人に、クリニックのめざす医療と、今後の展望などを語ってもらった。
(取材日2024年3月19日)
日帰り白内障手術・硝子体手術に特化
クリニックの特徴を教えてください。
【渡辺院長】当院は、「最善の結果を追求する正確な手術」を行うことをモットーにしており、日帰りでの白内障手術と硝子体手術に特化したクリニックです。特に、眼科手術の中でも難しいとされる硝子体手術を行っていることが大きな特徴で、硝子体手術が必要になるかもしれない難治性の白内障の手術も可能です。直接当院を知った方だけでなく、ほかのクリニックや病院からのご紹介でいらっしゃる方も多いです。硝子体手術はその難しさから対応できる医師が少なく、一般的に大学病院などの高次医療機関で行われています。ただ、大きい病院を受診するためには予約が必要だったり、入院の手続きが必要だったりと、実際に手術を受けるまでにハードルがあります。治療を必要とする方々に、より身近なクリニックで同水準の診療を提供したいと立ち上げたのが当院なのです。
新小岩に開業されたのはなぜですか。
【渡辺院長】祖父の渡辺昭が開業し、現在は叔父の渡辺知明が院長をしている内科の渡辺昭医院が近くにあります。父の渡辺佳治は耳鼻咽喉科の医師で、将来は一緒に仕事をしたいと考えていたのですが、私が高校生の時に他界し、それもかなわなくなってしまいました。ですが、叔父が新小岩で地域医療に長く携わっていますので、ならば叔父とともにこの地域の方々のお役に立ちたいと思ったのがきっかけです。さらに、葛飾区の南端である新小岩駅周辺には多くの方がお住まいで、都心部からのアクセスも良好です。千葉など近県からの通院にも便利なこの駅の近くに開設することで、より多くの患者さんをお迎えできると考えました。
先生方は大学で同窓だと伺いました。
【渡辺院長】私は東京医科歯科大学出身で、東副院長は1年後輩です。東京医科歯科大学の眼科に入局し、一般診療をはじめ白内障手術や硝子体手術の研鑽を積みました。中でも白内障手術で合併症が起きた時に最後まで責任を持って治療にあたれるよう、硝子体手術の修得に力を注いできました。大学病院では難症例を多く担当したほか、複数の施設からの依頼により手術を執刀してきました。現在も母校で非常勤講師として後進の指導をしています。
【東副院長】私は大学卒業後、青梅市立総合病院を経て、東京医科歯科大学病院に勤務し、アメリカのマサチューセッツ州にある眼科の専門病院にも留学。そのほか柏市立柏病院、武蔵野赤十字病院などで経験を積んできました。医局の先輩である渡辺院長は専門性の高い手術も得意としており、日々の診療後には教えを請う医師が毎回列をなすほど。慕う後輩医師が多い中、副院長として迎え入れていただいたのは光栄でした。
受けづらかった眼科手術をクリニックでより気軽に
硝子体手術を受けられるクリニックは少ないそうですね。
【渡辺院長】硝子体手術の対象となる網膜はミクロン単位の層構造から構成されており、非常に繊細な手技が求められます。眼科医の中でも執刀できる医師は少ないです。医師の高度な技術はもちろんのこと、硝子体手術を行うためには、大学病院などで用いられる水準の手術用顕微鏡や硝子体手術用の機器も必要となります。
【東副院長】加えて、まぶたの手術など、私が専門とする眼形成外科手術にも対応しています。特に高齢者では、見えづらさの原因に眼瞼下垂症や眼瞼内反症などの眼瞼疾患が関わるケースも多くあるのです。
白内障の治療においても硝子体手術が関係することがあるとか。
【渡辺院長】そうです。白内障手術中や術後に、水晶体や挿入した眼内レンズが落下するなどの合併症が起こることがまれにあります。「成熟白内障」と呼ばれる白内障が高度に進行した状態や、過去に外からの強い衝撃を受けた場合には、水晶体を支える組織が脆弱になっている可能性があり、合併症のリスクが高まります。合併症が生じた際には、硝子体手術による治療が必要になりますが、硝子体手術を行っていない病院では対応できないため、急いで別の施設を探すことになります。その点、当院のように硝子体手術にも対応している施設で白内障手術を受けていただければ、万が一のケースにも即座に対応できます。合併症のリスクが高いと事前にわかっている場合も、安心してお任せいただけると思います。
網膜剥離の緊急手術にも対応していらっしゃるとか。
【渡辺院長】網膜剥離は、網膜にあいた穴(網膜裂孔)から網膜の下に水がまわりこむことで網膜が剥がれる病気で、発症後急速に進行する場合があり、いち早く手術して網膜を元の状態に戻すことが肝心です。すぐに手術を受けることができなければ、場合によっては視力を失ってしまうこともあります。このため、当院では緊急対応にも注力しています。月曜から土曜まで終日で診療を行い、必要があればすぐに手術を行える体制を整えました。
充実したチーム体制と丁寧な説明を大切に
高い技術面だけでなく、スタッフの面でも充実していらっしゃいますね。
【渡辺院長】現在は常勤医師3名と非常勤医師2名の体制で診療を行っており、来春にはさらにもう1名常勤医師が加わる予定です。また、7名の視能訓練士が常勤で在籍していることも特徴で、視力検査はもちろんのこと、白内障手術の術前検査や硝子体手術後の術後検査などの高度な検査についても高い精度で行うことができます。
診療の際に心がけていることを教えてください。
【渡辺院長】不安を抱えた患者さんが少しでも安心できるよう、わかりやすくお話しするように心がけています。目に不自由を感じている方は耳が敏感な方も多いので、話し方や声のトーン、優しい言葉遣いにも気を配っています。
【東副院長】目の検査や治療は専門用語も多く、患者さんには難しいことも多いでしょう。病院勤務時代には患者さんから「何の検査かわからず受けていた」「結果もよく聞いていない」といった声も聞かれました。そうしたことのないよう、検査結果をモニターでお見せしながらわかりやすい言葉で説明するよう心がけています。現状がしっかり分かると治療に前向きになっていただけることが多いですが、やはり手術となると不安になられる方もいるので、少しでも不安を取り除けるように気持ちに寄り添うことを大切にしています。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。
【渡辺院長】「白内障・硝子体の日帰り手術なら新小岩眼科」と、皆さまから広く信頼され、気軽に頼っていただけるクリニックになれるよう、これからも全力を尽くします。病院では入院が必要となる手術も、当院では日帰りで行っています。洗練された手術手技により、目にかかる負担を少なくすることで日帰り手術を可能にしており、術後の回復が早いことが望め、早期の社会復帰がめざせる点がメリットです。眼科手術にトータルに対応する当院での日帰り手術をぜひご検討いただければと思います。
【東副院長】病気のことや治療のことをしっかり理解し、納得した上で治療を受けていただける体制も当院の強みであると感じます。「こんなに丁寧な説明は受けたことがない」と言っていただけたらうれしいですね。手術の質にこだわるのはもちろんのこと、スタッフ一同で手術前後のサポートを丁寧に行っておりますので、お困りの際はぜひご相談ください。