虫歯や歯周病だけでなく、さまざまな機能面を視野に入れてケア。全顎的な治療ではゴールを示すことが大切

Q口腔ケアとはどのようなものでしょうか？

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▲痛みの原因は期間やタイミングによってさまざま

「ケア」には手入れや管理という意味合いがありますから、「口腔ケア」といえば一般的には虫歯や歯周病の予防や治療、つまり歯を衛生的に保ったり、問題なく噛めるように管理したりといったことがイメージされると思います。もちろん、まずはそれらが基本ですが、口腔内をケアする目的はそれだけではありません。食べる、話す、表情をつくるなどの機能面、あるいは見た目の面までを含めたケアをしていくことが重要です。例えば、前歯の位置は噛むことの問題のみならず、唇の出っ張り具合や皮膚のしわの出方にも影響を与えます。口腔ケアはそうしたことまでを視野に入れて行っていくことが大切です。

Q歯の治療が怖いという人に向けたアプローチを教えてください。

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▲小さな不調を見逃さずにクリニックを受診しよう

一口に怖さと言っても、痛いのが怖い、自分が見えないところで口の中を触られるのが怖い、説明がないまま治療が進んでいくのが怖いなど、さまざまな理由があるはずです。まずは患者さんからよくお話を伺って、歯科治療を受けることの何が苦手なのかをできる限り理解するよう努めます。また、患者さんの口腔内に、治療途中で放置された形跡があれば、歯科医院や歯の治療が苦手で苦労されてきたことが伺えますので、そうしたことも考慮に入れて接するように心がけています。治療への苦手意識が強い方に対しては、特に丁寧に説明をして理解していただき、一つ一つ同意を得た上で治療を進めることを特に意識しています。

Q複数の歯を悪くしている人や高齢者へのケアについて伺います。

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▲メンテナンスにも力を入れる同院

口腔内全体に治療が必要な場合、患者さんご自身もどうしたらいいかわからなくなっていることが多いと思います。ですから、まずは歯科医師のほうでおおよその治療のゴールを示してあげることが大切です。患者さんのご意向を伺い、急性症状があればその処置なども行いながら、設定したゴールをめざします。高齢者の方の場合、有病率が上がると考えられますから、疾患や使用している薬の種類によっては、出血が止まりにくいなど、歯科治療の際に注意すべき点も多くなります。その方がかかっている医科の先生に対診書をお願いするなど必要な連携を取って全身の状況を把握し、患者さんの体調に気を使いながら治療を行っていきます。

Q口腔内環境に意識を向けるべきタイミングを教えてください。

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▲歯科医院、歯科衛生士が一丸となって患者をサポート

歯科医院に来院した「その時」がタイミングだと思います。メンテナンスで定期的に通院している人であれ、半年や1年ぶり、あるいは数年ぶりであれ、歯科医院を訪れて診察してもらったことをきっかけに、ケアに意識を向けていただきたいですね。また、お子さんについては、親御さんが口腔ケアを管理していた時期から、歯磨きなどをすべて自分で行うようになったタイミングが重要です。部活動などで忙しくなるとケアがおろそかにもなりがちですから、ご家庭での口腔内管理について詳しく伺い、必要に応じて親御さんに向けて留意点を書いた手紙を添えるなどのフォローも行っています。

Qクリニックの治療のこだわりや工夫について教えてください。

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▲患者の負担軽減のためさまざまな工夫をしている

全顎治療に関しては、いろいろな種類の治療を並行して行う必要がある場合も多く、治療全体が複雑になります。当院には、一般診療のほか、インプラント治療、矯正治療など、さまざまな分野を専門とする歯科医師が在籍しているため、それら一つ一つの治療を精度高く行うことができ、また同じ院内にいますから風通し良く連携することができます。そうした複数の専門性を持った歯科医師がともに考えながら、患者さんのご意向に合わせて治療を取捨選択していける点が、当院の特徴だと思います。