眼内コンタクトレンズの日帰り手術で
快適な毎日をめざす
ももの木眼科
(京都市伏見区/六地蔵駅)
最終更新日:2025/07/25
- 自由診療
スマートフォンの普及などで若い頃から視力が低下し、眼鏡やコンタクトレンズが欠かせない人も多い昨今。装着やメンテナンスなどの煩わしさを解消できる手段として、レーシックや眼内コンタクトレンズへのニーズが高まっている。早い時期から普及が進んだレーシックでは角膜を削って視力の回復をめざすのに対し、眼内コンタクトレンズはごく薄くやわらかな素材でできたレンズを手術で目の中に埋め込む。10年ほど前に新たな構造のレンズが登場したことで、それまで問題となっていた白内障や緑内障などを引き起こす危険がほぼなくなり「適応のある患者さんには、当院で日帰り手術を行っています」と「ももの木眼科」の今村拓理事長。そこで、眼内コンタクトレンズのメリットや手術の流れを詳しく解説してもらった。
(取材日2025年6月13日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q眼内コンタクトレンズとはどのようなものですか?
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A
小さくやわらかいレンズを手術で目の中に埋め込み、近視や乱視を補正する方法で、強度の近視でも視力の向上がめざせます。基本的に1度埋め込めばそのまま使い続けられますし、手入れも不要です。レーシックでは角膜を削ってしまうので元に戻すことができませんが、眼内コンタクトレンズではレンズを取り出せば元の状態に戻せます。以前はレンズによって目の中の水の流れが滞り、白内障や緑内障が起きる可能性も懸念されていましたが、2014年に新しい構造のレンズが登場し、安全性が大きく向上しました。レンズ自体も生体に反応しにくい素材ですので、アレルギーやドライアイで通常のコンタクトレンズが使いにくい方にも向いています。
- Q手術は誰でも受けられるのでしょうか。
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A
眼内コンタクトレンズは、緑内障のような目の病気がない、近視の進行が安定した21歳以上、特に25歳以上の方に適しています。老眼や白内障のリスクが高まる45歳までを目安としていますが、老眼鏡の使用を前提に手術をすることも可能です。ごく軽い近視には適した度数がないため、一定以上の近視の方に向いています。また、乱視用のレンズは挿入する向きが決まっており、顔面に強い衝撃が加わるとずれる場合もあるため、当院では体がぶつかり合う激しいスポーツや格闘技をされる場合は、乱視の方への手術はお勧めしていません。通常の眼内コンタクトレンズでしたらこの場合でも問題はありません。
- Q手術や術後の安全性が気になります。
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A
手術自体は白内障の手術とよく似た施術です。麻酔の点眼薬を使うので痛みはほぼなく、短時間で終わる日帰り手術になりますので、手術当日以外は日常生活への支障もほぼありません。大事なのは手術直後、傷が閉じるまでの数日間に細菌感染を防ぐこと。抗菌点眼薬を使い、洗顔や入浴などは一時的に見合わせます。当院では問診の段階で感染リスクを確認し、免疫力が低下する病気や傷が閉じにくい重度のアトピー性皮膚炎がある場合は手術は行いません。ですので、術後のケアをしっかりしてもらえればそれほど心配はいりません。手術当日は視力が0.3程度しか見えないので注意が必要ですが、翌朝にはクリアな視界の実感につながると思います。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1ウェブ上での説明会に参加
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同院では遠方から眼内コンタクトレンズ手術のために受診を希望する患者も多いため、適応のない人が来院しなくて済むように、ウェブ上で無料の説明会を開催しているという。説明会では眼内コンタクトレンズが適応となる条件や、治療の内容、リスクなどを詳しく説明。その後、患者から疑問点を質問して理解を深めることができるほか、年齢や持病など原則的な適応条件から外れていないかどうかも確認してもらえる。
- 2来院して、詳しい術前検査を実施
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患者が術前検査を希望すれば、ウェブ説明の後予約をして来院。視力や眼底、目の健康状態や適切なレンズのサイズなど詳しい検査を行う。正確な測定をするため、ソフトコンタクトレンズでは1週間、ハードコンタクトレンズであれば2週間は使用の中止が必要。検査には1時間30分ほどかかり、瞳孔を開いて行う検査も含まれるため、検査後3~4時間はまぶしさが残るので、帰りは自動車などの運転はできないことに注意。
- 3医師による個別説明を行い、レンズを選ぶ
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検査後には、医師が検査結果を確認して手術ができるかどうかを判定。手術ができる場合には、見え方の希望、生活スタイルなどを患者と相談しながらレンズの度数を決めていく。同院では、患者は資料を受け取りその日はいったん帰宅。自宅でよく検討し、手術を受けることを決断したらあらためて同院へ申し込む。その時点からレンズを発注して支払いを行い手術日を決定。申し込みから1〜2週間後以降に手術となる。
- 4日帰り手術の実施
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3日前からは抗菌点眼薬を使用、コンタクトレンズは前日まで使用可能。当日は手術開始の30分ほど前に来院し、瞳孔を開くための目薬や局所麻酔を点眼。同院では笑気麻酔も使用でき、少しぼーっとした状態で手術が受けらえる。レンズ挿入は片目で5分程度、消毒や準備を含めて両眼20分程度で手術が終わり、術後30分ほどで診察を行い問題がなければ帰宅。車の運転はできないが、1人で手術を受けに来る患者は珍しくないという。
- 5術後のケアと、定期的な経過観察
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術後は抗菌薬と炎症を抑える目薬をきちんと使い、目の周囲を清潔に保つことが重要。術後3日間は洗顔を控え、入浴も首から下だけにする。手術翌日、1週間後、1ヵ月後、3ヵ月後の間隔で受診し、経過を確認。当初は異物感があっても、傷口が閉じるとともに落ち着いていくという。飲酒や一般的な運動は術後1週間から可能だが、水泳は1ヵ月後まで控える。3ヵ月以降は、同院では異常があればすぐ受診するよう指示している。
自由診療費用の目安
自由診療とは眼内コンタクトレンズ手術/乱視なし・両眼:66万円、乱視あり・両眼:70万6000円

