今村 拓 院長の独自取材記事
いまむら眼科
(京都市伏見区/六地蔵駅)
最終更新日:2021/10/12

「いまむら眼科」は、ショッピングモールMOMOテラスの2階にある。京阪宇治線・JR奈良線・京都市営地下鉄東西線の六地蔵駅からいずれも徒歩10分以内で、土曜・日曜・祝日も診療しているため、平日は時間が取れない人も通いやすい。院長の今村拓先生は、患者の知りたいことをわかりやすい言葉で説明し、病気や治療に対する患者の不安を解消することを大切にしている。大学病院で専門的な知識、技術を身につけた白内障や緑内障の治療から、子どもの近視まで幅広く対応し、目に関するさまざまな悩みに応える。今村院長に、地域医療にかける思いや得意とする治療などについて語ってもらった。
(取材日2021年7月5日)
患者が通いやすいクリニックをめざす
医師になったきっかけを教えてください。

人の役に立つ仕事、人から感謝される仕事がしたいと思ったからです。実は最初は大学で経営学を学び、就職先も決まっていたのですが、自分が本当にやりたい仕事とは違うと感じ滋賀大学医学部へ再入学したのです。医師の仕事はどの科を選んでも人の役に立つことができます。しかし臨床研修医としてさまざまな科で働く中で、独立してクリニックという規模になっても手術などの高度な治療が行える眼科に魅力を感じ眼科医になりました。幼い時から医師をめざしていたり、家が医師の家系だったり、とかではないため、自分は割と親しみやすい医師なのではないかとわれながら思っています。
卒業後は母校の附属病院に勤務されました。
大学病院なので本当に多くの症例を経験しました。特に専門的に学んだのは白内障と緑内障です。白内障は手術が可能な疾患ですが、緑内障は完治しない病気です。進行を遅らせることが治療の目的となり、徐々に悪くなる患者さんが多いため専攻する人が少ないのですが、きちんと説明することで不安を和らげることができると身をもって感じ、専門的に学ぶようになりました。緑内障の方は、この先どうなるのか、失明するのではないかと不安を抱えておられます。ですが十分な説明がないまま目薬をしているケースが少なくありません。なので、それぞれの状態に合わせて現状をきちんと説明します。軽度の方には「ちゃんと管理を続けていれば失明することはまずないですよ」とお話をし、重度の方でも、残っている視機能を維持するための治療の選択肢を丁寧に説明し相談しながら決めることで、漠然とした不安が解消され安心していただけることが多いです。
なぜこの場所で開業を決められたのですか。

現在の場所に決めた一番の理由は通いやすさです。高齢の患者さんの場合、駐車場が十分に確保されていなかったり、バリアフリーではないとやはり通いにくいと思います。ここならショッピングモールの駐車場が利用でき、おじいちゃんやおばあちゃんを当院に送っていただき、家族はお買い物をしながら待つということも可能です。当院では待ち時間対策として呼び出しシステムを導入しており、待ち時間には外出していただくことが可能です。順番が近づくとSNSや電話で呼び出しができますので、お昼時などは皆さんモール内でお食事に行かれて順番になったら戻ってきてもらえます。
クリニックの造りでこだわった部分を教えてください。
患者さんの利便性を考えクリニック内に手術室を設けました。通院しているクリニックで手術ができないと、皆さん手術をためらう傾向が強いからです。以前にほかのクリニックで診療した際、緑内障が悪化して手術が必要な患者さんがおられ、大学病院での手術を勧めました。ところが、遠くの大学病院に行くことが大きなハードルになり、手術を受けられませんでした。一方、通い慣れたクリニックで手術ができれば、皆さん「それならお願いします」となる方が多いです。手術が必要な方に手術ができないという事態は避けなければならないので、手術室は必須だと考えました。また、モニターを利用しての説明はすごく便利で、長年治療していた自分の病気のことが初めてわかったと感動してくださる患者さんもいます。
わかりやすい説明で不安を解消する
患者さんと接する際に心がけていることを教えてください。

勤務医時代の経験から、患者さんの知りたいことを患者さんにわかりやすい言葉で説明することの大切さを学びました。当院でも、患者さんへの説明を大切にしており、ふんだんに画像を見ていただきながら、わかりやすく説明することを心がけています。また、この病気は今後どういう経緯をたどるのだろうか、手術は大丈夫だろうかといった患者さんの不安に寄り添うことも大事にしています。
先生のそうした考え方はスタッフさんにも共有されているのですね。
当院のスタッフは本当に優しく、気遣いができる人がそろっています。みんな当院の「ホスピタリティーを大切に」という方針に共感して業務にあたっているので、とても雰囲気の良いクリニックですね、とお褒めのお言葉をいただけています。また、当院では受付に多めにスタッフを配置しています。わからないことや心配なことがあった時に、気軽に尋ねられるスタッフが常にいることは、患者さまの不安を解消するために役立つからです。眼科クリニックは看護師不在のクリニックもありますが、当院では看護師が常駐し、子どもの弱視や斜視診療に貢献する視能訓練士も常駐しています。
白内障の治療に力を入れておられます。

眼科に限らずさまざまな疾患の中で、白内障は手術で改善が期待できる病気です。それだけに、白内障で悩んでいる方には手術を受けていただきたいし、手術のハードルをできるだけ下げることに注力しています。勤務医時代は病院が不便な場所にあったので手術は入院で行っていましたが、当院なら便利な場所にあるので日帰りで十分に対応できます。ショッピングモール内の眼科なので、大規模病院を受診する際のような緊張を感じることもないと思います。
緑内障の治療ではどのようなことをされるのですか。
病気の進行を抑えることが緑内障治療の主な目的です。一般的には目薬を使います。しかし、毎日の点眼はやはり面倒ですし、目薬の副作用もあります。そこで、目薬で抑えることが難しくなった場合や、点眼自体が患者さんの負担になっている場合は、レーザーを使った治療をお勧めしています。レーザー治療をすれば毎日点眼する必要がなくなります。重症の緑内障の場合は難しいのですが、多くの方が軽症なので、レーザーによる治療が適用できます。また、当院では白内障の手術と同時に緑内障の手術も行うことができます。
目標は地域の人から信頼されるクリニック
子どもの近視にも注目されているそうですね。

近視になると、物が見えにくくなるという問題がありますが、さらに子どもの場合心配なのは近視の将来的な影響です。実は近視になると、眼球が前後に長くなります。この状態が続くと、将来的に網膜剥離に代表される深刻な病気のリスクが圧倒的に高くなることがわかっているのです。近年は子どものうちからゲームやスマホに触れる機会が多く、近視が増えていますので、将来的な不安に対して備える必要性を感じています。
どのような診療をされていますか。
「オルソケラトロジー」と呼ばれる角膜矯正レンズを取り入れています。睡眠中に専用のコンタクトレンズをはめることで眼球の形を整え、日中の視力の改善を図る方法です。日中活動している間はこのコンタクトレンズをする必要がなく、手術の必要もありません。もしコンタクトレンズの装着をやめても、元の状態にはゆっくりと戻っていきますので、数日程度の旅行ならレンズを持参する必要もありません。また、オルソケラトロジーは近視の進行抑制への応用が期待され近年研究が進められています。
先生のリフレッシュ法は何ですか。

今は開院したばかりで本当に忙しく、休みが取れない日々が続いています。休みを取れるようになれば、もっと子どもと過ごしたいですね。趣味は音楽です。ピアノを弾いたり歌を歌ったりするのが好きで、アカペラの全国大会でテレビに出たこともあるんです(笑)。子どもの患者さんの前でボイスパーカッションをすると喜んでもらえますね。
将来の目標を教えてください。
この場所で開院した以上は、地域の方々から「本当にいまむら眼科があって良かった」「いまむら眼科で診てもらえば大丈夫」と思っていただけるクリニックをめざしたいと思います。利便性の面でも、診療クオリティーにおいても、患者さんの満足度をより高めたいと考えていますので、目に関することはどうぞ遠慮なくご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはオルソケラトロジー/16万5000円~