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柳川 雅人 院長の独自取材記事

やながわ内科クリニック

(大阪市城東区/野江駅)

最終更新日:2021/09/14

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京阪本線・野江駅や国道1号線からほど近いクリニックモールにある「やながわ内科クリニック」は、2021年5月に開業。院内は真新しくも落ち着いた雰囲気で、地域の高齢者や働き盛り世代を中心に、すでに多くの患者が訪れている。柳川雅人院長は、関西医科大学や附属病院で長年にわたり消化器内視鏡による検査・治療に携わってきた経験を持つ。多数の進行がんの診療経験から、定期的な検査と早期発見の重要性を痛感している。「今は誰もががんになる時代。でも胃や腸のがんは、早期に発見できれば治療で元の生活に戻ることが期待できる病気です」と語り、患者としっかり向き合う医療を大事にする柳川院長に、その思いや同院の診療について詳しく聞いた。
(取材日2021年6月6日)

内視鏡検査で消化器がんの早期発見を支える

最初に、ご開業までの経緯を教えてください。

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私が関西医科大学を卒業して研修を受けていた頃は、ちょうど内視鏡診断や治療が盛んになり始めた時期でした。そこで私も内視鏡の技術を習得して診療にあたってきましたが、大学病院に紹介で来る患者さんの多くはがんが進行していて、高度な治療を必要としたり、すでに治療ができない場合もありました。患者さんは皆「もう少し早く検査を受けていればよかった」、「症状は前からあったのに」と後悔されていて、なぜ検査を受けなかったのですかと尋ねると「受診することに抵抗があった」、あるいは「他の病院を受診したけれど、検査は勧められなかった」と。それが非常に残念で、精度の高い検査をもっと気軽に受けてほしい、がんの早期発見につなげたいという気持ちがあり、開業に至りました。

こちらの場所で開業されたのはなぜですか?

消化器を含めたがんの発症は、40歳から増え始め年齢とともに増加します。この地域では、親子として同居や近居されているケースが多いので2世代で検査を受けていただけると考えております。開業にあたっては、内視鏡検査に取り組むだけでなく、かかりつけ医として患者さんお一人お一人やご家族とじっくり向き合いたいという気持ちがありました。もし親御さんが病気になればお子さんも検査を考えるでしょうし、親御さんが先に受診されていれば、お子さんとも信頼関係を結びやすい。家族関係を介したつながりや連動は、健康維持や病気の早期発見のきっかけになります。ですので、より多くの方の健康に貢献できるのではと考えて、この場所を選びました。また、勤務していた関西医科大学の関連病院が京阪沿線に多く、患者さんをすぐご紹介できることも大きな要因でした。

院内は、明るく落ち着いた雰囲気です。

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検査というとどうしても緊張しがちですが、患者さんにはリラックスして診察や検査を受けてほしい。だからなるべく和やかな空間になるように、院内は真っ白にせず木目調や緑の濃淡を多く使いました。もちろんこのような時期ですので空調にもこだわり、数分間でフロア内の空気が完全に入れ替わるようにしています。ロゴマークは、双葉が「やながわ」のY、周囲の曲線がクリニックのCで、Cの切れ目をつなぐ4つの点は、将来の健康へつながる様子をイメージしています。内視鏡をイメージしたデザインも考えましたが、あえて優しい雰囲気のあるこのロゴマークにしました。

「その人全体を診る」医療が目標

では、診療内容や治療方針を教えてください。

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消化器内科と内科の両方を標榜しています。消化器内科に関しては、お話ししたように胃と大腸の内視鏡で多くの診療経験があります。また日本内科学会総合内科専門医の資格も取得していますので、「かかりつけ医」としての診療にも力を入れたいですね。なぜなら、「病気になるのは消化器だけ」という患者さんより複数の病気を持っている方が多いです。今は医療の細分化が進み、体の部位ごとに違う医療機関を受診する傾向にありますが、かかりつけ医が内科や近接領域をまとめて診療できれば、患者さんの通院の負担は軽くなります。また、医師も1人の患者さんから多くの情報を得て診療ができますし、他の医療機関に患者さんを紹介する際も、正確な情報を一元化して伝えられます。病気だけでなく、「その人全体を診る」という医療をめざしています。

こちらでは、どのような内視鏡検査が受けられますか?

胃と大腸、どちらの内視鏡検査も実施しています。内視鏡検査の最大のメリットは、進行すると命に関わることもあるがんを、ごく早期に発見できることです。また、ステージ1と呼ばれる発症初期のがんであれば、内視鏡で切除できる場合が多いですし、開腹手術や抗がん剤治療と異なり体への負担が少ないので、以前と同じように暮らすことが望めます。初期のがんは治療できる病気だからこそ、必要な患者さんを見逃さず検査へつなげたいのです。ただ、「内視鏡検査はつらい」というイメージもあります。患者さんとコミュニケーションを取ることで、安心して検査を受けてほしいですし、鎮静剤や鎮痛剤なども適切に取り入れて不快感を和らげ、「つらい検査ではないから定期的に受けよう」と思ってもらえるようにしています。

患者さんとお話しする際に心がけていることは?

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「患者さんと丁寧にコミュニケーションを取る」ことですね。勤務医時代には時間の都合で難しい場合もありましたが、今は時間をある程度調節できますので、まずはしっかりとお話をお聞きしています。何げないお話の中に重要なキーワードが隠れていることもありますし、患者さんの思いをお話しいただくことで、信頼関係も深まっていくと思います。その上で、必要に応じて検査をお勧めしたり、あるいは検査は必要ないと判断して安心していただいたり。検査は重要ですが、最初から検査ありきではなく、「将来のために今すべきことを見極めて振り分けていく」ことが、かかりつけ医としての大事な役割だと考えています。

「元の生活へ戻る」ために定期的な検査を

ところで、先生が医師をめざしたのはなぜですか。

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私が高校生で進路に悩んでいた時期に、祖母が体調を崩しました。当初は原因がわからず、最終的には胃がんだろうと診断され入院したものの、すでに治療もできず緩和ケアだけ受けて亡くなったのです。その経過があまりにも早く、当時はなぜだろうと思いました。一方で、緩和ケアを担当していた若い医師が毎日様子を見に来てくれたそうですが、祖母は彼を孫のように思って励みにしていたということも後から聞きました。これらの経験から医師という仕事を意識するようになり、また消化器を専門にして、早期発見・早期治療に力を入れて取り組んできました。

ご開業から1ヵ月が過ぎました、今のお気持ちは。

「これまで内視鏡検査をしたことがない」、「どこで受けようか迷っていた」という近隣のご高齢の方が、積極的に検査を受けてくださっています。患者さんたちからいただく言葉がやりがいにもなっています。また、腹痛などの体調不良では、20~50代の幅広い年齢層の方が、仕事帰りなどに受診されています。若い世代からは過敏性腸症候群のご相談も多く、生活習慣病の患者さんにも言えることですが、生活の見直しやストレスの改善など、患者さんとの関係性を深めつつコントロールしていくことが大事になると思っています。

最後に、地域の皆さんへメッセージをお願いします。

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誰にとっても「健康な毎日を1日でも多く過ごす」ことがベストであり、健康なまま老衰で亡くなることが理想だと思います。しかし、2人に1人はがんになる時代ですし、病気で亡くなる方も非常に多い。それを避けるためには、がんを筆頭に病気はなるべく早く見つけて早く治療して、元の生活に戻ることが大事になります。そして消化器のがんを早期発見するためには、定期的な内視鏡検査が不可欠です。検査が苦手な方もいると思いますが、当院では私もスタッフも、穏やかな雰囲気の中で、苦痛の少ない検査を受けてもらえるように努めています。検査のマイナスなイメージだけでなく、「検査で早く見つけて早く治療すれば、以前と同じように暮らせる」というメリットを知っていただき、地域の検診率を高めて、地域の健康に貢献していきたいですね。

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