軽度の段階から認知症初期症状の知識を知り
専門的な治療を受ける
相生山ほのぼのメモリークリニック
(名古屋市緑区/相生山駅)
最終更新日:2021/10/12
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認知機能障害によって日常生活に支障を来してしまう認知症。物忘れがひどい、何度も同じ話をする、怒りっぽくなったなど、さまざまな症状がみられるが、老化の一つと考え、自ら病院を受診する人は少ない。脳の神経細胞が壊れるものであるからには、早い段階で受診し、治療することが大切なのにもかかわらず、自分が認知症とは思いたくないという気持ちもあって、受診できずにいるのではないだろうか。家族にとっても、認知症は放っておけない状態だ。認知症の治療だけでなく、介護・福祉の相談も含めて家族をサポートしている「相生山ほのぼのメモリークリニック」の松永慎史院長に、認知症との関わり方について聞いた。
(取材日2020年12月14日)
目次
認知症患者本人だけでなく家族も含めた精神ケアをしながら、薬物療法や生活指導を進めていく
- Q認知症はいつ頃から発症し、どんな初期症状があるのですか?
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A
高齢者に一番多いアルツハイマー型認知症の場合でお話ししますと、早い方で60代ぐらいから少しずつ症状が出てきます。初期症状としては、物忘れが増えたとか、何度も同じ話をする、予定を忘れる、判断力や理解力が低下するなどがあります。年を重ねると人や物の名前が出てこないなどはよくあることですが、それが初期症状の場合もあり、まだ自分は元気で若いと思っている方も、気になる症状があれば検査を受けてきちんと調べることをお勧めします。またレビー小体型認知症も多い病気ですが、こちらの場合、初期は物忘れの症状は軽いことが多く、夜中に大きな寝言を言う、幻がみえる、気分が落ち込むなどの症状があらわれるので注意が必要です。
- Qどのような治療をし、どれくらいのペースで通院するのですか?
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A
薬物療法や症状に合わせた生活指導、生活習慣病の対応なども行います。認知症の治療では、進行を遅らせる目的で行う薬物療法に注目が集まっていますが、私は精神的なケアにも注力しています。怒りっぽい、幻覚が見える、妄想がある、気分が落ち込むなど、精神的な症状がある場合、それをなんとかしないと、家族も安心して生活ができません。ご本人だけでなく、ご家族もサポートしながら診療しています。通院のペースは遠方から来られる方もいらっしゃいますので、できる限り患者さんとご家族の希望に合わせるようにしています。症状が悪ければ1週間に1度の場合もありますし、落ち着いていれば2ヵ月に1度の方もいらっしゃいます。
- Q本人が嫌がって認知症の検査に連れて行けない場合の対処法は?
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A
当院は内科をメインで標榜しているので、「健診ということにしましょう」とか「内科の久しぶりの受診にしましょう」など、ご家族と前もって打ち合わせをしてから、別の日にご本人を連れて来ていただくこともあります。物忘れの相談とか、老年精神科というとご本人も嫌がるでしょうが、内科ということであれば抵抗なく来ていただけます。そういった相談も多いので、自費診療にはなりますが、家族相談にも応じています。
- Q患者本人が来なくても家族だけで相談してもらえるのですね。
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A
これまで長く精神科の医師をしてきましたが、認知症患者を持つご家族の心労がとても心配になります。介護によって肉体的、金銭的、時間的に余裕がなくなってしまう方が多いので、支援制度や介護保険などについてアドバイスをしています。また、前の質問にあったようなケースでは、初診前の段階でご家族に先に来ていただいて、受診につながるようなアドバイスもしています。ご家族の心配事や困り事を一緒に考えていきたいと思っているので、気軽に予約していただければと思います。
- Q認知症の人によいと謳われている商品も巷で多く見かけます。
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A
当院の患者さんからも、「こんな治療法をテレビで観たんですけど」とか、「こんなサプリメントがあるんですけど大丈夫でしょうか」といった質問をよく受けます。私は、学生時代から認知症の研究を続けていますので、新しい研究論文には常に目を通すようにしています。お時間をいただければ、研究論文を調べてエビデンスに基づいた正しい情報をお伝えするようにしていますので、自己判断でサプリメントを購入する前に相談していただければと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは家族相談/3300円