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石川 昌利 院長の独自取材記事

いしかわ内科・内視鏡クリニック

(堺市西区/鳳駅)

最終更新日:2023/11/14

石川昌利院長 いしかわ内科・内視鏡クリニック main

鳳駅東口を出てすぐの場所にある「いしかわ内科・内視鏡クリニック」。石川昌利院長は、大学病院などで消化器疾患診療の研鑽を積み、総合病院時代には救急科の外来も担当するなど、豊富な診療経験を重ねてきた。2019年の開業後は、内視鏡検査や超音波検査の技術を生かし、専門の消化器疾患に対応。加えて、生活習慣病をはじめとする内科領域のさまざまな疾患を診てきた。そんな石川院長に、同クリニックにおける総合的な診療や、強みである内視鏡検査などについて話を聞いた。

(取材日2023年9月21日)

専門の消化器疾患をはじめ、内科全般の診療に対応

はじめに、先生のご経歴と診療ポリシーを教えてください。

石川昌利院長 いしかわ内科・内視鏡クリニック1

もともと僕は、大学卒業後に総合病院の消化器内科で消化器全般の疾患を診療し、内視鏡の知識や操作技術、超音波の診断技術についても研鑽を積みました。また24時間体制の救急科の外来も担当したことで、緊急性の高い患者さんはもちろん、消化器以外の疾患のある患者さんに対応した経験も豊富です。そうした現場では、専門分野にとどまらず、総合的な視点で患者さんを診る必要性を感じてきました。このような経験から、日本内科学会総合内科専門医の資格を取得し、広い視野で内科領域の病気を診ることに力を入れるべく2019年に開業しました。

特に総合的な視点が発揮されるのはどういったケースでしょうか?

例えば、健康診断で肝機能を示す数値に異常があったけれど、原因がはっきりしないということがあります。飲酒量が原因ではないかと疑われたけれど、その割には飲酒量がさほど多くないという方の場合、よく診察してみると、膠原病や自己免疫性肝炎、甲状腺など内分泌の病気が隠れていたというケースも見られます。僕は日本肝臓学会肝臓専門医でもありますので、そうしたところを見逃したくありません。しっかり当クリニックで診断をつけて差し上げたいので、患者さんの状態を突き詰めて診ることを意識しています。内視鏡検査で大腸がんなどが見つかった場合も、病院に紹介して終わりではなく、その背景にある生活習慣病も含めて生活指導と治療の両面で患者さんを診ていきます。

移転した経緯や現在の状況をお聞かせください。

石川昌利院長 いしかわ内科・内視鏡クリニック2

「もっと便利に」「より良い医療を地域に提供したい」という思いが高まり、2023年9月に旧クリニックの隣のビルに移転しました。移転先はビル1階のため、高齢の方や足が不自由な方も安心して受診していただけるように。現在は、お子さんからご高齢の方まで、幅広い年齢層の患者さんが来院しています。また、当クリニックは内視鏡検査に力を入れているのですが、患者さんにより快適に検査を受けていただけるよう、内視鏡検査待合室と外来待合室を分離し、トイレを備えた個室を2室備えました。検査ベッドはそのままストレッチャーになるので、検査後は車いすに移動する必要がなく、回復室までそのまま移動してゆっくり休むことができます。

土日も内視鏡検査に対応し、早期発見に力を注ぐ

開業当時から、内視鏡検査に力を注がれているそうですね。

石川昌利院長 いしかわ内科・内視鏡クリニック3

ええ。勤務医時代に、進行した重症のがん患者さんの治療に関わり、「もう少し早く検査を受けていたら」と痛感することが多くありました。こうした経験から、早期発見につながる内視鏡検査に力を入れています。当クリニックでは、インターネットで検査予約を受けつけているほか、平日は仕事が忙しい人でも来院しやすいよう、土日も検査を行うなど、検査を受けていただきやすい環境を整えているのが特徴です。検査における患者さんの負担軽減も大切にしていることの一つです。胃の内視鏡検査では、経鼻内視鏡に対応しているのはもちろん、鼻からの挿入が難しい方は経口での検査を行います。一方、大腸内視鏡検査では、患者さんの大腸の状態に合わせて管の硬さを変えられる内視鏡を用いて丁寧に検査しています。鎮静下での検査にも対応しますので、苦手意識のある方も心配なさらず相談していただきたいですね。

内視鏡検査の様子から睡眠時無呼吸症候群が見つかるケースもあると聞きました。

ええ。鎮静下の内視鏡検査を行う際に、いびきをかいたり、体内の酸素濃度が低下したりする様子から睡眠時無呼吸症候群が見つかるケースも考えられます。検査後、「普段、いびきをかいていないか?」「昼間によく眠くならないか?」と確認した際に、「家族によく言われる」「強い眠気を感じる」などと答える人がいたら、検査をしてみると睡眠時呼吸症候群という診断に至る可能性も考えられます。

新たに導入した機器についてご紹介ください。

石川昌利院長 いしかわ内科・内視鏡クリニック4

一つはAI機能を搭載した内視鏡検査機器です。画像処理を専門とするAI技術を活用して、病変の検出および鑑別をサポートする内視鏡診断支援機能がついています。僕を含む内視鏡専門の医師による技術と見解に加え、先進機器の機能が融合することで、微小な病変の発見の見落としを減らすことが図れ、より精度の高い検査につながると考えます。また、AIを搭載した全身用エックス線診断装置も導入しました。従来のCTに比べて撮影時間が短くなるほか、エックス線被ばくを抑えつつ高画質を得ることが期待できます。微小な病変を確認できるため、病変の早期発見に有用です。

治療に力を入れている疾患はありますか?

潰瘍性大腸炎の治療は強みの一つです。難治性といわれる、通常の薬では改善の見込めない難しいケースでも、今は生物学的製剤などを用いて寛解をめざすことが可能になってきました。小学生など若い世代の患者さんも多い病気ですので、入院が必要な治療をできるだけ避ける意味でも、可能な限りクリニックでの通院治療で対応してあげたいと思っています。そもそも僕が消化器を専門に選んだのは、生きていく上で欠かせない、「食べる」ことに関わる診療科であり、日常生活に直結した疾患を扱うことで、身近な相談窓口として患者さんに貢献できると考えたからです。食べ物が口から入って、消化、吸収、排泄されるまでの長い道のりを診るので、その間にあるさまざまな臓器を治療できる点にも魅力を感じています。おいしく食べられることは健康な証拠です。消化器内科を柱に、地域の方々の健康をサポートすることが自分の使命だと考えています。

「来院してくれる患者はすべて診る」という姿勢

患者さんと接する際に心がけていることを教えてください。

石川昌利院長 いしかわ内科・内視鏡クリニック5

患者さんときちんと向き合い、話に耳を傾けることを大切にしています。症状や治療について説明する際には、できるだけわかりやすい言葉を使って、患者さんが納得されるまで丁寧に話します。僕は基本的に人と話すことが好きですし、お互いに理解し合って信頼関係を築くために会話はとても大切です。信頼関係が不十分な状態で検査や治療の必要性を伝えようとしても、患者さんの心に響きませんし、かえって不信感が生まれ、検査や治療の押し売りと感じる方もおられるかもしれません。しっかり話をして良い関係ができれば、僕が話すことも伝わりやすいし、納得していただきやすいと思います。

今後の展望をお聞かせいただけますか?

「来院してくれる患者さんはすべて診る」という当クリニックのスタンスは今後も変わりません。緊急性が高い疾患の場合も、応急的な処置を行い、診断をした上で必要であれば大きな医療機関と連携します。最近は、新たに医師が1人加わりました。今後さらに仲間が増えても、スタッフ全員が同じベクトルを向いて、より多くの患者さんに向き合っていきたいと思います。また生活習慣病の原因になり得る動脈硬化の早期発見には今後も力を入れていきたいです。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

石川昌利院長 いしかわ内科・内視鏡クリニック6

消化器内科の疾患をはじめ、風邪などの一般内科、生活習慣病、喘息や睡眠時無呼吸症候群などの呼吸器疾患、慢性腎臓病など、幅広く対応しています。消化器の疾患で来院された患者さんを診察していて、循環器や呼吸器の疾患が見つかることもあり得ます。こうした場合には、病気の進行を食い止めるためにも早期の治療開始が重要なので、当クリニックで治療できるかどうかを見極め、精密な検査や治療が必要と判断した場合には、専門の医療機関を紹介します。ほかにも予防接種や健康診断も行っています。何科で診てもらう病気かわからないが気になる症状がある時など、気軽に相談できる最初の窓口として足を運んでいただけたらうれしいですね。

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