女性医師が行う胃・大腸内視鏡検査
3人体制で安心と専門性を追究
芦屋おく内視鏡クリニック
(芦屋市/芦屋駅)
最終更新日:2025/04/01


- 保険診療
消化器内科の検査、特に内視鏡検査に対する不安や抵抗感を持つ患者は多い。また、デリケートな症状を相談しづらいという声も少なくない。こうした状況を改善すべく、「芦屋おく内視鏡クリニック」では消化器内科を専門とする女性医師3人が連携して診療を行う。全員が女性医師という稀有な体制により「女性医師だからこそ話せた」という声が多く、特に大腸内視鏡検査などの検査では患者の不安に配慮した丁寧な声かけを実施。院内は女性スタッフが中心で検査時のプライバシーも徹底している。医師3人全員が母親でもあり、専門知識の共有と互いの密なフォローが多角的な診療につながっている。同院の診療のこだわりや、女性医師の役割について、南有沙院長と佐藤悠希先生、山岡満里先生に話を聞いた。
(取材日2025年3月13日)
目次
女性医師3人がこまやかな配慮と多角的な診療で、患者に寄り添う内視鏡検査を提供
- Qこちらの医院の診療について伺います。
-
A
▲一人ひとりの患者に寄り添った説明を行う
【南院長】当院の強みは内科や内視鏡を専門とする女性医師が3人そろっている、という点です。3人で診療を行うことで、多角的な視点からの診断や治療方針の検討ができ、一人ひとりに合った診療を受けられることが患者さんにとって大きなメリットです。特に女性の患者さんには、便秘や痔などデリケートな内容も率直にお話しいただけるケースも多いです。便秘のお悩みを伺う外来の受診から始まり、徐々に信頼関係が築かれ、必要な内視鏡検査へとつながることも多々あります。また、業者の方など男性が出入りする際には、検査室への立ち入りを制限するなど細心の注意を払っています。
- Q女性医師同士の連携が診療にどう生きていますか?
-
A
▲清潔感あふれる待合室
【南院長】3人の女性医師全員がママでもあるんです。診療や検査についての専門的な相談はもちろん、子どもの話など日常の会話も行っているため、密なコミュニケーションが取れています。この信頼関係は患者さんへの診療にも良い影響をもたらしていると考えています。互いにフォローし合える関係だからこそ、多角的な視点での診断が可能になり、より質の高い医療提供につながっていると感じます。また、妊娠中や子育て中の患者さんのお悩みに共感できる部分も多く、医学的なアドバイスだけでなく、同じ母親の視点からもサポートできることが強みです。女性同士、母親同士という共通点が、患者さんとの信頼関係の構築にも役立っていますね。
- Q佐藤先生がこちらで勤務する経緯と診療で大切にしていることは?
-
A
▲受診をためらっている人もまずは相談してほしい、と話す佐藤先生
【佐藤先生】消化器内科の医師として勤務する中で、「女性医師に診てもらいたい」という患者さんの声をよく耳にしました。内視鏡検査は男性医師が多い分野なので、そういった方々の検査を担当できる医師になりたいと思いました。そんな思いを持ちながら診療している中で、こちらのクリニックを知りました。女性の患者さんが多く、女性医師を希望される方も多いと聞き、受診をためらっている方でも「ここなら行ってみよう」と思える環境づくりに貢献したいと思ったんです。実際に「信頼できる女性の先生をずっと探していました」と、言ってくださる患者さんもいらっしゃって。この道を選んで本当に良かったなと実感しています。
- Q山岡先生は検査中の患者さんの不安をどう和らげていますか?
-
A
▲不安や緊張を和らげるための声がけを行う
【山岡先生】検査中の声かけをとても丁寧に行っています。特に大腸内視鏡検査では、医師に背中を向けた姿勢になることが多く、何をされているのかわからないため不安を強く感じる傾向にあるんです。そのため「次はこうなります」「これからこの動きをしてもらいます」「こんな感覚になるかもしれません」など、予想される症状も含めてできる限り声をかけるようにしています。また、鎮静剤を使用する前になるべく顔を見せて「担当します」と伝えたり、明らかに不安そうな方にはと笑顔で話しかけ、「緊張しますよね」と気持ちをくんだりして、患者さんの少しでも不安が和らぐよう、常に心がけています。
- Qどんな症状があれば受診すべきでしょうか?
-
A
▲複数の医師で連携を取り、患者に還元していく
【南院長】「おなかが張る」「なんとなくだるい」「食欲がない」という症状で来院される方が多いです。女性の場合、消化器症状だと思っていたものが甲状腺の病気や貧血だったというケースもあります。治療を開始することで改善が見込めますので、早めの受診をお勧めします。当院は単に「内視鏡をするところ」ではなく、幅広い視点から体の不調の原因を探り、適切な診断を行っています。気になる症状があれば遠慮なくご相談ください。男性の患者さんも多く通院されており、「女性医師に見てもらいたい」という方もいます。男性医師とは違う視点からの意見を求めて来院される方もおり、女性ならではの目線で診療することを大切にしています。