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  6. 自覚症状のない肝臓疾患 放置することのリスク

自覚症状のない肝臓疾患
放置することのリスク

芦屋おく内視鏡クリニック

(芦屋市/芦屋駅)

最終更新日:2024/12/25

芦屋おく内視鏡クリニック 自覚症状のない肝臓疾患  放置することのリスク 芦屋おく内視鏡クリニック 自覚症状のない肝臓疾患  放置することのリスク
  • 保険診療

肝臓は、沈黙の臓器と呼ばれるとおり、疾患を発症しても症状が出にくいという特徴があり、放置しておくと重篤な状態に陥りかねない。それゆえ、健康診断などの定期的な検査が重要だ。兵庫県芦屋市にある「芦屋おく内視鏡クリニック」は、内科全般に対応し、内視鏡検査と肝臓内科という2つの専門性を持つクリニック。南有沙院長は、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医と日本肝臓学会肝臓専門医の資格を持ち、総合病院で消化器診療に携わってきた。その経験を生かし検査や治療に注力する南院長に、肝臓内科で診療する病気や、最近増えている肝臓疾患、10月に導入した肝硬度を測る超音波機器を使用した肝臓検査などについて詳しく聞いた。

(取材日2024年9月25日/情報更新日2024年10月9日)

過度の飲酒がなくても脂肪肝になることも。専門家のもとで検査を受けて早期発見・治療につなげよう

Q肝臓内科とはどのような診療科目ですか?
A
芦屋おく内視鏡クリニック 症状が出にくい肝疾患。進行が進む前に受診を

▲症状が出にくい肝疾患。進行が進む前に受診を

肝臓内科は、肝臓の数値を調べて、肝臓疾患の診断や治療を行う診療科です。肝臓の病気といいますと、B型肝炎、C型肝炎などのウイルス性肝炎や、お酒の飲みすぎによるアルコール性肝障害のイメージを抱かれる方が多いと思います。しかし近年では、過剰な飲酒歴もないのに脂肪肝を患う「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)」や、糖尿病や高血圧症、脂質異常症といったメタボリック症候群を基盤病態とする「代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD) 」が増加。肝臓は沈黙の臓器とも言われるとおり、障害があっても自覚症状がないまま進行が進んでいきます。一般的に健診の血液検査での数値が指摘されて初めて受診する方が多いです。

Qお酒を飲まなくても脂肪肝になるのですね?
A
芦屋おく内視鏡クリニック 肝臓専門医の視点から丁寧な診療を心がけている

▲肝臓専門医の視点から丁寧な診療を心がけている

NAFLDやMASLDの中でも炎症や線維化を伴い、肝硬変や肝がんに進行する可能性のある「非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)」や「代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)」が注目されています。脂肪肝は自覚症状がまず現れないことから、健康診断で指摘を受けてもつい放置しがちですが、NAFLDの罹患者のうち20~30%がNASHであることが報告されているため、NAFLDの疑いが指摘された場合は、まずは医療機関に相談し、生活習慣の改善と必要であれば適切な治療を受け、肝細胞の繊維化が進んで肝硬変になることを防いでいく必要があります。

Q健康診断で指摘を受けても放置する人が多いんですね。
A
芦屋おく内視鏡クリニック 健康診断の数値に異常が見つかったら専門家の受診を

▲健康診断の数値に異常が見つかったら専門家の受診を

今は2人に1人ががんになる時代。がんの怖さは皆さんご存じですが、肝硬変の方を実際に見たことがある方は少ないのではないでしょうか。脂肪肝と指摘されても治療の基本は食事の管理や運動を行うことで、半年後に何キロまで痩せて来てくださいねとお伝えしたとして、3人に1人ぐらいが戻ってきてくれるかどうかというのが現状。それは患者さんが悪いわけではなく、肝硬変の怖さを伝えきれていないからだと感じています。しかし肝硬変になると発がんとの戦いもありますし、腹水や黄疸の症状も現れ、苦痛を伴う時間が非常に長くなります。脂肪肝は生活で防げる病気ですから、NASHになってしまう前に改善する意識を持ってほしいと思います。

Q予防法はありますか?
A
芦屋おく内視鏡クリニック 患者に合わせて、具体的にアドバイスを行う

▲患者に合わせて、具体的にアドバイスを行う

アルコール性肝障害の場合は、お酒をやめるのが基本。非アルコール性のNAFLDや代謝異常に関連するMASLDの場合は、いわゆる生活習慣病にならない生活が大事になります。まず食生活は脂っこい物や甘い物、アルコールを控えること。そして運動も大切です。食後に1時間ほどのウォーキングを心がけてみましょう。特に基礎代謝が低い方の場合は、基礎代謝を上げるために大きな筋肉をつけることがポイントです。上腕二頭筋や太ももの全面の筋肉である大腿四頭筋をつけるために、まずは駅のエスカレーター使わず階段で上ったり、テレビを見ながら軽い筋力トレーニングをしたりすることをお勧めしています。

Qこちらでは脂肪肝の詳しい検査が受けられると聞きました。
A
芦屋おく内視鏡クリニック 体への負担も少なく、数分で検査ができる

▲体への負担も少なく、数分で検査ができる

新しい超音波機器を導入しました。右脇腹の表面に振動と超音波を伝えるプローブを当て、その伝わり方から脂肪量と肝臓の硬さを測る検査です。肝臓疾患の原因や今の状態が一番詳しくわかるのが肝生検ですが、入院が必要となり、針を刺す侵襲行為となり痛みを伴います。患者さんにとってハードルの高い検査で、患者さんに数値化されたデータを提示でき、響きやすい検査をという思いからこの機器を使用した肝臓検査を始めました。検査自体は1分もかからずに終了します。肝硬変の患者さん、脂肪性肝疾患であって慢性肝炎または肝硬変が疑われる方には保険適用となり、そうでない方の場合は自費になりますが健診にオプションでつけることが可能です。

ドクターからのメッセージ

南 有沙院長

肝臓専門医という立場から、肝臓疾患を責任持って診ていかなければならないという使命感があります。治療すべき疾患を逃さないことに加え、患者さんに正しい情報や知識をお伝えしていきたいと思っています。また2023年6月には日本肝臓学会にて「奈良宣言2023」が提唱されました。肝機能検査として血液検査で測定されているALT値に注目し、今後はALT30以上は異常値であると判定されることになります。肝臓疾患を進行させないために、もし健診などで30以上を指摘されたら肝臓の専門家にご相談いただけたらと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

肝臓検査(自費の場合)/3300円

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