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岡田 篤哉 院長の独自取材記事

医療法人仁泉会 MIクリニック

(豊中市/少路駅)

最終更新日:2022/04/08

岡田篤哉院長 医療法人仁泉会 MIクリニック main

大阪モノレール線少路駅から千里中央方面に徒歩2分、駅からも見える「MIクリニック」。近隣の大学病院などと連携し、精度の高い検査を提供してきた同院は、2022年春に岡田篤哉(おかだ・あつや)先生が院長に就任し、新たなスタートを切る。長年大規模病院などで要職を務めてきた岡田院長。日頃から患者や受検者の不安を和らげるよう丁寧な対応、わかりやすい説明を心がけているという。穏やかな語り口が印象的な岡田院長に、同院の特徴や豊富な検査内容、今後の展望など、じっくり話を聞いた。

(取材日2022年3月22日)

早期にPET-CTを導入し、精度重視の検査を提供

この地でPET-CTを活用した検査を行うクリニックを立ち上げた経緯をお聞かせください。

岡田篤哉院長 医療法人仁泉会 MIクリニック1

PETという検査機器は数十年前からありましたが、2000年代初期にPET-CTが発売され、一般の診療に用いられるようになりました。病変がさらにわかりやすくなり、がん患者さんの診断の精度が格段に向上しました。当時の大阪ではPET-CT検査を実施する施設は少数で、患者さん、医療関係者からの要望に十分対応できない状況でした。そのような中、2005年に当院理事長がこの地にPET-CT検査を行う施設を立ち上げ、大阪大学医学部附属病院と提携して検査を提供し始めたのが始まりです。

PET-CTは具体的にどのような検査なのでしょうか。

CTはエックス線により体を輪切りにして撮影する装置で、腫瘍の有無を形態学的に観察できます。一方、PETはFDGというブドウ糖類似物質を注射し、この薬剤が体のどこに集まるか観察する検査です。FDGは腫瘍や炎症がある部分に集まりやすく、この性質を利用してがんがある可能性が高い場所を特定します。PET-CTはPET画像とCT画像を組み合わせて診断する機器で、より精密にがんの位置や転移の状況がわかるようになりました。また、腫瘍があったとしても薬剤が集まっていなければ悪性ではない可能性があり、薬剤が集まっていれば、従来は発見が難しかった小さな腫瘍まで捉えることができます。

どのような方が多く検査に来られますか。

岡田篤哉院長 医療法人仁泉会 MIクリニック2

保険診療のPET-CT検査を受けられる患者さんは、近隣の病院やクリニックからのご紹介です。基本的にはすでにがんと診断された方で、手術前に転移の有無や状況を確認するといった目的で来られます。がんの種類によって病期(ステージ)の分類があり、ステージにより治療法が異なります。手術をするか、あるいは抗がん剤治療を先行させるかという判断を、精度重視の検査でお手伝いしています。

MRIやCT単独の検査も受けつけていらっしゃいますね。

MRIについては、地域の開業医の先生や近隣の病院からのご依頼が多いですね。頭のMRIのほか、整形外科関係、婦人科関係など、エックス線では捉えにくい部位を中心に検査を承っています。MRI装置やCT装置を備えた病院でも、院内検査がキャパシティを越えている所もあり、ここ数年ご紹介の患者さんが増えています。当院から病院のサーバーに撮影データやレポートを送れる仕組みがあるので、先生方も院内検査と同じ感覚で利用できるのだと思います。手術前の検査で来られた方が、手術後の半年に1回、1年に1回の定期検査の一環としてCT検査を受けることも可能です。

PET-CTを中心とした多彩な検診メニューを用意

検診にも力を注いでいらっしゃいますね。

岡田篤哉院長 医療法人仁泉会 MIクリニック3

当院では、特にがん検診の一部としてPET-CT検査を実施しています。PET-CT単体コースのほか、MRIと組み合わせたコースなどもあります。全身のPET-CTと頭や骨盤のMRI検査を組み合わせれば、がんだけでなく脳動脈瘤や前立腺がん、子宮筋腫などの早期発見も期待できます。他院で実施される検診のオプションとして当院のPET-CT検査をご利用いただくケースもあります。高齢の方が多いものの、40代で年齢的に病気のリスクが高まると自覚されている方や、身近に病気になった方がいてご自身の健康が不安になったという方もいるようです。

検診後、医療相談にも応じているとお聞きしました。

検診後は検査に関するレポートとともに、総合所見をつけています。早期受診が推奨される方を中心に、医療相談に応じています。その上で必要であれば、紹介状を書いて近隣の病院を紹介させていただくこともあります。特に悪いところが見つからなくても、毎年検診を受けられている方の中には昨年と比べてどうだったか、何か気をつけるべきことがあるかといったことを聞きに来られる方もいらっしゃいます。検査するだけでなく、その結果をその後の健康管理に生かしていただけるとうれしいですね。

乳房専用PET装置も導入されているのですね。

岡田篤哉院長 医療法人仁泉会 MIクリニック4

一般的に乳がん検査として行われているマンモグラフィ検査は乳房を圧迫して撮影する検査です。圧迫度が高いほどきれいな写真が撮れるのですが、苦手だと感じられる方もいらっしゃいます。当院では、PET-CTの検診コースのオプションで乳房専用PET装置(マンモPET)を用意しています。マンモPETは全身のPET検査に続けて行われ、FDG(ブドウ糖類似物質)により腫瘍を捉えます。横になって受けていただく検査で、大きな痛みを伴うものではありません。

感染症の流行で、検診を控えてきた方もいらっしゃると思います。

そうですね。ある研究データではコロナ禍前と比べて早期胃がん発見数が減少し、進行した状態で見つかる大腸がんが増加しているそうです。早期に発見して早期に治療していけば、早期がんであれば5年生存率が比較的高くなることも期待できます。数年受診していないと体の異変を見逃す可能性が高まります。自覚症状のある方は早めに受診を、そうでない方も定期的な検診は継続していただきたいですね。

クリニック一丸となり、さらに質の高い検査をめざす

検査において心がけていることをお聞かせください。

岡田篤哉院長 医療法人仁泉会 MIクリニック5

保険診療でPET-CTを受ける方の多くはがんの患者さんです。不安を抱えている方が多いため、医師、スタッフ一同、なるべくその不安を和らげるよう心がけています。当院は1階に看護師が患者さんの予備診断を行うブースを複数用意しており、来院されるとまずはそこで検査について詳しくご説明し、病院からの検査依頼書の情報を確認したり、追加でお話を伺ったりしています。その上で3階の診察室へお越しいただき、医師からもさらに説明を加えて、安心して検査を受けていただけるよう努めています。また当然のことながら、検査後は可能な限り迅速に主治医の先生に結果をお返しするよう心がけています。

先生が考えられるクリニックの特徴を教えてください。

当院では以前から院内にさまざまな委員会を設け、日々の事例を検証して改善点を提案し合ったり、システムの改善について話し合ったりしています。より良い検査・検診をめざして一歩ずつ前に進んでいこうという思いを院全体で共有しているのです。こうした取り組みがクリニックの大きな力になっていると感じますね。また、当院は製薬メーカーの治験にも協力しています。治験は設置機器や検査の質が確認されている医療機関でしか行えません。当院が治験に適したクオリティーを保持している証とも言えると考えています。

先生がやりがいを感じられるのはどのようなときですか。

岡田篤哉院長 医療法人仁泉会 MIクリニック6

私が高校3年生の頃に父が難病を患い、5年ほどで亡くなったことがきっかけで医学の道に進みました。放射線科を専門としたのは、若いうちからある程度任せてもらえる分野だったからです。画像診断においては、主治医の先生方でも気づかないような小さな病変を発見し、早期治療につながったときにやりがいを感じますね。私たちは患者さんを直接診察する機会は少ないものの、主治医の先生方の診断を支える役割を果たしています。アメリカでは放射線科の医師はドクターズドクターとも呼ばれているんですよ。

今後のクリニックの展望をお聞かせください。

新たな検査機器を積極的に導入し、さらなる検査の質向上に努めます。当院では2021年度にPET-CTを新機種に入れ替え、より鮮明な画像をより早く撮影できるようになりました。また2022年度初めに2台のMRIを1.5T(テスラ)のものから3Tの機種に入れ替える予定です。MRIは検査中に受診者が動くといい画像が撮れないものですが、新しい機械は少々の動きなら画像に影響を与えない高機能な機種で、これまで以上に鮮明な画像を主治医の先生にお返しできるようになる予定です。検診も、コースを増やすなどより多くの皆さまの期待にお応えしたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

PET-CT検診コース/9万9000円、PET-CT基本がん検診コース/12万2100円、総合がん検診コース/20万1300円、マンモPET乳がん検診(オプション)/5万5000円、脳ドック/3万3000円~

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