精密診査機器を使った
インプラント治療について
こう歯科矯正歯科
(名古屋市中川区/烏森駅)
最終更新日:2024/09/13


- 自由診療
補綴やインプラントを中心に学んでいた「こう歯科矯正歯科」の阿部公成院長。「ブリッジや入れ歯治療で、歯全体が崩壊してしまったケースをたくさん見てきて、根っこから治す治療の重要性を痛感した」と阿部院長は話す。インプラント治療は元気な歯を削らず、根元から立て直す。歯をすべてなくしてしまった人でもまた健康的に噛む生活を取り戻すことをめざせる場合もあるといわれている。また治療に際し、顎関節のあり方や噛み合わせ、神経の治療など、根本的なところから総合的に治療するのが同院の特徴だという。そのために、CTなどを利用した精密な検査で、的確な診断を行うことに力を注ぐ阿部院長にインプラント治療の基本情報と手順について話を聞いてきた。
(取材日2017年9月27日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qインプラントのブリッジや入れ歯との違いを教えてください。
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A
インプラントの特徴は、その歯の処置だけで終わるということです。入れ歯にしてもブリッジにしても、ほとんどの場合周りの健康な歯を削らなければなりません。つまり失った歯を補うために、ほかの歯の寿命を加速度的に縮めてしまうのです。なくしたのは1本の歯だったのに、その治療が原因で10年後には10本の歯を失ってしまう可能性もある。ですから1本だけ歯を失った方にはインプラントを勧めることが多いですね。ほかに、奥歯がなくなって噛めない方。そういう方は前歯でしかものを食べることができず、満足した食事ができなかったり、前歯の寿命が短くなっていきがちです。
- Qこちらのインプラント治療の特徴を教えてください。
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A
インプラントに限らずどんな治療の時も同じですが、なくなった歯を補うだけの治療ではなく、根本から立て直すことを当院ではめざしています。歯を失うに至った方は、顎関節や噛み合わせにも影響が出ている可能性も高いので、そこからしっかり治療します。骨や神経など目に見えない部分を確認するために、CTやマイクロスコープなどの精密診査機器を活用しています。CTで撮影しておくことで、骨や顎関節、上顎洞の状態なども把握でき、適切な治療が可能となります。またインプラントの埋め込み後の確認にもCTを使用し、状態をチェックしています。
- Q治療にかかる時間や費用について教えてください。
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A
1本40万円ほどです。これは前歯でも奥歯でも同じ。治療期間については、いくつかの術式から状態に合わせて選びますので、異なりますが、基本的にはチタンとジルコニアの人工歯根を入れてそれが骨にくっつくまでに約6週間、さらに最短で1ヵ月精密な仮歯で様子を見ます。そしてかぶせ物をセットするところまですべてで最短2〜3ヵ月、長い場合は1年程度かかることもあります。もちろん噛み合わせの不具合、歯周病などほかの病気がある場合は、先に治したり、並行して治療したりしますので、治療期間が異なってきます。複数のインプラントを行う場合には、一度にできる場合もありますが、基本的には治療期間も噛めるよう治療していきます。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1カウンセリング
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まず症状についての問診があり、診察で口腔内の確認をしてから説明を受ける。重要とされるのは、患者が何を望んでいるか。例えば「歯がしみる」のを治したいのか、それとも「しっかり噛めるようになりたい」のかなど。患者の希望と検査データをもとに治療プランが3〜4通り提示される。糖尿病、骨粗しょう症、リウマチなどの疾患があるとインプラント治療が難しいため適用からは外れるという。
- 2各種検査
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インプラントの土台を作るには、人工歯根を埋め込む骨の状態を確認することが重要だという。同院ではCTによる撮影とシミュレーションが行われる。CTでは顎の骨の厚みや高さ、神経や血管の走行位置などがわかるため、ミスの軽減にもつながるという。シミュレーションでは、埋入するインプラントの太さ、長さ、位置、角度などを決定していく。同時に血液検査も行われる。
- 3治療法の選択とインプラントの材質
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インプラント治療には、術式がいくつか種類があり、十分な骨量があるかどうかなどによって適した術式を選択するそう。人工歯根の材質は通常はチタンとジルコニアの合金。仕組みとしては、体がチタンを自分の骨と勘違いするために顎の骨にくっついていくのだという。場合によっては、歯根とかぶせ物の接続部分を取りつけるためや歯肉の状態を整えるために手術を行うことがある。
- 4施術のフロー
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インプラントを埋入し仮歯を入れて、人工歯根が顎の骨にくっつくのに6週間ほどかかるという。その間にかぶせ物を作製し、後日セットする。噛み合わせの調整が必要な場合は、インプラント埋入後にマウスピースを用い擬似的な噛み合わせをつくることでリハビリテーション可能な状態をめざすそう。同院ではインプラント手術後の縫合の際にマイクロスコープを使用。肉眼では見えない細い糸で行うため縫合の痕もほぼわからないという。
- 5メンテナンスと定期検診
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インプラントを長く持たせるためにはきちんとしたケアが必須であり、逆に怠れば数年で不具合が出てくるという。これは、口腔内に歯周病菌が繁殖すると周囲の骨を溶かし、埋め込んだ土台が抜け落ちてしまうからだそう。そのため定期的に検診を受けることが重要だという。プラーク(歯垢)が同じところに3ヵ月たまっていると骨を溶かし始めるといわれているので、3ヵ月ごとの定期検診が理想的だそう。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/40万円~(1本)