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高槻市
大阪平野の北東にあり、北摂山地に連なる山並みや芥川・桧尾川によって形成された平野など、変化に富んだ地勢を持つ高槻市。地震や台風などの大規模自然災害を受けた経験から、「強靭なまちづくり」に取り組んでいる。
「医師会」活動レポート
住民の身近なかかりつけ医であり、地域医療の重要な役割を担う「医師会」。今回は、地域の医師会の会長に、力を入れている活動や取り組みについてお話しいただきました。
高槻市医師会
豊かな生活環境と充実した地域医療体制で
いつまでも安心して暮らせるまちに
大阪医科大学附属病院をはじめ、高度専門医療が受けられる医療機関が充実している高槻市。高齢化率は約28%と大阪全体の約26%を上回り高めだが、健康寿命は大阪府の13万人以上の市の中で、女性は1位、男性は2位と高い水準を誇る。健康寿命の延伸には、恵まれた医療環境に加えて、創立以来70年以上、市民の健康を支えてきた高槻市医師会の活動と支援が大きく寄与しているといえよう。
特定健診の受診環境向上のために巡回型健診サービスを導入しているほか、肺がん、胃がん、乳がん検診については、専門の医師によるダブルチェックで画像診断を行い、信頼性の高い精度管理を実現。大阪医科大学附属病院が高槻市と実施する市内在住の中学2年生対象のピロリ菌抗体検査や除菌治療と合わせて、医師会でも成人ピロリ菌検査や胃内視鏡検診を行っており、「将来、高槻市から胃がんがなくなる日が来るかもしれませんね」と語る木野昌也会長。
ほかにも救急医療体制の確保や看護学校運営など、医師会の取り組みは幅広い。地域災害対策では行政との密な連携のもと、医師会主導型の医療救護に特化した活動を続け、災害医療救護訓練を毎年実施している。今後はさらに進む高齢化に向けて、地域包括ケアシステムの構築に努めたいと木野会長は話す。
「住み慣れた地域でいつまでも安心して生活できるよう、医師会と行政機関、地域の多職種の人々とが協力し合い、高齢者を支える土台を築いていきたいです」
(取材日2019年2月15日)

- 木野 昌也
- 会長
(社会医療法人 仙養会 北摂総合病院)
Profile
1971年大阪医科大学卒業後、同大学第三内科学教室入局。その後タフツ大学医学部、ハーバード大学医学部内科・循環器内科で研究と臨床に従事。1986年に北摂総合病院院長に就任。2018年より高槻市医師会会長。