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大府市
「みんな輝き 幸せ感じる 健康都市」を掲げる大府市は、名古屋市と三河の地の中間に位置する交通至便な地域だ。健康や子育てへの支援などが充実しており、「誰もが暮らしやすいまち」への大きなこだわりがある。
大府市長インタビュー
健康都市、幸齢社会の実現に向け
安心して暮らせるまちづくりを推進

- 岡村 秀人
- 市長
1953年三重県生まれ。1978年京都大学法学部卒業後、愛知県庁に入職。1997年4月に企画部企画調整監として大府市に派遣された際、前市長である久野孝保氏とともに市政に関わることに。大府市助役および副市長を経て、久野市政を継承すべく市長選に出馬。2016年4月に大府市長に就任した。現在1期目。
子育て支援に力を注ぐ背景と、取り組みについて教えてください。
「健康都市」をスローガンに掲げる大府市では、「子どもが健やかに生活できるまちは、活気にあふれている」という考えのもと、子育て支援には特に力を注いでいます。具体的には、歯科健診や子宮頸がん検診を含めた計17回の妊産婦健診受診費補助、中学生までの医療費助成といった支援を実施。加えて、保護者の交流会などを開催し、核家族化が進む中で子育てに励む市民のつながり構築も熱心に働きかけています。
近年は、出生率および他地域からの転入数が増加傾向にあり、子育て世代にとって魅力あるまちとして、一定の評価を得られたと実感しています。一方で、待機児童解消という新たな課題も出てまいりました。民間保育所の増設補助や、公立保育所の定員増加を目的とした施設建て替えにも積極的に取り組んでいます。
高齢者福祉についてはいかがでしょうか?
平成19年、認知症の方が誤って鉄道線路内に侵入し、事故に遭うという痛ましい出来事がありました。認知症は、超高齢社会を迎えた現在、誰もが発症し得る病気といえます。私どもは市民の認知症予防意識の向上、そして認知症になってしまった場合にも、不安なく生活を送れる社会の構築を目標に、いち早く専門医療機関と連携し、認知症予防に関する研究に着手しました。その研究結果をもとに平成27年、「大府市認知症不安ゼロ作戦」を開始。認知症のリスクを早期に見つけるため、75歳以上を対象とした健診では認知機能検査や体力測定、質問調査を実施し、生活記録をもとにした予防のアドバイスを提供しています。その他、認知症に関する講演会などの活動も行っています。
平成29年には全国に先駆けて「大府市認知症に対する不安のないまちづくり推進条例」を公布。条例という形で、市民や事業者が主体的に取り組むべき課題として認知症対策を掲げ、市全体が協力しながら解決をめざしています。
健康都市としての展望と市民へのメッセージをお願いします。

「KURUTOおおぶ」には楽しみながら健康意識を向上させるさまざまな工夫が
近年は民間企業とも積極的に連携し、市民の健康増進をサポートしています。その一環として、平成30年4月には「大府市健康にぎわいステーション」KURUTOおおぶをオープンしました。物産ショップや観光案内所に加え、健康関連企業とのコラボレーションカフェ、健康情報発信スペースを併設しておりますので、気軽にご活用いただきたいと思います。
今後も、すべての市民が安心して健康的に暮らせるまちづくりをめざし、幸せに年齢を重ねられる、「幸齢社会」の実現に力を尽くしていく所存です。
(取材日2018年8月6日)