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こちらの記事の監修医師
アレルギー呼吸器科部長 黨(とう)康夫 先生

きかんしかくちょうしょう気管支拡張症

概要

何らかの原因により、気道の壁が壊れたり弱くなったりして気管支が広がってしまった状態のこと。生まれつきの場合もあるが、一般的に多いのは幼少期に重度の呼吸器疾患を患い気管支の慢性的な炎症が続いた結果、後天的に引き起こされるケース。肺結核などの感染症に伴い発症する場合もある。大量のたんや咳、呼吸困難が生じるのが特徴。気管支が壊れると細菌やカビが繁殖して炎症を起こし、拡張がさらに進行する危険性がある。また細菌などが肺にも広がり、肺炎を発症することもあるため注意が必要で、感染症への対策もマスト。完治は難しいが、投薬などで症状の軽減を図る。

原因

気管支拡張症を発症するのは、肺に空気を送る役割を担っている気管支の壁が直接、または間接的に傷ついてしまうのがきっかけ。先天的な原因としては免疫異常や、嚢胞性線維症(のうほうせいせんいしょう)、カルタゲナー症候群などの線毛機能不全症候群など、たんを出す機能不全による疾患がある。後天的な原因はアレルギー性気管支肺アスペルギルス症、閉塞性細気管支炎、中葉症候群、じん肺など。幼少期に肺炎を繰り返すことによって発症するケースや、異物の混入、有害なガス・粉じんの吸入が引き金となることもある。関節リウマチなどの炎症性疾患もよく気管支拡張症を合併する。発展途上国では肺結核などの感染症によって引き起こされることも多い。もっとも、検査によっても原因がはっきりしない場合もたくさんある。気管支が傷つくと細菌やカビの繁殖、患部の炎症、ひいては肺機能の低下までを誘発する危険性がある。

症状

特徴的な症状としては、咳や黄色味がかったたん、血たんが慢性的に出ること。たんの量、状態などは症状の程度、感染症への罹患の有無による。そのほかは発熱や胸の痛み、喀血(かっけつ)など。病状が進行して肺機能が低下し始めると、息苦しさ、疲労感、息切れ、体重減少などが見られる。年齢を問わず発症する可能性があるが、幼児期から進行しているのに自覚症状がなく、年数が経った後に症状が現れ、発覚することが多い。免疫力が低下することから感染症にも注意が必要で、慢性副鼻腔炎を合併し鼻水、鼻づまりなどの症状を伴うこともよくある。

検査・診断

胸部エックス線検査やCT検査などの画像診断により、気管支に拡張が見られるかどうかを確認することが可能。また肺の機能を調べるために呼吸機能検査を行い、肺へ取り込める空気の量、酸素や二酸化炭素を交換する機能などを確かめる。感染症が疑われる場合は、たんに含まれる菌を培養し病原菌を特定する検査や、血液検査による炎症反応のチェックが行われることもある。たんの検査は、有効な抗菌薬が何かを判定する上でも重要だ。気管支拡張と診断された場合、原因となった疾患や併発している病気がないかどうかを調べる検査も必要となる。

治療

完治は難しいが、症状の軽減のため薬の内服による治療を中心に行う。気管支の炎症を抑える薬や、たんを出しやすくする薬などを継続的に服用していく。風邪などをきっかけに症状が悪化した場合や、病原菌への感染が見られる場合には、適切な抗菌薬が使用される。血たんや喀血(かっけつ)がひどい場合は止血剤を投与する。そのほか、血管からカテーテルを挿入し出血している部分をふさぐ方法や、拡張した気管支を含む肺の一部を手術で取り除く方法で治療を実施。また吸入療法やたんを出しやすくするための体位の工夫、呼吸訓練などを試みる場合もある。呼吸に障害があったり、血液中の酸素の値が低いときには、酸素吸入などの措置が取られる。インフルエンザなどにかかると肺機能がさらに低下する危険性があるため、ワクチン接種などによって予防にも努める。

予防/治療後の注意

予後は症状の程度・合併症の有無によって異なるが、気道へのウイルス・菌の感染が症状を悪化させ病気自体を進行させてしまう恐れがあるため気管支拡張症を患う人はなるべく風邪をひかないよう感染対策を行うことが大切。たんをためないようにすることも重要だ。また、肺炎などの重い呼吸器疾患にかかることが発症の引き金になることも多いため、風邪の症状が出た場合には早期に医療機関を受診することが重症化予防につながる。

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こちらの記事の監修医師

同愛記念病院

アレルギー呼吸器科部長 黨(とう)康夫 先生

1991年佐賀医科大学卒業。国立国際医療研究センター、東京大学、都立駒込病院、英国インペリアルカレッジ留学を経て2008年より現職。専門領域の講演・論文多数。日本呼吸器学会呼吸器専門医、日本アレルギー学会アレルギー専門医。