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東京都済生会向島病院 脳神経内科部長 大野 英樹 先生

こちらの記事の監修医師
東京都済生会向島病院
脳神経内科部長 大野 英樹 先生

ろっかんしんけいつう肋間神経痛

概要

首の骨から始まり、背骨、おしりまで続く脊椎は椎骨と呼ばれるブロックの形をした骨が積み重なってできている。脊椎には軸となって身体を支える役割と、ブロックが動くことで身体が柔軟に動けるようにする働きの他、脊椎の中にある脊髄や神経を保護する役割がある。脊椎は24個の椎骨で作られているが、頭の方から順に、7個の椎骨を「頚椎」、その下の12個の椎骨を「胸椎」、さらに下の5個の椎骨を「腰椎」、最も下にある大きな骨を仙骨と呼んでいる。肋間神経痛はこの胸椎から出ている肋骨に沿っている神経が痛む症状である。

原因

肋間神経はちょうど胸のあたりにある脊椎である胸椎の中にある胸髄神経から出て、肋骨に沿っている神経である。肋骨は左右12本ずつの骨で、その中にある人間が生きていく上で欠かせない心臓や肺を保護する重要な骨である。肋骨に沿っている肋間神経が痛む原因はさまざまである。脱臼骨折、腫瘍によって神経が損傷し痛みを感じたり、椎間板ヘルニア変形性脊椎症などの病気により神経が圧迫されて引き起こされることもある。また帯状疱疹が原因であることもある。帯状疱疹は帯状疱疹ウイルスの感染によって皮膚に赤いぶつぶつや水ぶくれが引き起こされる病気だが、神経痛を引き起こすこともあり、その場合はじくじく、ピリピリとした痛みを胸のあたりに感じる。

症状

肋間神経痛を引き起こしている原因によって、痛みの出る頻度、症状は異なる。ビリっと電気が走ったような鋭い痛みだったり、じくじくとした痛み、ヒリヒリとするような痛みだったりする。肋骨の骨折や肋骨に腫瘍がある場合や、胸椎椎間板ヘルニアなどが原因の場合は上半身を前後や左右に曲げたり、ひねったりする際に特に痛みが強くなることがあり、息ができないほどの痛みが現れることもある。肋間神経は肋骨に沿う形でつながっているため、肋骨に沿って痛みが出ることが多く、片側のみが痛む場合が多い。

検査・診断

胸椎椎間板ヘルニアなど肋間神経の圧迫損傷を疑う場合には、画像診断を行う。身体の断面図を見ることができるMRI検査などの画像で神経の圧迫や椎間板の様子、変形があるかないかを診断していく。帯状疱疹ウイルスの活動性を確認するために、採血でウイルス抗体価を測定することもある。

治療

肋間神経痛の治療は、原因が分かった場合、その病気を治療することで痛みやしびれを取り除くことにつながる。原因がはっきりしない場合は、消炎鎮痛薬や神経痛薬の内服治療を行う。痛み止めの処方で痛みが治まらないとき、神経ブロックという治療で痛みを抑える場合もある。神経ブロックは痛みを引き起こしている神経やその近くに直接麻酔薬や神経を破壊する薬、神経に起きている炎症を抑えるステロイド剤を注射して痛みを取り除く。

予防/治療後の注意

脊椎疾患が原因となることもあるため、腰痛を予防するのと同じように、脊椎を支える筋肉や筋が衰えることを防ぐためのウォーキングなど、適度な運動が有効である。帯状疱疹は身体の免疫力が落ちたときに発症することが多いため、ストレスや疲労をためず規則正しい生活を心がけることが大切だ。

東京都済生会向島病院 脳神経内科部長 大野 英樹 先生

こちらの記事の監修医師

東京都済生会向島病院

脳神経内科部長 大野 英樹 先生

脳神経内科を専門分野とし、脳卒中診療のスペシャリストであるとともに、末梢神経疾患にも精通。日本神経学会神経内科専門医、日本内科学会総合内科専門医。