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こちらの記事の監修医師
耳鼻咽喉科部長 中村 健大 先生

ふくびくうえん副鼻腔炎

概要

鼻腔(鼻の中)の周囲には副鼻腔と呼ばれる粘膜に覆われた空洞が存在し、細い穴で鼻腔に通じている。頬・額の下・両目の間の骨の中にあり、この副鼻腔に炎症が起こるのが副鼻腔炎である。主に風邪などが原因で鼻の粘膜に炎症が生じ、それが副鼻腔の粘膜にまで広がって副鼻腔炎が起こる。このような状態を急性副鼻腔炎と呼び、通常は1~2週間程度で治るが、放置して長引くと慢性副鼻腔炎になってしまう恐れがあり、慢性副鼻腔炎は治療に時間を要するため注意が必要だ。小児は急性副鼻腔炎を発症しても比較的治りやすいといわれているので、調子が悪いときは早めに医療機関を受診して慢性化を予防することが重要。

原因

主に風邪などのウイルス・細菌の感染が原因で鼻の粘膜に炎症が生じ、細い穴で鼻腔とつながっている副鼻腔にも炎症が生じる。急性副鼻腔炎の場合は抗生物質を用いた薬物療法や自然治癒によって比較的簡単に症状が改善するが、炎症が長引くと副鼻腔内を覆っている粘膜自体が腫れて、鼻腔との通路をふさいでしまう。それによって炎症が治りにくくなると、慢性副鼻腔炎(ちくのう症)の状態に陥る可能性がある。他にも花粉によるアレルギー症状・ハウスダスト・喘息、中甲介蜂巣や鼻中隔弯曲症といった骨構造の異常が副鼻腔炎を悪化させる原因となり得る。

症状

急性副鼻腔炎の場合は膿が混ざった青っぽい鼻汁がよく見られ、慢性期には白っぽい鼻水が多く見られるようになる。鼻汁が出ることに加え、鼻汁が喉の方に流れることで、気管支炎や咽頭炎を発症することも。鼻腔や副鼻腔の粘膜が腫れて空気の通り道が狭くなると鼻づまりが起こり、それによって集中力の低下や、睡眠障害を引き起こす可能性もある。その他にも急性副鼻腔炎によく認められる症状として、頬や両眼の間の痛み、頭痛などが挙げられる。「嗅裂部」と呼ばれる匂いを感じる部分の粘膜が、腫れたり炎症を起こしたりすると嗅覚障害が起こるケースも。

検査・診断

基本は視診と画像診断を行う。電子ファイバースコープなどを使って鼻腔内を観察し、鼻腔形態やポリープの有無などを確認。それだけでは鼻腔内に異常所見が見られない場合は、画像診断が必要になることも。エックス線やCTスキャンなどを用いた画像診断では、病変の部位や炎症の程度、骨構造などを的確に診断することができる。鼻腔内をさらに詳しく調べるために内視鏡を用いるケースもある。個人によって感じ方が異なる鼻づまりの程度を診断するためには、鼻の通りやすさを客観的に評価できる鼻腔通気度検査などが有用とされている。

治療

急性副鼻腔炎の場合は、抗生物質や炎症を抑える薬を1週間程度服用する薬物療法を行う。局所療法として鼻の中の膿を吸引することも。さらに、ネブライザー療法と呼ばれる治療法も採用される。ネブライザー療法は細かい粒子状にした抗生物質などの薬を、超音波によって細かい霧状にして放出し、その蒸気を鼻から吸いこむことでより副鼻腔まで届きやすくするという方法だ。慢性副鼻腔炎の場合は、マクロライドと呼ばれる抗生物質を2~3ヵ月程度、少量投与する治療法も有効。軽症の副鼻腔炎であればこれらの治療法で完治する場合も少なくないが、改善が見られない場合は手術療法を行うこともある。最近は痛みや出血の少ない内視鏡手術が主流となっている。内視鏡手術は術後の回復が早く、さらに術直後の顔の腫れや頬のしびれなどのリスクを軽減することができる。

予防/治療後の注意

副鼻腔炎を予防するには、普段から規則正しい生活やバランスのとれた食事などを意識して、風邪を引かないように心がけることが大切だ。もし風邪をひいてしまったら十分な休養と睡眠をとって治療に専念し、できるだけ長引かせないようにする。風邪をひいた後に鼻汁や鼻づまりがなかなか改善しない、ドロドロに濁った鼻汁が出るなどの症状が見られたら、早めに医療機関を受診して慢性化を予防することが重要。

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こちらの記事の監修医師

佼成病院

耳鼻咽喉科部長 中村 健大 先生

2006年杏林大学卒業。同大学医学部付属病院耳鼻咽喉科を経て、2014年より現職。日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医。専門分野は耳鼻咽喉科一般。