顔のゆがみ、歯並びの悪さの原因
土台である顎から歯を整えていく

噛み合わせに影響する顎変形症。歯並びの悪さ、顔のゆがみ、受け口などが気になる際は矯正歯科に相談を

Q顎変形症にはどのような症状がありますか？

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▲見た目など、気になることがあれば気軽に相談を

顔全体のバランスを見たときに顎の位置が真っすぐになっていない、重度の出っ歯、受け口などがわかりやすいでしょう。いずれも先天的なものが多いです。歯列矯正では通常、歯の移動だけでは対応できないほど不正咬合が強い場合は、外科的な手術によって顎の位置を前後、上下左右に必要な分だけ動かし、骨が適正な位置になるように整えていく必要があります。私も副院長も矯正治療を東北大学で学んできました。矯正治療専門のクリニックとしていわゆる外科的矯正治療を、院長の私は25年以上、副院長も15年以上にわたって行っています。

Q矯正治療に加えて、外科手術が必要になることもあるのですね。

A

▲窓から日差しが差し込み、開放感のある診察室

土台である顎の骨の位置が大きくずれている場合、良好な噛み合わせをつくりあげることができません。そのため土台から整えていく必要があるのです。通常、手術前の矯正治療、土台である顎の骨の手術、術後の矯正治療での仕上げという3つの段階を踏みます。当院が携わるのは、外科手術前後の矯正の部分。手術ができる状態にまで歯列を整え、手術後、さらに上下の噛み合わせを整えていくことで、正しく噛めるようにしていきます。当院は主に九州歯科大学大学附属病院の口腔外科と連携しており、先生方と「顎をこう動かしたいから、先にここを矯正していきましょう」など、治療方針や治療のゴールをすり合わせた上で矯正治療を行っていきます。

Q「手術は怖い」と思う方も多いのでは？

A

▲コミュニケーションを取ることは治療においては不可欠だ

手術には、設備がしっかり整えられた大学病院などで行われますのでご安心ください。手術時間はおおよそ3〜4時間ほどですが、3週間前後の入院が必要です。1週間ほどは歯を針金で固定するため、医療管理下での経過観察が必要なのです。口の周りにごくわずかな感覚麻痺が残る可能性がありますが、大学病院でも手術前にリスクの詳しい説明がありますし、通常、日常生活にほとんど支障がないといわれています。この治療には保険が適用されますが、手術を実施せず矯正治療をするだけでは保険適用となりませんのでご注意ください。体の不安などについても丁寧にお聞きしますので、ぜひ気軽に相談してください。

Q治療の手順として、まずは歯並びを整えるということですね。

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▲外科手術前後で矯正治療を行い、噛み合わせを整えていく

多くの方は見た目をきれいにしたいと考えるところから矯正治療を意識し始めますが、専門家が診させていただくと、顎変形症の場合は、見た目から顎変形症とある程度判断がつくくらいわかりやすいものです。顎変形症の治療は、見た目をきれいにしていくために行うものというよりも、歯の機能を整えていくために行っていくという意味が強いです。歯は食事の場面以外に、発音する、話すなど、生活に欠かせない部分での機能も担っています。口を楽に閉じられて、鼻呼吸ができるようにしていくことも大切。そういった機能へのアプローチが第一で、その先に、見た目が整うことでの精神的な健康や幸福感につながっていくと考えています。

Q先生方は顎変形症の治療の経験が豊富だと聞きました。

A

▲顎の関節と噛み合わせの調和を重視している

私が大学で学んでいた頃は「顎変形症」という名前もないくらいでした。現在は病名もある程度浸透し、当クリニックでも顎変形症の治療で多くの患者さんがいらっしゃっています。しかし今なお、顎変形症であると知らない、保険適用の治療法があることを知らない方も多くいらっしゃいます。そういう方が適切な治療を受けていただけるようになるよう、専門家として知識を提供していきたいと考えています。ご家族やご友人に相談しても、良い結論に導き出せるかというと難しいですよね。専門的な知識のある歯科医師に相談するのがいいでしょう。当院のように無料相談に応じているところもありますので、そういった機会を活用してみましょう。