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岩屋 美奈子 院長の独自取材記事

いわや小児科クリニック

(福岡市西区/姪浜駅)

最終更新日:2022/06/21

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姪浜駅南口より徒歩約2分、姪浜大通り沿いのメディカルビル・竹下2階に「いわや小児科クリニック」はある。院長を務める岩屋美奈子先生は、福岡市立こども病院をはじめとした数多くの基幹病院で幅広い診療を経験。障がい児を中心に療育サポートを行う療育施設の園長を務めたキャリアも持つ。1997年の開業後は、自身の子育て経験も生かし、保護者が安心して受診できる医院をめざしている。そんな岩屋院長に、これまでの経歴や医院のスタンスなどについて聞いた。

(取材日2020年9月15日/情報更新日2022年3月18日)

医師として、第一線で子どもの笑顔を守りたい

医師をめざすようになったきっかけ、小児科医としての想いを教えてください。

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小学生の頃、立派な科学者であり、一人の妻、そして母でもあったキュリー夫人に憧れていました。家庭を持ち、子育てをしながらも社会の役に立つ研究に取り組む懸命な姿に心を打たれたのです。また大学進学後、近代日本で初めての女性医師といわれる荻野吟子の小説に出会ったことが、女性医師としての在り方をより深く考えるきっかけとなりました。小児科を専攻したのは、「女性医師に担当してもらえてよかった」と言ってもらえる科を専門にしたいと思ったからです。実際に小児科医として2人の子どもを育てながら感じたのは、子どもの成長・発達や病気は、まったく教科書どおりにいかないということ。高熱の子どもをあやしながら感じる不安、ぐずる子どもに時間どおり薬を飲ませる苦労、理想どおりに子育てができない自分への不満……。そうしたものが募りつつも、わが子の笑顔や寝顔から無限大の幸福を与えてもらえる日々でした。

姪浜に開業された理由と、先生のモットーを教えてください。

1997年の開業当初、姪浜は区画整理が終わったばかりでしたので、小児科が特に足りておらず、転勤の多い核家族も少なくありませんでした。共働きの夫婦にとって、保育園の送迎だけでなく病院通いをするというのはとても大変なことです。私自身も、2人の子どもを生後4ヵ月から保育園に預けて、ずっと勤務医として働いてきましたので、仕事を終えてから病気の子どもを抱え、閉院寸前の病院に駆け込んだ日々は忘れられません。こうした私の経験と地域のニーズを踏まえた末、今の診療スタイルが生まれたのです。

気軽に来院できるような工夫をされているとか。

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子どもはいつ熱を出すか、体調を崩すかわかりません。そんな時に一刻も早く医師に診てもらいたいという親御さんの気持ちは、私自身の経験からもよくわかります。福岡市内の小児科クリニックはたいてい18時で受付が終了しますが、市の急患センターがオープンするのは19時半からです。この空白の時間帯を少しでも埋めたいと考え、スタッフを説得し、水曜・土曜以外の夕方は18時半まで予約不要で診療を行っています。また、新型コロナウイルスの流行が始まってからは予約なしの一般診療時間と予約のワクチンや健診の時間帯に分けて、時間表を作りホームページにも載せています。

子育ての経験を踏まえた、親思いの医院をめざして

予防接種はどのように受けたらよいですか?

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母子手帳に予防接種のプラン表がついています。まず、定期接種と任意接種、不活化ワクチンと生ワクチンに分けられています。定期接種は国が努力義務を課しているもので、無料で受けられますが、きっちり年齢制限があります。任意のワクチンは医師としてはぜひ受けてもらいたいワクチンですが、あくまで保護者の希望で受けるものとして料金がかかります。推奨年齢はありますが、絶対枠ではありません。ワクチンを受けるべき年齢、同時接種できるワクチン、ワクチンとワクチンの間隔などとてもややこしいので、かかりつけの小児科で相談しましょう。

予防接種を受けるにあたって、注意事項などはありますか?

注意することは、ワクチンはあくまで毒性を弱めた病原体を体内に注入して免疫を誘導するものですから、体調がいい時に受けましょう。予防接種には副作用のない絶対安全なものはないかもしれませんが、その病気にかかった時の重篤さ、合併症や後遺症の問題と、ほかの方にうつしてしまう危険性を考え、勧められています。痛みや発熱、注射跡の腫れなどは一過性のものです。さあ、生後2ヵ月目からワクチンデビューです! しばらく4週間ごとのワクチン通院になります。でも、その時にぜひ、ミニ健診のつもりで体重の増え方や不安なこと、心配なことを医師に尋ねてみてください。かかりつけ医なら相談に乗ってくれますよ!

小さいお子さんにとって、特に医師への相談が必要な症状はありますか?

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近頃、私が特に心配しているのは、便秘で悩むお子さんが増えていること、そして便秘を病気だと思っていない親御さんが多いことです。便秘は悪循環を来します。例えば、便が硬くて痛みを感じると、便意があっても我慢するようになり、ますます便が硬くなってしまいます。さらに直腸も便をためやすい形になり、便意に鈍感になってしまうのです。そして、ついに冷や汗をかくような激しい腹痛になって初めて病院にかかる、というケースが時々あります。そうなってしまう前に、少しでも気になることがあれば、ぜひご相談ください。

気軽に、いつでも頼れる地域のホームドクターへ

先生ご自身の育児経験が診療に生かされていることはありますか。

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わが子に初めて薬を飲ませるという経験は、とても衝撃的でした。それまでは来院される親御さんに当たり前のように「お薬は1日3回食後に忘れずに飲ませてくださいね」と言っていましたが、病気で食欲がなかったり不機嫌だったりする子どもに、嫌な味の薬を飲ませるのはなんて大変なことだろうと初めて気がついたのです。あれやこれやと好きな食べ物に混ぜてみたり、優しく言い聞かせたり叱ったり……。わが子が1歳前に突発性発疹症を発症した時のことです。高熱が続き、医師として客観的には病気の経過はわかっていても、親としては心配で不安が募り、九大病院の救急外来を受診してしまいました。こんな子育てのいろいろな経験や失敗があったから、親御さんの気持ちや負担を解消してあげられるような助言やサポートをしたいと思っています。

積極的な情報発信にも力を入れられているようですね。

医療や子育てについて、ネットでもマスコミでもいろいろな情報が出回っていますが、びっくりしたり呆れたりすることも多いです。そこで、エビデンスに沿った内容を直接提供したいという想いで、ホームページでの情報発信を行っています。その時々に流行している病気や社会的に注目されている感染症など、広く扱うようにしています。また、日々の診療の中でもいろいろと情報共有ができればと思っていますので、直接診療に関わらないことについても相談してほしいです。例えば、近年増えている隠れ便秘は、真夏や真冬、感染症対策のためにお外で遊べないことによる運動不足が主な原因。おなかが痛くなったり便意があまりなかったりと悩んでいるお子さんもいます。慢性的な便秘体質にさせないために、早めに気軽に相談に来てほしいです。

最後に、読者の方にメッセージをお願いします。

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子どもは痛みや不安をうまく表現できません。でも、目の前で泣いている患者さんが常日頃から診ているかかりつけのお子さんであれば、熱は高くても元気はあるから心配ないとか、逆にいつもと違う、何かおかしいと気づくことができます。「かかりつけ医」としての大きな役割はまれな病気の診断をすることではなく、お子さんを診たときに、第一印象で重篤な疾患か否かを見抜き、必要最低限の検査で早めの対応をすることだと思っています。また、子どもはどんどん成長していきます。発育や発達が遅めでも、ご家庭でできることなどをアドバイスしながら経過を見ていくことも大切です。そういった点からも、日頃からお子さんのことをよく知っておいてもらえるかかりつけ医をぜひつくってください。医師も人間、相性があると思います。クチコミで判断するのではなく、信頼できて相談しやすい、受診しやすいなどご自身の目で判断してほしいです。

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