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青木 真智子 副院長の独自取材記事

青木内科循環器科小児科クリニック

(福岡市西区/姪浜駅)

最終更新日:2023/09/26

青木真智子副院長 青木内科循環器科小児科クリニック main

姪浜駅の北口から徒歩1分。天神からのアクセスにも優れた場所に「青木内科循環器科小児科クリニック」はある。2004年に開業後、副院長の青木真智子先生は、自身も母親として子どもを育てながらクリニックを運営してきた。「いつも元気で熱いと言われます」とユーモアを交えながら笑顔で話す先生のもとには感染症、気管支喘息などのアレルギー疾患、夜尿症、小児肥満など、さまざまな悩みを抱えた子どもとその親が足を運ぶ。感染症対策が徹底された院内は、淡い色合いの壁紙などを取り入れ温かな空間。患者の子どもからもらったという手紙をうれしそうに見つめる青木先生に、小児肥満の課題や子どもの栄養指導への取り組み、そして患者への思いを存分に語ってもらった。

(取材日2020年11月12日/情報更新日2023年9月21日)

一人で抱え込まず、周囲に相談することで家族も健康に

医師をめざしたきっかけをお聞かせください。

青木真智子副院長 青木内科循環器科小児科クリニック1

小児科の医師であった父の影響が強いです。私は、幼児期から思春期までを長崎で過ごしました。自宅は浦上天主堂の近くにあり、永井隆博士の家にも近い場所にありました。毎日18時になると浦上天主堂からアンジェラスの鐘が鳴り響きます。最近その鐘の音をよく思い出すことがあります。教会で聞いたお話は、小さい頃はよくわかりませんでしたが、私の心の奥底に残り、生きる上での指標になっています。父の転勤に伴い、大分へ。大分医科大学(現・大分大学医学部)で学び、大学院で生化学を研究しました。大分医科大学小児科勤務、重症心身障害児施設、九州中央病院等で経験を積みました。

スタッフさんの雰囲気も良くて、明るいクリニックという印象を受けます。

当院の特徴はアットホームさです。母親歴が長いスタッフも多く、気さくな人ばかりなので、何でも相談してほしいです。診療は患者さんと心を通わせないと進まないと思っています。信頼できない人の意見や、その人が処方したお薬を飲むなんてできませんよね。ですから初診の時は、できるだけ何にお困りなのかを、お伝えいただきたいと思います。また当院で大切にしていることの一つにエビデンス、つまり「医学的な根拠」があります。ですから迅速検査、採血、レントゲン検査、検尿など、必要と思われるものはできるだけ施行しています。

親御さん方と関わる上で、大切にされていることはありますか?

青木真智子副院長 青木内科循環器科小児科クリニック2

親御さんには「一人で頑張らないように」と伝えたいです。ご家族や私たちのような医療関係者や、周りの人の力を借りていいんです。子どもの病気だけでなく、ご家族にもいろいろな悩みがあるはずです。すぐには解決できなくとも、時間が解決してくれることもある。われわれの経験も交えながら、一緒に解決への道を探ってください。保護者の方には、一対一で子どもと話す時間はとても重要で、子どもは愛されていると実感することで自信をつけていくんですよとお話ししています。例えば診察中に最初は泣きじゃくっていたとしても、頑張ったことをすぐ褒めていると、ある日突然泣かなくなる。成長するんです。私はこれが小児科の醍醐味だと考えています。子どもが自分を認めてもらったと感じるとき、子どもにも自尊心が芽生えます。親御さんだけは周りが敵だらけであっても自分を理解してくれるとわかれば、子どもは勇気をもって生きていけると思っています。

小児肥満症はれっきとした病気だと認識する必要がある

ご専門は小児肥満領域だと伺いました。

青木真智子副院長 青木内科循環器科小児科クリニック3

約20年前九州中央病院に勤務していた頃、学校の先生から「生徒の肥満が増えているので講演をしていただけませんか」と相談がありました。そこから小児肥満の勉強を始め、院内でも小児生活習慣病専門の外来を立ち上げました。そこで感じたのが、継続的な治療の大切さ。良くなってもすぐ悪化して来院する患者さんもいます。そのご家族も肥満の傾向があり、脳梗塞で倒れたというケースもありました。小児期発症の肥満は大人になってからの肥満よりも罹病期間が長く、血管も肝臓も傷んで成人期に重症になります。成人になってからでなく、小児でも肥満が一つの疾患単位である「小児肥満症」、動脈硬化の因子が重なり合った「小児メタボリックシンドローム」などの診断基準が作成されています。これらのエビデンスに基づいて診断します。しかし痩せることが目的でなく、大切なのは健康な体や生活をめざそうとする勇気です。それを応援するのがわれわれの役割です。

多様性の声も高まる昨今では、肥満がいじめのアイコンにならないよう気を配る必要もありますね。

2015年には医師会の先生たちと、小学4年生の生徒たちに向けて「小児生活習慣病検診」を始めました。学校の身体測定で身長や体重は測定しても、それが肥満なのか痩せているのか、去年と比べてどう変わっているのかというところまでを知っている親御さんは少ないのです。そもそも子どもの肥満や痩せを病気とつなげて考える方も少ないですから。重症になるといろんなことで、生活に支障が出てきます。気管支喘息の罹患率も増えます。またいじめにつながることも増えます。不健康な状態を発見するために、学校健診での小児生活習慣病検診の意義はとても高いものと考えます。

確かに生活習慣病は大人のものだという先入観もあるかもしれません。

青木真智子副院長 青木内科循環器科小児科クリニック4

小児でも肝機能障害が出たり、悪玉コレステロールが上昇するといった症状も見られます。一方で痩せは、服で隠れて発見が遅れることもあります。思春期に差しかかった子どもでは、アイドルに憧れ、その結果拒食症のようになり、心不全など危険な症状につながることも。子どもが食べている姿を隠すようになったら、一度疑問を持って子どもと向き合うべきでしょう。そういうことを親御さんに丁寧に説明することが、私たちの役目です。ただ当院では、決して後ろ向きにならないように、過去は過去として認め、前向きな気持ちになれるように、家族の方も取り込んで、心からのメッセージを送り続けることが大事と考えています。

感染症対策を強化し安心して通院できるよう環境を整備

小児科ということで、感染対策にも力を入れていらっしゃるかと思います。

青木真智子副院長 青木内科循環器科小児科クリニック5

小児は、ウイルス、細菌などの感染症が多いので、もともと感染対策はしっかり行っていました。新型コロナウイルス感染症が出てきた以降は、それぞれの個室にすべてサーキュレーターと空気洗浄機を設置。キッズスペースは常設しており、個室は3つ、仕切りのある区画が4つありますが、点滴用ポンプなどを備え、中等度の脱水に備えています。吸入療法も当院は積極的に行っています。気管支炎、気管支喘息など病態に合わせて、使用する薬剤、吸入回数を設定し、オーダーメイドの吸入療法を行っています。夜間重症度が増すことが考えられる場合は、吸入器の貸し出しを行っています。他にも37.5度以上の熱がある場合は、来院前にご連絡いただき、さらに、インターホンで連絡いただくようにしています。

新型コロナウイルスが広まって以降、変化した部分はありますか?

開業以来クチコミのみでやっていたのですが、インターネットの情報伝達が必要と、2020年の10月にクリニックのホームページを立ち上げました。予約システムも設置したので、待ち時間が解消されたという声も届いています。また一般診察時間と、ワクチン・健診時間をはっきりと分け、ワクチン・健診時間の拡大を図りました。さまざまな子ども・ご家族の悩みに寄り添う時間を増やしたいと思っています。また離乳期・幼児期の栄養指導をさらに向上させるため、離乳食アドバイザー、幼児食アドバイザーの資格も取りました。学童期の栄養指導と併せて、ライフステージに沿った栄養指導を心がけるつもりです。

最後に読者にメッセージをお願いします。

青木真智子副院長 青木内科循環器科小児科クリニック6

新型コロナウイルスのこともあり、マスクを着用するのが通常になりましたが、大人の表情を見て赤ちゃんの感情は分化していきます。心の課題もこれから増えるでしょう。自分のできることで子どもたちを助けていきたい気持ちは変わりません。核家族化に伴って離乳食・幼児食の相談も増えていますし、夜尿症(おねしょ)の治療やアレルギーに対する舌下免疫療法も取り組んでいます。「苦しいから真智子先生のところに行きたいと子どもが言っていました」と聞くと涙が出るほどうれしいです。どうか親御さんたちは子どもをぎゅっと抱きしめて「愛しているよ」と伝える時間を取ってください。私も子どもたちからエネルギーをもらいながら、毎日を頑張りたいと思います。

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