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大野 光洋 院長の独自取材記事

おおの小児科内科医院

(米子市/富士見町駅)

最終更新日:2024/09/06

大野光洋院長 おおの小児科内科医院 main

米子市西福原のメイン道路から1本入ってすぐの場所に「おおの小児科内科医院」はある。近くには小学校や住宅街があり、1992年の開院から地域に密着した診療を行ってきたクリニックだ。2020年に大野雅子先生から息子の大野光洋先生に院長職を引き継ぎ、院内をリニューアル。乳幼児から高齢者まで誰もが過ごしやすい造りになった。風邪などの一般的な症状はもちろん、大野院長の専門である発達障害や子どもの成長の不安、心の問題にも対応している。「学校に行くのがつらい、朝起きたら体がだるいなどの不調は、脳神経疾患が関係していることもありますので、気になる症状や不安があればお気軽にご相談ください」と大野院長。診療体制や小児医療への思いを聞いた。

(取材日2021年1月29日)

小児の脳神経内科を専門に生活に密着した医療を提供

小児科医をめざされたきっかけは?

大野光洋院長 おおの小児科内科医院1

両親が医師だったため、自然と同じ道を志すようになったと思います。私はおじいちゃん子・おばあちゃん子で、よく遊んでもらっていました。年齢を重ねるとともに祖父母の体のさまざまな部分が悪くなっていく様子を見て、「早く大きくなって役に立ちたい」という気持ちが強くなっていきました。身近な人の健康面を考えるようになったことが、医師への道を後押ししたのでしょうね。母が小児科の開業医で、私自身も医師になった頃から小児科を意識していました。初期研修で手応えを感じたのは内科です。大人の診療にもやりがいを感じましたが、やはり子どものほうがより親身になれると感じ、子どもの回復に向けて全力で取り組めると考え、小児科を選択しました。

小児科の中でも、脳神経を専門に選ばれたそうですね。

研修後に入局したのが、父もかつて所属していた鳥取大学の脳神経小児科だったんです。体の内臓関係でも難しい病気がありますが、脳も、治療につなげていくことが難しい面が多くあります。また、脳は一度ダメージを受けると再生が困難なため、子どもの場合、生活面や成長の過程でも医療の手が必要になるケースが多いんです。手術で病気を治すのも魅力的ですが、生活の中で自分が関われることを探していける脳神経の医療にやりがいを感じるようになり、最終的にこの分野を専門にしようと決めました。鳥取大学医学部附属病院の脳神経小児科での勤務経験は、現在の子どもの発達面に関する相談や、発達障害の診療に役立っています。学校に行くのがつらい、朝起きたら体がだるいといった不調にも、病院での診療経験や知識をベースに対応しています。

勤務医時代の経験は、今どのように生かされていますか?

大野光洋院長 おおの小児科内科医院2

小児科と小児の脳神経内科を専門にしていますが、総合病院でさまざまな疾患を診てきたので、そうした経験をもとに診療にあたっています。総合的な見立てができるのが小児科の良いところで、例えばアレルギーの場合、大人なら鼻炎になれば耳鼻科、肌が荒れたら皮膚科に行きます。しかし小さな子どもの場合、肌に症状が出ていると食物アレルギーや喘息も持っていることがあり、多様な角度から対応する必要があるんです。あと、新生児や小児の集中治療に携わった経験も、重症度を判断する際に役立っており、治療の遅れにつながらないように診断を行い、大きな病院に紹介しています。当院を継承する前は鳥取県立総合療育センターで障害があるお子さんの支援、在宅医療、重症児のケアも行っていたので、その経験も生かしていきたいと思います。

子どもも大人もリラックスして過ごせる環境に

クリニックのリニューアルで工夫されたことを教えてください。

大野光洋院長 おおの小児科内科医院3

いかにも「病院」というイメージにしたくなかったので、病院ではあまり使わない温かみのある色合いの素材や床材を選びました。小さい子どもが心地良く過ごせるように少しポップな感じに仕上げつつ、内科には大人や年配の患者さんも来られるので、かわいくなりすぎないデザインを意識しました。同時にウェブサイトもリニューアルして、診察のインターネット予約も開始するほか、SNSも活用し、クリニックの方針や絵本の紹介などをアップして当院の雰囲気を感じてもらえるようにしています。若い世代はネットで情報を得るので、意識して発信していきたいです。

診療時に心がけていることは何ですか?

子どもが泣いてしまうと心身の状態に関する情報が取れなくなるため、警戒心を解きほぐすように笑顔で接しています。子どもはこちらのことをよく観察しているので、やわらかい表情でアイコンタクトを取ります。また診断する際は、その場で決めつけて言いきらないように心がけています。病気の症状によってはすぐに結論が出ないこともあり、その場で断定するとミスや見落としにつながります。小児の診療は時間がたつと見立てが変わるケースも少なくないため、患者さんや親御さんには、診察したその日の見立てと、注意すべき変化について具体的に説明し、しっかりと様子を見るように伝えています。

環境づくりで力を入れていることは?

大野光洋院長 おおの小児科内科医院4

個人的な趣味でもありますが、患者さんのリラックス要素や子どもたちの楽しみになればと思い、院内に魚の水槽をたくさん置いています。あと、今は感染症対策のために待合室に本を置けませんが、個人的に良いと思った絵本をご紹介しています。子どもとコミュニケーションを取る際、日常会話だけでは言葉が限られてきます。でも絵本を開くと普段使わない単語や言い回しにふれることができます。内容が絵になっているため知らない言葉も想像しやすいのもメリットですね。言葉を増やすには、家庭で絵本を読むことが一番。どんな本を選ぶかは発達段階によりますので、お子さんに合わせた本を選んで一緒に読んでみてくださいと、親御さんにお伝えしています。

系列クリニックとの連携について教えてください。

近くで父が「おおの医院分院・こども発達クリニック」、弟が「おおの歯科医院」を開院しています。家族なので、何かあればお互いの専門分野の知識を持ち寄って、相談したり、相談に乗ったりしていますし、随時連携を取っています。歯科の患者さんが風邪にかかれば当院を受診していただくこともありますし、当院の患者さんが歯科の治療を必要としている場合は、弟の歯科医院を紹介するようにしています。

心の問題や発達の心配事など、小さなことも相談を

子育て中の方に伝えたいことはありますか?

大野光洋院長 おおの小児科内科医院5

新型コロナウイルスの感染拡大下で「子どもの予防接種の時期をずらしたい」と考える方がいらっしゃいます。しかし、予防接種というのは、その病気にかかりやすい時期に効果が出るよう、タイミングを合わせて接種をすることが大切です。同じく健康診断も先延ばしにすることはお勧めしません。何かあった時に診断が遅れると治療も遅れる可能性があります。そのため、当院では感染症対策に力を入れ、安心してご来院いただける環境を整えています。感染の可能性がある方がほかの患者さんと接触しないよう、体調が悪い場合は自家用車で待機してもらい、個室で診察していますし、発熱対応の個室も今後増設していく予定です。

新型コロナウイルスの感染拡大下、お子さんの心の問題も注視されているとか。

感染拡大が身近に迫る今、不安を感じやすい子どもは想像力が豊かなため、悪い想像をしがちです。不安から抑うつっぽくなったり、学校に行けなくなったりと、生活面に支障が出る場合も。今後の状況にもよりますが、コロナ禍での子どもの心のケアは重要になってくるかもしれません。意外と親御さんが気づいていないケースもあるので、注意深く観察するようにしています。内科的な原因が考えられる場合もあれば、心の問題からきている場合もあるので、当院では両方の可能性を踏まえ診療を行っています。「最近元気がないな」程度の心配事でもご相談ください。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

大野光洋院長 おおの小児科内科医院6

鳥取県では2024年4月から小児医療の無償化が始まりました。開始前は、いわゆる「コンビニ受診」的な利用への懸念もありましたが、地域の医療リテラシーの高さもあって極端に受診が集中するようなこともなく安堵しています。反対に、今までは感染症の流行から来院を控えていた方も多いかと思います。今回の制度でより受診しやすい環境になっておりますので、気軽にご来院いただけたらうれしいです。当院では、小児科では赤ちゃんから思春期のお子さん、内科では成人の方まで幅広く対応しています。お子さんとご家族が毎日笑顔で元気に過ごせるように、できるだけのサポートをしていきます。何か心配なことがある時は、お気軽にご相談ください。

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