大嶋 太郎 院長、藤田 由佳 先生の独自取材記事
大嶋クリニック
(茨木市/茨木市駅)
最終更新日:2026/05/14
阪急京都本線・茨木市駅から徒歩1分。前身の大嶋医院の時代から40有余年にわたり地域医療に貢献してきた「大嶋クリニック」。大嶋太郎院長が父である名誉院長の大嶋一徳(かずのり)先生から2020年に同院を継承し、現在は姉の藤田由佳先生とともに2人で診療にあたっている。地域に根づいた診療を行ってきたからか、家族どころか親戚全員で通う古くからの患者も少なくない。継承からもうすぐ6年、太郎院長は「父の域にはまだまだ到達できない」と謙遜するが、その言葉からは一徳先生への深い信頼と尊敬の念が感じられた。父の姿勢を受け継ぎつつ医師としての歩みを止めない太郎院長と由佳先生に、現在の思いを聞いた。
(取材日2022年4月5日/情報更新日2026年2月2日)
人に仕え、地域に仕え、社会に仕える
長い間クリニックをご家族で支えてこられたのですね。

【由佳先生】当院は1982年に同じ茨木市内の別の場所で大嶋医院として開業し、透析室も備えた「大嶋クリニック」として今の場所に移転したのが1995年のことです。当時、週に1度泌尿器科の外来の先生が来られるほかは、ほとんど父一人で切り盛りしていました。私たちは基幹病院や大学病院での診療を経験した後、私は2005年、院長は2016年から、父を手伝うようになりました。現在は私と院長で診療を続けています。父は私たちが子どもの頃からずっと診療に往診にと、ほとんど休みなく働いていました。当時はよく自宅にも患者さんから電話がかかってきたりもしていましたね。私たちはひたむきに「人に仕え、地域に仕え、社会に仕える」父の姿を見て育ってきました。父の助けになれたらという思いで医師をめざしたんです。
大変さを知っているご家族だからこそ、医師というお仕事を敬遠するようなことはなかったのですか?
【太郎院長】患者さんやご家族が喜んでおられる姿も間近で見ていましたからね。大変ではあるけれど、すごくやりがいのある良い仕事だと感じていました。
【由佳先生】それに忙しさもネガティブに捉えている感じはなく、いつも前向きで。常に学び続ける姿勢や生き生きと働く姿がそこにあったんです。父は365日休みなしで働いた年もあったようですが、いつもバイタリティーにあふれている様子でした。
クリニックを継承し、院長として何か目標はありますか?

【太郎院長】父のような信頼される医師になるのが目標です。父は患者さんのことをものすごくしっかり覚えていて、よく驚かされていました。自然に覚えていたようですが、なかなかできることではありません。だからこそ患者さんの家族や親戚の方が「先生が良いから」と来られていたのだと思います。また、当院の待合室の壁には「愛は忍耐強く、愛は情け深い」で始まるコリントの信徒に宛てた手紙の言葉を掲げていますが、この聖書の教えにある「愛と奉仕の精神」が、当院の理念の原点です。「自分がしてほしいことを相手にする、相手の立場に立って考える」というのは医療の原点でもあると思いますので、今後も初心を忘れずに患者さんと向き合っていきたいですね。
患者が利用しやすいように人工透析は夜22時まで
継承後に変わったことはありますか?

【太郎院長】感染症への対応が増えて、前よりも忙しくなった気がしますが、おかげさまで多くの方にお越しいただき、やりがいを感じています。ただ、父をめざして頑張っているものの、なかなかその域には至らず、試行錯誤の段階です。また近年は専門性が求められるようになってきました。私もなるべく幅広く診療するようにしていますが、当院で治療が難しい場合は専門の病院をご紹介していますので、かかりつけ医として何でもお気軽にご相談いただけたらうれしいです。
診療は協力し合いながら行われているのですか?
【太郎院長】現在は私と由佳先生で診療しています。そのほか、木曜は乳がん検診を中心とした女性の先生、土曜は泌尿器科の先生に外部から来ていただいています。私は消化器内科、由佳先生は放射線科で経験を積んできましたので、それぞれ専門性を生かして診断、治療にあたっています。
【由佳先生】自分の患者さんの治療に関してお互いに相談することもよくあります。正確な診断のためにも複数で診療するメリットは大きいですね。またいつも近くにいるので、日々どのように改善していくと良いかなど話し合いながら試行錯誤もしています。
人工透析はかなり遅い時間まで実施されているのですね。

【太郎院長】人工透析は夜22時まで行っています。お仕事のある透析患者さんは、どうしても診療時間内に通うことが難しく、本来必要な透析時間よりもやむを得ず短縮する方もおられます。しかし、透析時間を短くすることは体にとって良いことではないため、その状況を何とかしなくてはと思っていました。当院は駅から近くお仕事帰りの方にも通っていただきやすい立地でもありますので、数年前から時間を延長して行うことにしました。また、ご高齢など通うのが困難な方には送迎も実施しています。透析は生活への影響が大きくストレスもかかりますが、少しでも患者さんの負担が軽くなるよう寄り添ってサポートしていきたいと思っています。
芯となる部分は変えず、今の時代に合わせた診療を模索
検査にも力を注がれているようですね。

【太郎院長】特に胃がん、大腸がんの内視鏡検査、そして乳がんの検査ですね。胃がん・大腸がんの検査は随時予約制で行っています。手術が必要な場合はお近くの病院にご紹介させていただくこともあります。
【由佳先生】乳がん検診は主に私が担当しています。私は放射線科が専門で、これまで多くの画像診断を行ってきました。当院は、クリニックではまだ導入が少ない先進の3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)を受けていただけます。乳房を薄くスライスしたように撮影できるため、2Dでは画像上で重なって見えづらかった病変も見つけやすいというメリットがあります。精度の高い画像検査により不要な精密検査が減らせるので、検査のハードルも下がるだろうという思いがあって、導入しました。育児や仕事で忙しい世代の方にも多く受けていただけるよう、乳がん検診は予約日を多く設けておりますので、お気軽にお問い合わせくださいね。
大嶋院長、由佳先生が日々の診療の中で感じていることをお聞かせください。
【太郎院長】皆さんに安心していただけるような診療ができているだろうか、患者さんのご希望にどこまで沿えているだろうかと、自問自答する毎日です。クリニックでは患者さんの生活やご家族まで広く見ていかなくてはならないのが難しいところだと感じています。医学的なベストが患者さんやご家族にとってのベストとは限らないこともありますので、患者さんの生活や希望にも配慮して相談しながら進めていきたいですね。
【由佳先生】正確な診断のために日々進んでいく医療の新しい知見を学んでいくことももちろんですが、多種多様な希望に対応していける能力や人間力も磨き、成長していかなくてはと思っています。時に、患者さんにとって受け入れ難いことをお伝えしないといけない場面もあります。そんな時に最善の道を選択していただけるように、よりスムーズなやりとりができるような努力をしていきたいですね。
最後に、今後の展望をお願いします。

【太郎院長】患者さんのために何ができるか考えて追求していくと、いろいろなニーズがあることに気づくのですが、一つに力を入れるともう一つがうまくいかないなど、ジレンマを感じることも少なくありません。試行錯誤しながら自分なりのスタイルを見つけて、由佳先生、そしてスタッフの皆さんと協力し、患者さんのご要望、ご希望に応えられるクリニックをつくっていきたいと考えています。
【由佳先生】もちろん、父が築き上げてきた、患者さんへの姿勢や芯となるものは変えることなく、私たち2人でしっかりと受け継いでいきたいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは乳がん検診800円/茨木市在住の40歳以上女性(2年に1回)
乳がん検診700円/摂津市在住の40歳以上女性(2年に1回)

