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畔柳 彰 院長の独自取材記事

くろやなぎ医院

(京都市南区/桂川駅)

最終更新日:2020/07/21

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JR京都線桂川駅から徒歩8分の住宅地にある「くろやなぎ医院」は、2019年11月に移転新築された真新しい医院である。院長の畔柳彰(くろやなぎ・あきら)先生の義祖母が戦後間もなく開院。その後、院長の義父へと引き継がれ、約80年にわたり地域の健康を守り続けてきた同院は、緑豊かだった旧医院のテイストを残している。吹き抜けの待合室からは中庭が望め、居心地の良い空間となっている。診察室は患者にリラックスして診察を受けてもらえるように院長自らイメージ図を書いたゆったりとした造りである。院長は専門とする循環器の中でも不整脈の診療を得意とし、現在も京都府立医科大学で手術を手がけている。優しい笑顔で穏やかに語る院長に、同院の診療やめざしている医療について話を聞いた。
(取材日2019年12月17日)

不整脈の診療で大切なのは、患者の話を聞くこと

大学を出られてから院長に就任するまでのターニングポイントはありましたか?  

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直接命に関わる仕事をしたいと思って循環器を選びました。私の専門は不整脈なんですが、不整脈は自分から希望したわけではなくて、たまたま人にやってくれないかと勧められたのがきっかけです。この分野に飛び込んでみて「よかったな」と思え、すべて周りに導かれるように来ました。「どこがターニングポイントか?」と言われると、「ここ」というところはありませんが、巡り合わせや人との出会い、そういったことに幸運を感じています。

不整脈の診療を得意とされているんですね。

不整脈の診断は、パズルを解いていくような感覚があります。例えば、顕微鏡で見て「この所見があるからこういう病気だ」というのが病理の世界だとすると、不整脈の世界では、起こっている不整脈を直接観察できないことも多いのです。患者さんの話を聴いて「いつ、どういう状況で、どういう症状が起こっているのか」を読み解きながら、「こういう不整脈ではないかな?」と自分の頭の中で構築していくんです。考えたことが当たり適切な治療につながったときはやはりうれしいですね。不整脈の診断プロセスは、患者さんの断片的な言葉から積み上げていくようなところがあって、推測しながら診断をつけていく道筋に魅力を感じています。

不整脈を診るにあたって、心がけていることを教えてください。

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ずっと続いている不整脈であれば、直接観察できるので難しくはありませんが、たまに短い時間だけ起こるけど、その時の症状はとてもつらいと言われるような場合は、その不整脈を捕まえるのはかなり難しくなります。患者さん自身が不整脈についてうまく説明できないこともよくあります。ですから、聞き方を変えて、患者さんからうまく話を引き出して、診断に導いていくようにしています。できるだけ、患者さんの訴えから診断を引き出していくことができるように、先入観を持たないためにも、思い込みや所見だけにとらわれすぎないということを自分の中で繰り返し言い聞かせています。

地域のかかりつけとして皆が集える医院でありたい

新病院の待合室は開放感があって気持ちが良いですね。

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前の待合室が狭くて、患者さんにご不便をおかけすることが多かったので、待合室はゆったりととるようにしました。もともとの設計をさらに変更して広くしてもらったぐらいです。前の診療所は昔ながらの民家を改築していて、広い庭があり趣があって良いと言ってくれる患者さんも多かったんですね。その雰囲気をちょっとでも残せたらなということで、設計士の方が中庭を提案してくれて、モミジなどを植えてくれました。段差をなくしてバリアフリー設計にしたことで、通院しやすくなったと多くの患者さんが言ってくれます。

継承された医院で、提供していきたい医療とは?

「地域のかかりつけ」というのが軸となるかなと思います。通院が難しくなった患者さんには訪問診療もしています。院長であった義父は、患者さんの家族構成など病気以外の部分も幅広く把握していて、患者さんも家族の病気のことなどをよく相談してくれるんですよね。新しい患者さんが来たら「そういえばこの人の親族はこの人だったな」とつながって話もできて。そういうところは守っていきたいなと思います。時代柄、個人情報や守秘義務といったところとの線引きが厳しい時代になっていると感じますけれども、ここに来たら地域の皆さんが井戸端会議をしているような、コミュニティの中心となる医院であればいいなと思いますね。

どのような患者さんが来られますか?

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年齢層は子どもが2割、働く世代の方が3割、65歳以上の高齢者が5割くらいですかね。働く世代の方は高血圧などの慢性疾患や風邪などの感染症で来られます。子どもさんは予防接種や保育園の入所前検診、風邪などの感染症で来られます。小さな子どもさんは、よく熱を出しますので、3、4歳ぐらいまでの子どもさんが多いです。「僕が子どもの時もここに来てたんだ」と子どもさんを連れて受診される方もいてうれしく思います。高齢者の患者さんは、生活習慣病で定期的に薬を出して通院していただいている方が多いですね。

「どんなに小さなことも気軽に相談に来てもらいたい」

勤務医時代と患者さんの接し方で変わったことはありますか? 

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患者さんは、この地域に住んでいる人たちがほとんどなので、その人たちの生活背景というか、普段の生活を自分の頭の中でイメージできるようにしています。勤務医時代の曜日が固定された診療と違って、毎日診療しているので「明日でも明後日でもつらかったら来てね」と言えるのはうれしいです。それと、高齢者から子どもまで幅広い年齢層の患者さんに来ていただいているので、スタッフ全員がそれぞれの年齢に配慮した適切なお手伝いができるように心がけています。歩みが危なそうな人にはさっと手を差し伸べられるとか、泣いているお子さんがいたらあやしてあげられるとか、そういった感覚を大事にしています。

今後の展望についてお聞かせください。

地域の皆さんに頼りにして喜んでもらえるクリニックにしていきたいのと、不整脈に関しては、困ったときにいつでも来られて何でも相談できる場所でありたいと思っています。不整脈かもしれないと相談に来られる患者さんで、実際に治療が必要な不整脈が原因である方は半分もいません。自覚症状はあるけれども病的ではなく治療介入が必要ではない不整脈や、不整脈ではなく貧血や更年期障害、精神的な不安などといったものです。「他の病院で検査して何ともないと言われた」という人もよく来られます。治療は必要なくてもご本人にとってはつらい症状だということもあります。そういった症状があることをこちらも理解した上で、不安はあるかもしれないが「大丈夫です」と言ってあげられる対応を心がけています。貧血や更年期障害の治療で動悸などの症状の解消にもつながることもよくありますので内科全般幅広く診るようにしています。

読者の方へメッセージをお願いします。

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子どもからお年寄りまで来られますので、ご自身の疾患のことだけでなくご家族の心配事まで、困ったことがあれば相談してください。脈や動悸で気になることがあれば、手術が必要な不整脈かどうかを判断し、手術が必要となる場合には、病院と連携をとり、手術前の説明や手術後のフォローを行うこともできます。いきなり大きな病院に行くのは敷居が高いという方に、ぜひ来ていただけたらと思います。電話で受付に「不整脈のことで相談したい」と伝えていただいたら、ゆっくり話が聴ける時間をお取りできるようにしていますので、事前にお電話をいただけるとありがたいです。

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